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男と女の緊張関係

家事全般が得意な男と言ったら、どんなイメージでしょうか。

まずはそんな問いから始めてみます。
家庭的なイメージ、でしょうか。


かの名作漫画『子連れ狼』で、主人公の拝一刀(おがみ いっとう)が宿敵の柳生烈堂(やぎゅう れつどう)が呉越同舟になる場面があります。
薪を割る一刀と米を研いで炊く烈堂を、武家身分にあっても武士の心を知らぬ将軍家毒見役・阿部怪異(あべの かいい)は興味深そうに見ます。
対する烈堂の答えがこれ。

子連れ狼 24巻
 (小池一夫/小島剛夕『子連れ狼』道草文庫版24巻、小池書院、1996、p.87)

うぬは武士が米を炊しいだり火を焚きつけることが面妖と思うておるであろう
刀をとり戦うのが武士であり かようなことは女がするものだと
戦場では誰が火を焚き米を炊しぐぞ
我らの手は武士の手なればこそ かようなこともできるのじゃ
うぬにはできまいッ ゆえにうぬは武士ではないのじゃ


そんなわけで私にとって、家事に長けた男と言えば拝一刀のような真の侍です。

しかし、こういう男をお見合いで女性に奨めるのは少し二の足を踏むかも知れません。
なんだか戦場(いくさば)から還ってこなさそうな気がしますから。

幸か不幸か、拝一刀は妻のいる間は戦場に行くことはなく、妻を殺されて復讐の旅に出るのですが。

 ―――

話は変わるようですが、漫画『魔法先生ネギま!』の終盤は、一つの世界の存亡を賭けた戦いから帰ってきた日常にて、ネギ先生とヒロイン――クラスの女生徒達の戦いが勃発します。
こんなに何人もの生徒にフラグを立てたりキスしたりして女の敵――というのは、今更のような、ネギ先生は10歳で、初期は女生徒たちの方がいじる側だったことを考えるとあまり言えないような。

しかし、以下の一言はある意味で、作品の全体を物語っていました。

魔法先生ネギま! 37巻
 (赤松健『魔法先生ネギま! 37』、講談社、2012、p.159)

作品全体が「美少女性質のハーレム」から「男の戦い」の世界へと移行しました。
それは思いがけず、美少女だけでは成り立たない部分を露わにする過程でもあったのではないでしょうか。

そう、「男の世界」に行ってしまう男と、それを捕まえようとする女の間には確かな緊張関係があります。

 ―――

結婚して家庭を持つというのは、言うまでもなく大変なことです。
一挙にそんなものを引き受けなければいけないと考え、その構えができてからやろうと思っていたら、いつまで経ってもそんな覚悟はできない――それが晩婚化と言われる当今の実情ではないでしょうか(それだけが理由とは言いませんが)。
ましてや、文字通りのハーレムを引き受けるには、相応の度量も財力も必要になります。
女の子に囲まれて楽しいばかりでは済みません。

そういう問題も一つの主題になり得ることを、いくつかのライトノベルのレビューを通して見てきたつもりです。

ただしそれを描くためには、「恋愛を楽しむ」段階に留まらず、結婚のような社会的な問題を扱わねばならないのですが。


今回はこんな、繋がっているような繋がっていないような話だけで、それ以上の結論はありません。


子連れ狼 第1巻 愛蔵版 (キングシリーズ)子連れ狼 第1巻 愛蔵版 (キングシリーズ)
(2011/12/10)
小池 一夫

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↑聴いてみれば、この歌と今回の話の関係もお分かりかと思います。

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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