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精神臨床の魅せ場

京都駅からの帰り、私はバス最後列の席に座っていたのですが、右隣に座っている外国人から話かけられました。
彼は清水寺に行く予定らしく、五条坂で降りるということまでちゃんと地図にメモしているあるのですが、五条坂まで「何分かかるか」と訊いてくるのです。
しかし、普段そこで降りない停留所を通る時間など、チェックしていません。距離の比から概算して“Ten or twenty minutes”と答えておきましたが、そう外れてはいなかったはず。
さて、そこで私の左隣に座っていた人(こちらは日本人)も清水寺に行く予定だったらしく、目的地が同じであることに気付くと私を挟んで握手していました。
二人が五条坂で降りて、どちらに歩くべきか地図をチェックしている(他にも目的地を同じくする人々はいた模様)ところまでは確認しました。

なお、その時私は映画『風立ちぬ』を観てきた帰りで、パンフレットを読んでいると日本人の方からは内容についても訊かれました。しかし、その感想はまた後日。

とかく、私は京都に住んでまだ1年と数ヶ月です。学校行事などで京都に来た回数は多いのですが、それも1年に数日あるかないかでしょう。
にもかかわらず、日本語以外で話しかけられた思い出は京都で多く、故郷の名古屋ではほとんどありません。
言うまでもなく、京都が観光地だからでしょう。
「KYOTO」とか言って世界への発信をことさらに強調する必要性を私があまり感じない理由は、一つにはその辺にあります。

 ~~~

映画の前に、今回はこちら。
まず京極夏彦氏の『姑獲鳥の夏』のコミカライズ(作画:志水アキ)の1巻が発売されました。

姑獲鳥の夏 1 (怪COMIC)姑獲鳥の夏 1 (怪COMIC)
(2013/07/19)
志水 アキ

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内容は連載時にすでに見てきた通り(第1話 第2話)、舞台となる久遠寺医院に到着するところまで。事件依頼は持ち込まれたばかりで、まだ詳細は説明されていません。
原作はこれが第1作ということもあって、関口、京極堂、榎木津の3人が学生時代からの付き合いであることが語られるのは初めてでもあります。

そして掲載誌である『コミック怪』も同時に発売。

コミック怪 Vol.23 2013年 夏号 (単行本コミックス)コミック怪 Vol.23 2013年 夏号 (単行本コミックス)
(2013/07/19)
京極 夏彦

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まず印象的なのは巻頭カラー。
「モノクロォムの写真の中の時間の止まった女」と形容される久遠寺涼子の様子を見事に表現しています。

姑獲鳥の夏 第3話巻頭カラー
 (京極夏彦/志水アキ「姑獲鳥の夏 三鳴」、『コミック怪』Vol.23、角川書店、2013、pp.2-3)

これがちゃんとしたカラーページです。

院長・久遠寺嘉親(くおんじ よしちか)は、原作を読んだ時には何となく、市井のご隠居風の老人の印象があったのですが(『鉄鼠の檻』での引退後の印象が強かったせいでしょうか)、意外に悪人面、恰幅のいい体型もあって成金の親父のような感じです。

姑獲鳥の夏 久遠寺嘉親_convert_20130721212449
 (同誌、p.19)

しかし、肉厚の赤ら顔、禿なので老けて見えるけれど実際には60歳前という記述にはよく合っているので、これもしばらくすると馴染んでしまいそうです。

そして、この回から徐々に関口の封印された記憶が明らかになり始めます。
彼がいかなる歪みを抱えているかが見えてくる精神臨床小説としての魅せ場を絵にしてくれる手腕は、今回も期待に違いません。

姑獲鳥の夏 第3話回想
 (同誌、pp.16-17)

映像化の難しい箇所も上手く演出を駆使しています(ネタバレに当たるので詳細は割愛)。


同時連載の『百器徒然袋 五徳猫』も完結。
単行本は10月発売予定とのことです。

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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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