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一大イベントもいつも通り――『人生 第4章』

Facebook は色々と胡散臭いこともあり、アカウントは取得したままあえて使いたいとも思わず放置していたのですが、読書メーターは Twitter および Facebook のアカウントでもログイン可能なことに今更気付き、ログインしてみました。
そんなわけで今更にして読書メーターも設置することになったのですが、しかし学術書とライトノベルを並べて登録するといかにもカオス(まあこのブログも大概ですけれど、見出しが本ばかりになるとなおさら)。「本棚」によって分類も可能ですが、まず目に付くのは無差別な一覧の方ですし。

それに、短いコメントにエッセンスを込めるというのもなかなか難しい(ものによってはほぼ不可能)もので、そう思うと短い方が楽な分書く気になるとも限りません。
簡単には言い尽くせないことをこう短く切ってしまっていいのだろうか、と。

そんなわけでどこまで使用するかは未定です。

 ~~~

さて、今回取り上げるのは今月発売、人生相談を扱ったショートコントノベル『人生』の4巻です。

人生 第4章 (ガガガ文庫)人生 第4章 (ガガガ文庫)
(2012/12/18)
川岸 殴魚

商品詳細を見る

1巻レビュー
2巻レビュー
+α
3巻レビュー

相談員の三人娘が一巡して、今回の表紙は第二新聞部の部長・二階堂彩香
主人公である赤松勇樹の1つ上の従姉でお姉さん的な存在であり、実際初登場時のイラストはそういう感じでしたが…

人生 彩香
 (川岸殴魚『人生』、小学館、2012、p.13)

単行本が出るたびにキャラの顔が安定しないと言うのももうマンネリな気がするのでこの位にしておきますが…
むしろイラストで気になったのは、初っ端から力づくなサービスシーン(エロ)が目立ったことでしょうか。

さて、今までの巻ではカラーページは三人娘がそれぞれ見開き2ページを使って描かれていましたが、今回はそれにさらに3人を加えた6人が各1ページで描かれています。
加わるメンバーは生徒会長・白河香織(しらかわ かおり)、美術部・村上絵美(むらかみ えみ)、オカルト研究部・黒川真理(くろかわ まり)
いずれも新キャラ。特に絵美は途中から4人目「芸術系」の回答者として人生相談に加わります。帯にも「4人目の回答者は爆発系!?」とありますし、次巻からもレギュラーになるのか…?

ストーリーとしては、文化祭の出し物をめぐる話し合い、生徒会との確執など学園物の定番らしき要素はありましたが、それが山場になっているかというと微妙です。
生徒会との対決シーンそのものは短いもので、勝負に当たる事柄も山場らしい盛り上がりを見せるわけではありませんし、出し物として決定した「リアル人生ゲーム」についても、具体的な作りはほとんど触れられないまま、文化祭当日は「成功していた」と地の文で言われるだけであっさり流されていますし、むしろ3巻の方が1冊全体を通した物語の流れはあったと言うべきでしょう。
そんなわけでいつも通りのコントです。

もっとも、生徒会長との確執やらそれに関わる彩香の野望やらはこれで片が付いたというわけでもなく、次巻以降も引っ張りそうな雰囲気はありますが。

それから少しばかりラブコメです。
本作の主人公の赤松は普通の男子高校生並にスケベで、ラブコメ主人公にありがちなように鈍感なわけでもないのですが、そんな彼が梨乃の「好きな人の名前」を察してしまいそうになりながら、事情により聞いていないフリをするしかない、という場面はなかなか上手いものでしたね。
あまり急に進めてしまわず引っ張るためには色々工夫が求められますが、そこで鈍感という定型に訴えないところが良い。
さり気なくこんな厚かましいことも言います。

 彩香のお悩み相談コーナーではない。僕のお悩み相談コーナーだ。そして僕のハーレムだ。
 (川岸殴魚『人生 第4章』、小学館、2012、p.169)



ところで、1巻ではザ・ギース、2巻は渡航、3巻は田中ロミオと帯および本文の合間に相談を寄せていたゲストは今回は無しでした。


【加筆】
最近では歴女、という言葉があります。
歴史好きの女性のことですが、それが特別のカテゴリーで言われることが裏を返せば「女性は通常、歴史など好きではない」という通念を反映してもいます。
それはそうと、「歴女」は“歴史上の人物に対するキャラ萌え”と結び付いていることも多いようですが、他方で広い意味での「歴女」は文字通り歴史好きの女性なら誰でも指し得ます。

そんなわけで、『人生』の文系担当・ふみも歴女です。
1巻ではボケ担当の印象が強かった彼女ですが、2巻から歴史を持ちネタとして定着させてきました。
ただ彼女の独自なのは、大真面目に歴史上の故事を活用しようとすることです。
「仕事ができません」という相談に対しては「まず隗より始めよ」(2巻p.86)、忘れっぽいという相談に対しては徳川家康に倣い「“しかみ像”を描き、いつも眺めるようにしましょう」(同p.144)と……
さらに今回、ある理由により怖くて学校に行けないという相談に対しては――

戦国時代の武将は恐怖に打ち克つため軍神をあがめました。
毘沙門天をまつり、「毘」の旗を持って通学するのです。
 (『人生 第4章』、p.232)


教科書にも載るようなポピュラーな故事が多いのですが、たとえば中国史の人気どころである三国志が多いかというとそうでもありません。
と思いきや、この4巻では絵を描くと横山光輝『三国志』のタッチであることが発覚。
さらに曹操と丁斐のエピソードを長々と語ったり……

やはり基本ということでしょうか。

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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