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『魔法少女育成計画episodes発売記念特別短編 スノーホワイト育成計画』(Web小説)

今日はチューターとして授業をする側に回ってきました。
研究発表ではなく、あくまで学部生向けの授業ということですが、2コマ連続で、90分間話した後に90分間の質疑応答があります。
一通りのことは話せても、訊かれると答えるのは難しいですね。

ちなみに題材は西田幾多郎『善の研究』

善の研究 (岩波文庫)善の研究 (岩波文庫)
(1979/10)
西田 幾多郎

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 ~~~

さて、話は変わってライトノベルのことになります。
『魔法少女育成計画』は、発売後にレーベルの公式サイトにおいて発売記念短編が公開されていました――もっぱら、消えていったキャラ達の補完エピソードという意味で。
無印『restart』それぞれにつき4本ずつ公開された短編は、さらに書き下ろし7本を加えて『魔法少女育成計画 episodes』として単行本化されました。
そして、その『episodes』のあとがきには以下のような「お知らせ」がありました。

 この本の短編とは別に、短編集発売記念短編という短編でゲシュタルト崩壊を起こしそうな短編が、発売後近日中に「このライトノベルがすごい!文庫」公式サイト内の「月刊このラノ」にて掲載予定です。リップルとスノーホワイトが活躍するお話が、ページ数の都合により押し出される形になってしまいました。他の短編に比べると長く、それだけ読み応えもあるといいなあ! よろしくお願いします。
 (遠藤浅蜊『魔法少女育成計画 episodes』、宝島社、2013、pp.283-284)


元々は4月予定だったのが諸事情により遅れたとのことですが、とにかく、先日ようやくそれが公開されました。


魔法少女育成計画episodes発売記念特別短編 スノーホワイト育成計画

 (読書メーターを使ってみました。本データの下の「詳細ページへ」から当該の小説ページへ移動できます)

実に68ページと予想以上のボリュームでした。
表紙絵は無印1巻のものですが、本文中には書き下ろしイラストも1枚あります。

内容は予告通り、無印と『restart』の間の時期のリップルとスノーホワイトを描いています。
リップルに関しては『episodes』で出番はありましたが、これは無印以前の話だったので、無印の戦い以降の彼女を描くエピソードは無印のエピローグを除くとこれが初めてです(無印のエピローグはこの短編よりもさらに大分後の話です)。
『episodes』は死んでいった魔法少女たちの補完の物語という感が強く、『restart』の生き残り組は最後に登場して、新で言った者達の鎮魂のためにも生きていることを感じさせる構成でした。それだけに、そのさらなる番外エピソードとなるこのWeb短編が無印の生き残り組の話というのは、実に自然に嵌まります。

二人とも主要キャラクターできっちり描かれていたので、キャラクターとして新たな面を描くということはあまりありません。
タイトル通り、無印では「戦わない魔法少女」であったスノーホワイトが『restart』での強い「戦う魔法少女」となる、その過程のエピソードです。

そして今回は珍しく一人称視点の記述です。
語り手はスノーホワイトの指導に当たることになった魔法少女(新キャラ)。
彼女はスノーホワイトを強い魔法少女として育てることに興味を持っていますが、腹に一物ありそうな人物でもあり……

ただ、彼女が「魔法の国を変えたい」という目的を持っていることは本当のようです。
そして今まで、魔法の国のお役所体質こそ元凶であることが描かれてきたことを考えれば、その目的には共感できそうに思われます。
いや、内心や人格がどうであれ、目的が良ければ良いのではないか、とも。

しかし、必ずしもそうではないのです。

目的のためなら手段を選ばないというのは立派に思えるかも知れませんが、手段の悪は結果をも(本来の目標から外れて)悪い方へ導くかも知れません。
悪を持ち込むことを認めてしまった

そもそも、「現状を打破したい」と「改善したい」は似て非なるものです。
変革すること、破壊することが目的になってしまうケースもあります。
そして、新たにより良い体制を築く気のないまま破壊ばかり行って、状況は良くなるのでしょうか。

この語り手は「利用できるものは利用する」ことを勧めます。
けれども、利用しようと思わない方が良いものもあるのです。

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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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