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『ささみさん@がんばらない』漫画版など

話が難しく簡単には理解してもらえない時、人はどうするでしょうか。
まず、情理を尽くし言葉をあれこれ工夫し、何とか伝えようとする、という態度が考えられます。
しかし、もあり得ます。

「どうせ話が通じないのだから、いい加減なことを言う」
「筋など通っていなくても、それらしく聞こえる謳い文句に訴える」
「強引に押し通す」

さて、「卒業論文の参考文献に Wikipedia と書く大学生」は「こんなにバカな今時の学生」という話題においてしばしば挙げられる事例の一つです(まるまるコピー&ペーストしたものを提出するのに比べればだいぶマシな話ですが、Wikipedia のようなサイトは不正確なことも多いので、調べる足掛かりとしてはいいのですが、「参考文献」としては基本的に仕えません)。
大学に身を置いていると、これは当然「然るべき“文献”を調べて挙げなければならないのに、それができていない」という話だと思ってしまいます。
しかし、そうして「大学生はこんなにバカだ」という話をしている当の本が、データや論拠の乏しいままいい加減な話をしていたりすることがあるのを見ると、ふと疑問が浮かびます。

これはむしろ、「参考文献を挙げるなどもってのほか。根拠なしにいい加減なことを言わねばならない」ということなのではないか、と。

実際、入念に文献を調べて書いても、たいていの論文は学位審査の担当教官しか読みません。
学術誌に発表された論文でも、「平均読者数は1.5人で、内一人は著者だ」等というのはよく言われることです。

そんなことよりいい加減なことを言って通す方が大切だ、と言われれば、それに異を唱える資格と能力は私にはありません。

「専門家の間でしか通じない話をするより、門外漢にも話ができることが大切だ」というのはまったくその通りだと思います。
しかし「門外漢に話をする」ということは、「専門知識や用語を共有しない人にも分かるよう、きちんと話をする」ということを指している場合もありますが、たんに「いい加減な話をする」ということを指している場合もありはしますまいか。

 ~~~

話は変わって、なんと『週刊少年サンデー』にて連載中のライトノベルのコミカライズ『ささみさん@がんばらない』の単行本が本日発売されました。

ささみさん@がんばらない 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)ささみさん@がんばらない 1 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)
(2012/12/18)
西川 彰

商品詳細を見る

連載開始時のレビュー

各話の間(連載最初の2回は複数話同時掲載だったので、その間に)4コマが挿入されるという仕様からして週刊少年誌よりはもっとコアな雑誌の作品のもののような気がしますが……

ささみさん@がんばらない 漫画版
 ((原作)日日日/(作画)西川彰『ささみさん@がんばらない 1』、小学館、2012、pp.42-43)

しかし、こういうのはある程度キャラクターが認知されてからそれをいじる形でやるのが一般的です。本筋より一足先に4コマで設定に触れているところまであるのですが、初見の読者に通じるんでしょうか。
書店にあった単行本の数の少なさも、読者層がどれだけ合っているのか不安を感じさせないではありませんが…

ただ出来は良いのです。

鎖々美の方は邪神三姉妹が何者か知らないで不審に思っている様子がはっきり描かれていますし、この1巻後半から始まる「八岐大蛇SNS」編では早々に鎖々美以外の全員がゲーム中に取り込まれてしまう(原作ではしばらく普通にプレイした後、つるぎとたま以外がゲーム中に取り込まれる)等、細部の展開は原作とかなり違っているのですが、にもかかわらず大筋は同じで、基本的な筋を押さえつつ表現に手を加えているのはなかなか巧みさを感じさせます。
絵も上手く、これが初単行本となる漫画家とは驚きます。
コミカライズとしてはかなり恵まれた部類ではないでしょうか。

原作10巻も同時発売ですが、そちらの話はまた後ほど。

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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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