スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

命を懸けられない者――『亜人』

今回は、今月2巻の発売されたこの漫画を。

亜人(1) (アフタヌーンKC)亜人(1) (アフタヌーンKC)
(2013/03/07)
桜井 画門

商品詳細を見る

亜人(2) (亜人 (2))亜人(2) (亜人 (2))
(2013/06/07)
桜井 画門

商品詳細を見る

作者名は原作:三浦追儺漫画:桜井画門と分業になっていますが、二人ともこの作品以外にはデータが見付からず、経歴がよく分かりません。

「亜人」と言うと、ファンタジーに登場する人型種族を思わせますが、本作の舞台は現代日本であり、亜人とは近年発見された不死身の人間です。公式には世界中で47人しか確認されていない存在です。
彼らが何なのか、今のところ確かなことは語られていませんが、本人たちも知らないまま人間として生活していて、一度死んで初めて亜人だと発覚するという設定からして、変異した人間だという可能性が高そうではあります。
一度死ねば身体がバラバラになっていても再生するけれども、死なない限りは普通の人間と変わらないという設定上、「元々亜人だったのが死ぬことで発覚する」のか「死ぬことで亜人になる」のかも定かではありませんが、後者だとしたら『仮面ライダー555』のオルフェノクを連想させる設定です。
いや、そうでなかったとしても、人間の中で異種族となってしまった者達の生き方――人間に敵対する者達と、人間を殺さずに生きようとする主人公――、そして異種族を迫害する人間といった本作の主題はかなり『555』的です。
しかも、亜人の中には不死だけではない能力を行使できるものがいるようで、常人の目には見えないスタンドのようなものを出しての戦闘という要素も入ってきます。

ただ、『555』の場合、人間がオルフェノクの存在に気付いて対抗してくるのは物語後半に入ってのことですが、『亜人』では最初から亜人を「捕獲」する体制が出来ており、亜人に対する残虐な実験も示唆されています。
そして2巻では主人公が捕獲され、拷問のような実験を行われる様がきっちり描かれます。
それでも主人公が人間を殺さず生きようとするのは、友人のためです。

ここで生きてくるのが「不死身」というポイントで、人間が一つしかない命を自分のために懸けてくれたなら、不死身の亜人は何を懸ければ釣り合うのか、という問いが印象的です。


主人公のかつてのクラスメイトが、亜人に対する扱いに疑問を抱いて亜人差別撤廃に関わろうとするも、すぐに「おかしかったのは俺だった」と醒めてしまう辺りなど、身体を傷付けるのとは別のレベルでさり気なくえげつない描写もあります。


亜人1
 (三浦追儺/桜井画門『亜人 1』、講談社、2013、pp.22-23)

亜人2
 (同書、p.138)

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ

テーマ : 大学生活 - ジャンル : 学校・教育

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
参考文献
私が展開している思考の拠り所など(一部)。
スポンサー広告
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。