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アヴァンギャルド・チャイナ

愛知県美術館の「アヴァンギャルド・チャイナ」展を見て来ました。
中国の現代美術の展開を知る機会というのはそうなくて、貴重な展覧会でしたが、やはり閑散としていて、こういう現代アート展というのはあまり人気のないものなのかも知れません。

さて感想ですが、入り口の前でいきなりの《老人ホーム》(車椅子に乗った本物そっくりの老人人形達!)はなかなか衝撃的ですが、その後はしばらく、いわゆる「コンセプチュアル・アート」(頭の中の考えことがアートである、とするようなアート)の展示が続いていて、最初が「本を洗濯機で攪拌してできた、半分溶けた紙の塊」だったりします。やはりこういうのは、別に見て面白いものではありませんね。率直に言って。
学校ではよく「自分の目でしっかり作品を見ること」が指導されたりしますけれど、身も蓋もないことを言ってしまえば、こういう場合よく見てもやはり目新しいものは無いだろうな、というのが偽らざるところです。こういうものが登場した歴史的な経緯と意義のことはさておき、いつも通り作品をじっくり観察するつもりでいると、かえって戸惑ったりします。
まあ勿論、一方では上記の《老人ホーム》のように、それ自体面白いものも色々ありました。

が、作品の内容はさておいて、「この表現は、不安な信条を表している」等とキャプションに書かれているのを見ると、「誰がそんなことを決めたのか?」と思うことがあります。そうも思えることを否定はしません。調べてみれば実際そうだと分かるかも知れません。しかし、意外と根拠無く思い込みで言われていることも多いようなんです。この展覧会に限らず、非常によくあることですけれど。
ただ、さらに言いますと、よく言われる「偉い先生の言うことだからって鵜呑みにしないで、自分の頭でよく考えるように」ということが言いたいのでは、私はありません。世の中にはたくさん「実は信用できるのかどうか分からない情報」が出回っているけれど、私達はたいていそれを「偉い先生の言うことだから」信じている訳ではありませんし、第一こんなことは「自分の頭で考え」たって、永遠に分からないでしょう。
かく言う私もこうしたことに独力で気付いた訳ではなく、こういうことを問題にする先生がいたればこそです。ですからその先生に師事するのが一番よく分かると思うんですが、皆がそれは無理としまして、じゃあどう見ればいいか、ということですが、まず先人達が「どう見て来たか」という積み重ねもやはり重要でしょうし、その上で「それが正しいか」考えなければいけない。まず「根拠のあること」と「ないこと」の区別の仕方も必要でしょう。それでも間違わないとは限らない、「いつでも当てはまる解法」なんて無いと思います。

やはり脱線の方が多いような気がしますが、ひとまずこの辺りで。
                           (芸術学2年 T.Y.)
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テーマ : 芸大・美大・その他美術系学校 - ジャンル : 学校・教育

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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