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重大な謎があろうと、まずは楽しく生きる――『ヴァルキリーワークス 3』

そう言えば、年末の登山で、今度の携帯電話は写真の縦横を判別する機能があることに気付きました。
つまり、携帯電話をどちら向きにして写真を撮ったかによって、画像が向きを変えて保存されているのです。
「画像を回転」の操作をする必要がなくて助かります。

今回の話題には特に関係ありませんが。

 ~~~

発売日的にはもっと先に出た電撃文庫等の作品も溜まっていますし、読了したものもあるのですが、私の気分やら書きやすさやらの都合により、今回はこちらのライトノベルを取り上げさせていただきます。
GA文庫は公式発売日前に店頭に出るのですが、今月は特に早いですね。AMAZON限定特典というのも最近よく見ますが、発送日に関してはAMAZONは今ひとつ当てになりません。特に予約注文した場合、発売後に注文した方が早かったりします。

【Amazon.co.jp限定】ヴァルキリーワークス 3 書き下ろしSS付き (GA文庫)【Amazon.co.jp限定】ヴァルキリーワークス 3 書き下ろしSS付き (GA文庫)
(2014/01/15)
逢空 万太

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 (前巻の記事

ヴァルキリー(ヴァルキューレ)と言えば元は北欧神話の、戦場に現れる女性の霊的存在ですが、その一人一人の名前についてはワーグナー(※)が『ニーベルングの指輪』で設定した9人が今やすっかり定着しています。この内で『エッダ』からほぼそのままなのはブリュンヒルデだけですが。
ちなみに『指輪』においてブリュンヒルデはまさしく悲劇のヒロインですが、それ以外のヴァルキューレは揃っての出番がほとんどで、多少なりとも単独での出番があるのはヴァルトラウテくらいだったりします。
まず9人の名前を覚えている人の方が少ないのではないでしょうか。

Walküre を「ヴァルキューレ」と呼ぶドイツ語の発音に合わせれば読みは「ヴァーグナー」ですが、慣例に合わせました。

本作『ヴァルキリーワークス』でも、ヴァルキリーの名前はフェルスズを除いて『指輪』に忠実です。
フェルスズだけが例外なのは、彼女がイレギュラーな存在であることの伏線になっていたことが2巻の最後で判明しました。
2巻までに登場していたフェルスズ以外のヴァルキリーはロスヴァイセシュヴェルトライテの2人。
名前の由来に従って、ロスヴァイセ(Ross 馬 + weiße 白)は本当に馬の顔(獣頭人身)というのは解釈としてもキャラとしてもなかなか強烈でしたが……そんな彼女も2巻のラストで理樹にアプローチするため、神威によって人間の顔になりました。

そんなわけで、今回の前半は美少女になった「馬子さん」ことロスヴァイセの回です。
理樹の家にやって来て積極的にアプローチ、ヤキモチを焼くフェルスズと激しく争いつつも親交も深め、そして毎巻恒例のお風呂イベント、さらには理樹とフェルスズと3人でデートをしたり。
『ニャル子さん』に比べればストーリー要素もあるはずなのに、バトルもストーリーの進展もないまま愉快な日常で1冊の半分くらいを費やす手腕は相変わらずです。

新しいヴァルキリーもプロローグで登場しているのですが、彼女が登場して戦闘になるのは後半。
それでいて、今回は一挙に二人の新ヴァルキリー――オルトリンデとヴァルトラウテ――が登場します。
マイナーなヴァルキリーの方から登場させていくのかと思われた中、ようやく『指輪』でも多少は存在感のあるヴァルキリーが登場しました。

今回理樹が合体する相手も新ヴァルキリー。ロスヴァイセは1巻から登場していて、今回スポットが当たったにもかかわらず合体はありませんでした。彼女は割と単独で頼りになるせいでしょうか……いや、今回の新ヴァルキリーも戦闘では比較的ちゃんとしていますが。ロスヴァイセとフェルスズの絆の方が重視された感もあります。
まあ、理樹が毎回クライマックス新たな合体を披露するのはストーリーコンセプトといっていいものになっていますが。
それでいて、メインヒロインのフェルスズとの合体も毎回やっているんですよね。

そして今回、あるレギュラーキャラの意外な正体も。こう来ましたか……『ニャル子さん』ならば「何妙な設定を後付けしてるんだよ」と作中でツッコミが入る場面かも知れませんが、本作だとオーソドックスなストーリーが先立っていて、「後付けだ」とかメタな詮索をしないので、割と素直に楽しめます。
実際、本作も初期には作中で設定の疑問点をツッコんで「それはツッコんではいけないことらしい」とか言ったりするネタがあったのですが、最近はそれも控え目、ネタよりもストレートなコメディとストーリーが中心になっています。
まあ、神界が不手際で神威を地上にばら撒いてしまった挙げ句、その機を利用してヴァルキリーたちを競わせて試験をやっているくらいですから、根本においていい加減な世界観なのは間違いありませんが。

理樹は相変わらず美少女と見れば欲望を包み隠さず、しかし「楽しむことが最優先」という姿勢を危険な場面においても揺るぎなく貫いているので、安心できる主人公です。周りの美少女たちも彼を取り合って争いつつ仲が良くて、本当に楽しい世界ですね。

 先のことなんて、神界におわす神様でもない理樹には窺い知ることはできない。
 だから一つ一つ、地道に対処していけばいいのだ。
 一人じゃ無理でも、理樹には愛すべき人達がいる。
 歩くような速さで、ゆっくり乗り越えていこう。
 (逢空万太『ヴァルキリーワークス 3』、ソフトバンククリエイティブ、2014、p.269)


こんな優しく、暖かく、楽しい世界が割と自然に綴られています。

戦闘に関しても、1巻ではギャグみたいなやられ方をしているのを丁寧に描写したりしていましたが、最近はそれも控え目。真面目なようでも技から決め台詞から戦闘の展開までパロディネタばかりの『ニャル子さん』とも違って、この点でも比較的まともです。

ちなみに、物語の軸であるフェルスズと理樹の正体に関してはあまり進展なし。ただ、フェルスズがイレギュラーな存在であることが皆に周知されはしましたが。
ただそれ以上は神界も把握していないようでもあり、まだ引っ張りそうです。


それから帯を見ると……

ヴァルキリーワークス3巻 帯

来月は『深山さんちのベルテイン』、3月は『ニャル子さん』12巻と3ヶ月連続刊行とのこと。
『ベルテイン』がまだ続くことにも驚かされましたが、1年近く間の空くことになる『ニャル子さん』も久し振りです。しばらく半年間隔の刊行が続いていたお陰で、まだ『仮面ライダー鎧武』ネタの『ニャル子さん』を見ていないことに違和感があったのですが、ようやく解消されます。


そう言えば、ヴァルトラウテに着目したものとしてこんな作例↓もありましたか…

ヴァルトラウテさんの婚活事情 (電撃文庫)ヴァルトラウテさんの婚活事情 (電撃文庫)
(2012/09/07)
鎌池 和馬

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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