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相棒かハーレムか――『ヴァルキリーワークス 2』

あまりの暑さのせいか力が入りませんが、そろそろ修士論文を書かねばならないでしょう……


それはそうと、今回取り上げるライトノベルは『ヴァルキリーワークス』2巻です。
しばらく『ニャル子さん』は半年間隔の刊行が続いていましたが、こちらは4ヶ月ぶりの2巻です。

ヴァルキリーワークス 2 (GA文庫)ヴァルキリーワークス 2 (GA文庫)
(2013/08/12)
逢空 万太

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1巻レビュー

最近は「男の魔法少女」というのも見飽きるくらいによく見るネタの一つになりました。
そしてその場合、多くの魔法少女は戦うのです。

戦うために魔法“少女”に変身しなければならないということは、そもそも「戦う身体」が(美)少女のものであることを示しています。このことは「戦う美少女」の系譜上で理解できるでしょう。

この『ヴァルキリーワークス』においても、ヴァルキリー(戦乙女)は当然、女です。
ただし、本作のヒロインであるフェルスズは、ヴァルキリーの基本技能である神威(ケニング)の励起もできないという「駄ルキリー」。対して主人公の少年・理樹は人間でありながらなぜか、本来は神界の存在しか入れないはずの絶対騎行圏(ヴィーグリーズ)に入ることができ、神威も励起させられます。コントロールできないせいで余計な被害を出しますが、それで敵を倒したこともありました。

つまり、力関係で言えば基本的に戦力としても日常生活でも完全に理樹の方が上なのですが、ただ肉体の強さだけは別です。ヴァルキリーの方が丈夫ですし、走ったり跳ねたりすることにも優れています。理樹が神威を励起させても力に振り回されてしまうのも、そのためらしいという扱いです。
その解決法としてフェルスズが理樹をガンド(呪い)で操る……はずだったのですが、なぜか合体してしまうことに。
合体後は容姿が理樹で目や髪の色と衣装がフェルスズのものに。この2巻での記述を見ても理樹の身体の方がベースになっているらしいので、おそらく身体は男のまま――つまり、男の魔法少女で言うと『魔法少女育成計画』よりも『おと×まほ』に近い――と思われますが、とにかくその結果として誕生するのは「男の戦乙女」です。
単に未熟な「戦う美少女」と貧弱な男が合体して男の戦乙女になることでようやく力を発揮できる――ここには「男の魔法少女」よりもさらに捻れた状況があります(理樹が女装しても違和感のない美少年である時点で、「美少女の身体」の優位が揺るがないのでしょうが)。

長々と基本設定について論じましたが、この2巻では新しいヴァルキリー・シュヴェルトライテが登場、表紙も飾ります。
剣マニアのヴァルキリーなので通称:剣子さん

そして新たな合体も――
そう、本作の合体は『仮面ライダーW』のオマージュですが、『W』における翔太郎とフィリップの関係が「相棒」だったのに対してこちらは男女の関係、しかも理樹は堂々と女の子たちにアプローチ(?)する肉欲系男子……つまり結果はハーレムです。
そうした方向性がはっきりしてきた2巻、と言うべきでしょう。

まあ、今回の決め手になった力は今回限りとなりそうですし(この辺の設定は強さのインフレのコントロールにかかわります)、今後も理樹の第一のパートナーを務めるのはフェルスズとなりそうですが、今後も合体する相手のヴァルキリーの交代をフォームチェンジ的に使うことになる可能性は高そうです。1巻から登場していた馬子さん(文字通り顔が馬なので)ことロスヴァイゼの存在もありますし。


ところで、そもそも人間でありながらヴァルキリーと同様の力を使える理樹は何者なのか、というのが物語の軸になる謎の一つですが、母子家庭という設定からして父親に秘密がありそうですし、答えはすでに結構絞られている気もします(この巻では作中で、旧世界の英雄の転生だとかいう説も提示されていますが…)。
この謎については今回、特に進展はありませんでしたが、最後でフェルスズの方に裏があることを匂わせての引きとなりました。
確かに、なぜ基本技能も使えない者がヴァルキリーとして仕事に参加しているのかというのは大問題でした(基本がコメディの作品なので、「神界がいい加減だから」と言えばそれでも済んでしまいそうな気配はありましたが)。

何より、フェルスズの技能として、知識の泉(ミーミルズウェル)にアクセスして神威の情報を得られるというのがありましたが、これは結構特別なことだったようで……
これも『仮面ライダーW』のオマージュならば当然、ということでしょうか。

とにかく、『ニャル子さん』よりは若干、ストーリー全体を貫く伏線などを用意して引っ張っていく形のようです。


↓これも「男の魔法少女」ネタの一つ。

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