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都市に生きる鳥

あちこちの軒下にあるツバメの巣
初夏になると雛が育っています。そしてたいてい、下の地面にフンが大量に落ちていることで上に巣が存在することに気付きます。

人間は巣の下に紙を敷いたりして下にある地面や車が汚れるのを防ぎつつ、ツバメを追い出しはしないで共存しています。
ツバメは一度作った巣が無事ならば毎年同じ巣に戻ってきて使うので、毎年相手にしている人間も対処には慣れたものです(凝ったところでは、巣の下の空中にベニヤ板を吊るしてフンを受け止めており、板の上にはすでに幾年分のフンがうずたかく積もっていました。海鳥のフン――グアノ――で覆われた島を思い出しますね)。

夏になり、そろそろそんなツバメ達も巣立ってしまったところが多くなった……と思いきや、まだ産毛も生え揃わない雛のいる巣もありました。

ツバメの巣

しかも、巣作りに適した壁面があるところではないのですが、わざわざ笊が設置されて、その上に巣が作られています。
どうやったのでしょうか? ツバメに巣を作らせるように笊を設置したのか、それとも…?

ちなみに、少し前まで雛がいたけれどもういなくなった(下に新しいフンが落ちなくなった)巣も、よく見るとまだ一羽の鳥がいるところがありました。
若鳥がまだ残っているのか、それとも親鳥が次の卵を抱いている? 同じ年に2回続けて子育てをするなんてことがあるのかどうか、調べた覚えがないので分かりませんが。

しかし、今の街中では夏になっても、蚊に集られて困るというほど大量発生しているところがないほど。
ツバメの餌になる虫がいるのか心配になりますが、雛が育っているところを見ると心配ないのでしょう。
すぐそこに比叡山が見えるところですから、木に覆われた山には虫もいますか。田んぼに発生している生き物を見ても、農薬が大量散布されたりはしていないようですし。

それにしてもツバメの巣の密度は高い気がします。山の中にはもっといる……とは考え難いような。
堅固な壁面と屋根があって巣作りに適した場所として人工の建築物が選ばれている、ということでしょうか?

 ~~~

月が替わったので先月の読書メーターのまとめを。

読書メーター2013年6月

37冊8669ページです。
例によって、ページ数はカウントされ損ねたものもありますが……
ドイツ語が2冊にフランス語が2冊、他方で漫画が10冊。
なぜか、漫画は月の後半に集中しましたが……

読んだ本とその詳細は長ったらしくなるので続きに。
2013年6月の読書メーター
読んだ本の数:37冊
読んだページ数:8669ページ
ナイス数:204ナイス

愛の秩序愛の秩序感想
ギリシア語の「エロース」「フィリア」「アガペー」の概念史的区別に始まり、愛のあり方やその秩序を巡る古代から現代までの諸思想を概説。一口に「愛」と言ってしまうと分からなくなるこの概念の多様な面を解きほぐした入門書としては良い一冊。
読了日:6月30日 著者:金子 晴勇
バカが全裸でやってくる〈Ver.2.0〉 (メディアワークス文庫)バカが全裸でやってくる〈Ver.2.0〉 (メディアワークス文庫)感想
可愛い女の子を出せとか、商業的要請もあってなかなかいつまでも全裸ではいられない作家業…。作者の『電波女』制作の事情とか舞台裏を赤裸々に語りつつも(漫画ではともかく、ライトノベルではまだ希少だろう)実はメタな仕掛けを取り入れた技巧的な構成も相変わらずで、最後にあっと言わせる。設定の不整合による違和感の正体は最後に明らかに。なお、コミカライズから逆輸入の設定が多少あり。
読了日:6月30日 著者:入間 人間
バカが全裸でやってくる (2) (カドカワコミックス・エース)バカが全裸でやってくる (2) (カドカワコミックス・エース)感想
原作の群像劇部分は削って、第一章「僕」パートと最終章バカパートのみのコミカライズだが、よくまとまっている。原作で補足的に仄めかされていた真相を独自のトリックと演出で描いているのも素晴らしい。全裸のバカは我らの心の中にいる……
読了日:6月30日 著者:井田 ヒロト
時の悪魔と三つの物語 (HJ文庫)時の悪魔と三つの物語 (HJ文庫)感想
過去をやり直すことを可能にする「時の砂」を人に与える「時を駆ける悪魔」を巡る3つの物語。時系列的にも離れた3つの物語相互の関係が徐々に見えてくる構成はさすが。ただ恋愛物としては綺麗だけれど普通な印象。最後は「時を駆ける悪魔」そのものの誕生にまで関わってくるが、意外と展開に捻れたところはなかった。元よりパラレルワールド設定でパラドックスを回避しているせいか。世界観としては、人々が広く本を読んでいるとか、本の刊行ペースとか現代的だなあ、と。
読了日:6月29日 著者:ころみごや
バカが全裸でやってくる (1) (カドカワコミックス・エース)バカが全裸でやってくる (1) (カドカワコミックス・エース)感想
小説家を目指す大学新入生の「僕」の前に全裸のバカが現れて……。原作とは多少設定が違うところがあるようだが、派手な演出が効いており熱くて良いコミカライズ。後、主人公と同じアパートに住む女子中学生がいい味を出している。
読了日:6月29日 著者:井田 ヒロト
Kants Leben Und LehreKants Leben Und Lehre感想
E・カッシーラー『カントの生涯と学説』。カント全集の解説巻として書かれたというだけあって、大変明瞭で堅実な解説書。批判哲学以前における思想形成から三批判を経て、晩年の政治・宗教哲学まで扱っているのもさすが。カント研究の基本文献の一つだろう。ドイツ語も読みやすいが、それだけにカントからの引用文の難読との対比が目立つ(まあ仕方ないけれど)。
読了日:6月28日 著者:Ernst Cassirer
聖書考古学 - 遺跡が語る史実 (中公新書)聖書考古学 - 遺跡が語る史実 (中公新書)感想
旧約聖書に描かれる物語はどこまで史実であったのか、という問題に関するもっぱら考古学的研究の紹介。族長時代に関しては裏付けとなる周辺資料が少ないが、本書の後半、王国時代のことになると周辺国家による記録なども増えてきて、国による歴史記述の違いなども検証できるようになってくるのが面白い。キリスト教というのはここまで実証的な研究が進んでいる、ということを知る意味でも読む価値のある一冊。
読了日:6月28日 著者:長谷川 修一
もっと知りたい菱田春草―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)もっと知りたい菱田春草―生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)感想
このシリーズは大体そうだが、年代順に豊富な図版を用いて春草の画業の発展を述べている好著。あまりにも早すぎる死を迎えた日本画の革新者。
読了日:6月27日 著者:鶴見 香織
私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (4) (ガンガンコミックスONLINE)私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い! (4) (ガンガンコミックスONLINE)感想
もこっちは確実に駄目な方向に進化している…。かなりカリカチュアライズの効いたネタの中にも微妙に真に迫る感覚をつねに込めるバランス感覚はさすが。
読了日:6月26日 著者:谷川 ニコ
閃烈の神なる御手 (一迅社文庫)閃烈の神なる御手 (一迅社文庫)感想
異世界の王の後継者の地位をかけた戦いに巻き込まれる高校生・宮本タケル。彼の小学校時代の幼馴染・燐火も戦いに参加していることを知り……全体としてはどうも普通というか、平凡な印象。主人公の能力が盾というところから始まって、途中で二段階くらい隠し性能を見せるが、どこに重点を置いて魅せていくのか難しそうでもある。恋愛面では、幼い頃にタケルと結婚の約束をした少女と現在の幼馴染・燐火との一筋縄ではいかなさそうな関係がポイントだろうか。ところで、主人公のおっぱい連呼とか同時発売の『銀閃』との被りが目立つのはなぜだろう。
読了日:6月23日 著者:早矢塚 かつや
亜人(2) (亜人 (2))亜人(2) (亜人 (2))感想
人間の亜人に対する残虐な扱い、対してあくまでも手を血に染めず“人間的に”生きようとする主人公という構図は題材から予想される通り。主人公を堕とすべく人間に捕獲させる他の亜人たちというのが一つの見所か。かつての主人公の知人が亜人差別撤廃に一時期必死になったかと思うとすぐに醒める辺りはさり気なくエグかった。
読了日:6月21日 著者:桜井 画門
銀閃の戦乙女と封門の姫3 (一迅社文庫)銀閃の戦乙女と封門の姫3 (一迅社文庫)感想
王位継承争いに入っているクァント=タン。前巻で描かれたのは、モンスターの脅威やマナのねじれといった問題があっても、祖国で生きるしかない者達がいるという現実と、二つの祖国の間に引き裂かれる主人公だった。今回、主人公はそんな現実を引き受けつつ、現状を動かそうとする大きな野望を見せる。恋愛上でのメインヒロインはやはりフレイらしいが、策略家のシャーロッテの印象が強い。そして事情により、今巻の冒険・戦闘シーンでは梨花が活躍。ソーニャはネタキャラになっている感あり。「さっぱりわからん!」は笑ったけど。
読了日:6月20日 著者:瀬尾 つかさ
ささみさん@がんばらない 11 (ガガガ文庫)ささみさん@がんばらない 11 (ガガガ文庫)感想
カラー口絵とプロローグはなんといきなり最終決戦が終わり、神々のいない世界になって5年後からスタート。回想で描かれる決戦前夜、そして最終決戦。圧倒的な力の日留女に対し、神々の取った手段とは…? そして何もできない鎖々美達。題材はノアの箱舟、黙示録とキリスト教の終末神話。だが物語はまだ終わらない。次に描かれるべきことはおそらく、日留女自身のことだろう。忘れ去られ利用し尽くされた不遇な彼女だが、「黒いマリア」は本来、単なる聖母のパロディとしての悪ではないであろうから。
読了日:6月18日 著者:日日日
ささみさん@がんばらない 3 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)ささみさん@がんばらない 3 (少年サンデーコミックス〔スペシャル〕)感想
今回は呪々戦の終幕まで。呪々の狂信的なところや死体となった姿がきっちり描かれていて良い。次巻で親子和解も描かれると思うとなおさら楽しみ。宇宙人のキュピちゃん達が出てこないのは、彼らが活躍するところまでやらないってことだろうか。
読了日:6月18日 著者:西川 彰,左
ワンパンマン 3 (ジャンプコミックス)ワンパンマン 3 (ジャンプコミックス)感想
今回急に出てきた設定(笑)だがヒーロー名簿に加入するサイタマとジェノス。今回のお騒がせ要員はむしろ、前巻で登場したソニックと出ては消えていく他のヒーロー達。サイタマが誰よりも活躍しながらその実態が知られない理由も明らかに、と言うべきか?
読了日:6月17日 著者:村田 雄介
ヴァーミリオン 2 (カドカワコミックス・エース)ヴァーミリオン 2 (カドカワコミックス・エース)感想
最大の敵の存在を示唆したところで戦いはまだ続くEND……勿体ないな。敵と同質の力を使い、最終的には敵と等しくなるという仮面ライダー的な設定、父殺し完了済みで将来を失った感のある主人公もオーソドックスながら良かったんだが。二本角はやはり、鬼殺しのなれの果てなのかね(弥勒たちが割と人格的にまともなのもそのせいか)。
読了日:6月16日 著者:佐藤 敦紀
ワンパンマン 2 (ジャンプコミックス)ワンパンマン 2 (ジャンプコミックス)感想
現在の主人公が戦えば一撃で勝利というフォーマットは揺らがないまま、サブキャラの戦いに尺を使ったりで変化を付けている。ジェノスもかなり無茶苦茶やっているが。敵の準備など無に帰す暴れっぷりが素晴らしい。進化の家はこれで出番終わりか……
読了日:6月16日 著者:村田 雄介
ケモノガリ 5 (ガガガ文庫)ケモノガリ 5 (ガガガ文庫)感想
ローマ編後編は丸1冊使って12人の娯楽提供者とのバトル。娯楽提供者たちのイカれた姿を描くイラストも素晴らしい。いつものことながら、ボロボロになっても戦い続け戦闘能力で上回るという相手と真っ向戦って、最後は勝ってしまう楼樹の活躍が圧巻。さらに、人を見る目のある主人公たちの裏を衝き、あの手この手で伏兵も仕込んでくる。でもいいキャラだったのはロベルティ枢機卿かな。正面からの戦闘以外で「クラブ」の真相解明と壊滅に向けて戦う仲間ができた、という意味で。
読了日:6月15日 著者:東出 祐一郎
櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)櫻子さんの足下には死体が埋まっている (角川文庫)感想
いわゆる「日常の謎」ものではなく死体の出る事件だが、櫻子さんが事件を解決するわけでもなく、放っておいても解決された(ただ、櫻子さんがいち早く真相を洞察していた)という物語構成。解決編で出てくる新情報もあるのでミステリとしてフェアとも言えない。後日譚まで含めて後味の悪い要素が強いのが特徴だろうか。必ずしも真相を暴けばめでたしめでたしとはならないことが、唯物論的で気遣いなく事実を指摘する櫻子さんのキャラによって強調される。
読了日:6月15日 著者:太田 紫織
Bergson. Mystique et philosophieBergson. Mystique et philosophie感想
ベルクソンの、とりわけ『道徳と宗教の二源泉』の「人格」概念を中心に論じた研究書。神学思想を専門とする著者ゆえにか、本来神に属するものである「位格=人格」という面が強く出ている。論の展開にはそのまま従って良いものか引っ掛かるところもあったものの、このテーマを扱った最新の研究の一つとして、小著ながら注目に値する一冊。
読了日:6月15日 著者:Anthony Feneuil
ワンパンマン 1 (ジャンプコミックス)ワンパンマン 1 (ジャンプコミックス)感想
強くなりすぎてどんな敵でもワンパンチで倒してしまう、「趣味でヒーローをやっている」男サイタマの物語。物凄い画力で描かれる迫力ある戦闘シーンと適当な顔の主人公の落差が素晴らしい。と同時に、結局は全てワンパンチで終わるのに色々なパターンがあるのに感心。
読了日:6月14日 著者:村田 雄介
目玉焼きの黄身 いつつぶす? 1 (ビームコミックス)目玉焼きの黄身 いつつぶす? 1 (ビームコミックス)感想
食べ物の食べ方に悩み、しょっちゅう彼女と喧嘩している男の話。一つ一つのネタはなるほどと思うものが多く、着眼点が秀逸な作品。単行本で各話の間に挿入される着想源や取材の裏話がまた面白い。
読了日:6月14日 著者:おおひなたごう
狼と香辛料〈2〉 (電撃文庫)狼と香辛料〈2〉 (電撃文庫)感想
相手の弱味につけ込んで儲けを得るはずが、逆に借金を背負わされ破産の危機に直面するロレンス。道中出合った羊飼いの少女ノーラの手を借り、一発逆転の危ない橋(密輸)を狙うが……今回も様々な駆け引きあり、読み応え十分。商売に失敗して借金取りに追われると命まで危なくなるのは、現代でもしばしばある話だったりする。
読了日:6月13日 著者:支倉 凍砂
デフレ化するセックス (宝島社新書)デフレ化するセックス (宝島社新書)感想
セックス産業に多くの女性が流れ、働いても多くの女性は生活していくことも難しい一方、追い詰められた境遇というわけでもない高学歴・定職のある女性が多くセックス産業入りしている実態。また、この産業に従事している・していた女性たちのハードな状況。「売春は違法だが罰則はない」などの話も満載。このままだとどうなってしまうのか…
読了日:6月13日 著者:中村 淳彦
バカ学生に誰がした? - 進路指導教員のぶっちゃけ話 (中公新書ラクレ)バカ学生に誰がした? - 進路指導教員のぶっちゃけ話 (中公新書ラクレ)感想
「大学生バカ本」はもういいよ、と言いたくなるセンセーショナルなタイトルだが、今回のテーマは高校、それも主に進路指導。進学実績を求められる実態、進路指導主事教諭の仕事の内容、大学入試やデータの実態、そして未履修問題など。ただし、本書を読んでも「バカ学生を大学に送り込むのは高校である」といった分かりやすい犯人が見付かるわけでは、むろんない。
読了日:6月11日 著者:新井 立夫,石渡 嶺司
嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん-A? New? Translation?- episode3 ××の鼓動は××嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん-A? New? Translation?- episode3 ××の鼓動は××感想
『電波女』と言い、最近はパートナーとの関係から先に進んで「家庭を持つ」ところまで扱っているのが目立つが、何か思うところあったのだろうか。関係良好でなく歪みを抱えていても、家族を持ちそれについて悩めるという幸せ。生は浄福である。
読了日:6月10日 著者:入間 人間
Bergson Adversaire De Kant (puf)Bergson Adversaire De Kant (puf)感想
「時間、空間と自我」「認識と形而上学」「自由」「道徳と宗教」というテーマを巡るベルクソンとカントの比較研究。ベルクソンの批判するカント主義の体系を超えて、カントの内にベルクソンに通じる直観を求める(両者の隔たりを埋めるわけではないものの)。'60年代の研究だけにそれほどでもないか。それでもベルクソンの「絶対的なもの」の概念に関する問題などはそれなりに参考になった。
読了日:6月9日 著者:Madeleine Barthelemy-Maudale
ミス・ファーブルの蟲ノ荒園(アルマス・ギヴル) (電撃文庫)ミス・ファーブルの蟲ノ荒園(アルマス・ギヴル) (電撃文庫)感想
歴史上の人物美少女化(『昆虫記』のファーブル)。虫を愛する彼女が小型飛行機で飛んで巨大な蟲を相手にする冒頭は思い切りナウシカ。その上、主人公はフランスにやって来た侍で女装して女子校に入ることに…と書くと何ともカオスだが、話は割と明瞭。差別を受ける存在である敵と、どこまでも真っ直ぐに行きようとする主人公がその(敵も単なる悪ではないという)現実にぶつかるのが話の軸。設定は面白いし、まだ正体不明のキャラなど、今後へ繋がる要素も色々あって楽しみ。「魔術」で何ができるのか等の設定が少し曖昧なのか気になるところか。
読了日:6月9日 著者:物草純平
昆虫食入門 (平凡社新書)昆虫食入門 (平凡社新書)感想
カラー口絵の豊富な虫料理の写真(虫ミックスピザ、虫寿司など)が印象的。様々な食べられる虫の紹介(文献にはないものも)、虫の味や栄養価の化学的分析、文化としての昆虫食、子供の食育など、昆虫食にまつわるトピック満載で密度の高い一冊。
読了日:6月7日 著者:内山 昭一
ケモノガリ4 (ガガガ文庫)ケモノガリ4 (ガガガ文庫)感想
今度の舞台はローマ、ターゲットは次期ローマ教皇候補。ローマの観光名所を舞台に武装バイクと装甲車のチェイスと、アクションもますますぶっ飛んで冴え渡る。同時に、楼樹を人間に繋ぎ止めるあやなの存在にスポットが当たった巻でもあった。今回のゲストヒロインは盲目のシスター。1巻の舞台レントブロアの話がふたたび出たことに驚き。盲目の聖女(的存在)とか、ともすれば便利な記号に使われかねない設定だが、悪くなかったと思う。そして、さらに大量の強大な敵を相手にするところで続く…
読了日:6月7日 著者:東出 祐一郎
宗教哲学序論・宗教哲学 (岩波文庫)宗教哲学序論・宗教哲学 (岩波文庫)感想
合理主義と超自然主義を「誤れる宗教哲学」として批判、イデアリスムと神秘主義を経て人格主義へと至る論の運びで自らの宗教哲学を展開する。宗教の対象となる神とは実在であり、絶対的他者である。歴史的叙述等が入り組んでおり、整理されていない論点もあってなかなかに難解。解説の芦名先生が言うように、波多野宗教哲学の見所の一つが象徴論だとすると、この1冊だけ読んでいても足りないだろうという気はする。
読了日:6月6日 著者:波多野 精一
武道は教育でありうるか (イースト新書) (イースト新書 7)武道は教育でありうるか (イースト新書) (イースト新書 7)感想
全体の半分近くは「柔道の危機」で、全柔連の責任を取らない体制や「正しい柔道」という考え方の誤り、指導者育成の問題などを論じている。第二部では東大柔道部部長としての著者の経験も交えて、武道の教育的効用について。そして第三部では著者の学んでいる総合武道「空道」について紹介している。とりあえず言えるのは、指導者の育成も指導法も考えず、空理空論で「武道必修化」などということをやる教育行政は相変わらずだということ。
読了日:6月5日 著者:松原隆一郎
[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~[新世界]透明標本~New World Transparent Specimen~感想
遠近感を出して一部にしかピントの合っていない写真もある辺り、解剖学的な観察より芸術的な鑑賞を前面に出した写真集ということか(ただ、巻末にはちゃんと学名とサイズのデータあり)。実に美しい。3ページに渡り掲載される、アマガエルを飲み込んだヤマカガシの標本は圧巻。硬骨が赤、軟骨が青に染まるとのことだが、標本によって色には結構差あり。カニの甲が青、カブトガニが緑になっているのはなぜだろう…
読了日:6月4日 著者:冨田 伊織
鳥葬 -まだ人間じゃない- (ガガガ文庫)鳥葬 -まだ人間じゃない- (ガガガ文庫)感想
幼い頃にふざけて人を殺してしまった陵司。彼はその時一緒にいたメンバーの一人である八尋と過去を「交換」していたが…八尋が謎のメールを残して死亡するという、ややミステリ的な物語。「鳥葬」は肝臓を鳥に啄ばまれ続けるというプロメテウスの受けた罰で、これが自らの断片をインターネットにばら撒くこととも重ねられる。過去の交換、そこには相手になりたいという憧れがあった。皆「別の自分」になろうとして生きている、それはネット上で様々な顔を見せることも然り。――ただ、容易に捨てられる顔は、多分相応の重みしか持たない…
読了日:6月4日 著者:江波 光則
Kant und das Problem der MetaphysikKant und das Problem der Metaphysik感想
ハイデガー『カントと形而上学の問題』。感性と悟性の共通の根としての「超越論的構想力」を強調する独自のカント解釈から、存在者の現れる地平を展開する能力としての「超越」という自らの考え方へと繋ぐ。第3部まではハイデガー独自の用語を使わずに来ているが、第4部では独自の用語を用いて「存在と時間」の議論へ繋ぐ。カッシーラーとの討論は、お互いの質問には明晰に答えていながら両者の隔たり(あるいはすれ違い)が際立つばかりであった。
読了日:6月3日 著者:Martin Heidegger
扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート> -その少女、最強につき- (HJ文庫)扉の魔術師の召喚契約<アドヴェント・ゲート> -その少女、最強につき- (HJ文庫)感想
異世界召喚物、ただしこちらの世界から召喚された女子高生が異常に強く、魔法を握り潰しドラゴンを拳で倒してしまう話。しかし、召喚された人間の視点で異世界を描く要素と、異世界人の視点で召喚した相手に驚かされる要素が混在しているせいか、前半は視点の切り替わりが多い。これはどうも折衷的な印象があった。強く痛快でサバサバした性格のヒロイン・アヤメは魅力的だが、ロイの天才の悲哀とか女性不信とかはひどく形式的で薄い(実際にはいい女の子たちに囲まれているし)。要するに、アヤメが主人公で良かったんじゃないかと。
読了日:6月2日 著者:空埜一樹
近代部落史-明治から現代まで (平凡社新書)近代部落史-明治から現代まで (平凡社新書)感想
タイトル通り近代、つまり明治維新から現在までの「部落」を取り巻く動きを、比較的淡々と歴史的に叙述する。たんに権力によって作られた制度でもなく、封建時代の旧弊でもない、民衆感情と結び付いた部落差別の問題。「人種主義」に関しても日本独特の展開もあり、そう簡単には払拭されないもののようで。
読了日:6月1日 著者:黒川 みどり

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プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
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