オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
アール・ブリュット(生の芸術)
先々週末くらいのことでしょうか、とある書店のライトノベルコーナーの前でしばし買おうかどうか悩んでいる女子小学生を見ました。
品を手に取った後で財布の中身を確認している辺りがいかにも子供らしい。そんな時期があったなあ……と。
ライトノベルというのは一般に中高生向けとされていますし、多くが美少女を前面に出し表紙と言いいかにも男性向けにも見え、小学生女子からは何となく遠いもののような気がしますが、実例を見ればなるほど、と(齢を重ねるとなおさら年期の入ったオタク向けのネタが目に付いてしまい、余計に「これが子供に通じるのか」と思ってしまう面もありますが。しかしネタ等分からなければそれまでということも多いものです)。
ちなみにその子が買っていったのは『織田信奈の野望』4巻……確か、スペースの都合上平積みにはされていませんでしたが、やはりアニメ化効果というのは大きいのだなあ、と。今では深夜アニメを録画して観るのも簡単になりましたし。
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別の話ですが、ある生鮮食品店にて、子供たちによる塗り絵が貼り出されていました。
目立ったものを見てみると……

8歳ともなると塗り方がきちんとしていますね。与えられた線に沿って丁寧に、花火の色なども非常に規則的に塗っています。そしてウサギ(おそらく)は白、と常識に従って。
4歳以下だとまだ線に沿ってきちんと塗ることができず、はみ出しが目立ちます。形など半ば無視しているようなものもあって、それはそれで面白いのですが。
しかし一押しはこちら。名前欄にも二人の名前があったので、6歳と5歳の兄弟のようです。

これが画廊にあったら買うでしょう。
アヴァンギャルドな色遣いの中にも造形性があって、小さい方(クマ?)の色はちゃんと衣服の上下にも見えます。
さらに、ウサギの方はちゃんと身体の正中線に沿って塗り分けられており、さらに顔が向かって左向き、胴体が右向きであることまで表現されていることに注目してください。
こういうのを見ると子供の創造性というのもあながち嘘じゃないな、と思います。
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