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人類の存亡を賭けた二重の戦い

本日(3月2日)放送分の特撮。

『列車戦隊トッキュウジャー』――まず、トッキュウジャーの5人がシャドーライン(敵)によって闇に呑まれた街の出身である、というのは確かなようです。
その時、並外れてイマジネーションの力が強かったために弾き出されて、4人はトッキュウジャーの拠点であるレインボーラインに、そしてライト(トッキュウ1号)はシャドーラインにまで飛ばされた、ということ。
つまり、第1話の展開としては、4人がすでにトッキュウジャーとしての力とその説明を得ているところにライトが迎えられる、という形になっていましたが、彼らが現在の状況になりトッキュウジャーとなったのは、ほとんど同時だということですね。
他方で、記憶がないのは単に闇に呑まれたせいではない、ということですが……
彼らがライト、トカッチ、ミオ、ヒカリ、カグラという名前だけで姓がないのも、記憶を失っており本人たちもそれ以上の名前を思い出せないせいである模様。

しかしこの第3話の最後で、ライトとカグラは子供時代の思い出から、自分たちの生まれ育った街には海があったことを思い出します。こうして少しずつ手がかりを得ていくのでしょうか。

つまり、戦いながら自分たちのルーツを探す『超新星フラッシュマン』タイプの話になるようです。
ただ、『フラッシュマン』の場合、フラッシュマンの内誰かの両親らしき人物とは再会するもののそこまでで、しかも最後にはそれにも別れを告げて地球を去ることを余儀なくされます。
『未来戦隊タイムレンジャー』や『特命戦隊ゴーバスターズ』という小林靖子氏の作例を考えても、素直に故郷を見出してハッピーエンドにはしないような気もしてきます。
……そもそも、トッキュウジャーは「今闇に呑まれつつある街」を助けてはいますが、「すっかり闇に呑まれてから時間の経った街」を助けられるのかどうかも、定かではありませんし。

 ~~~

今回『仮面ライダー鎧武』は、呉島貴虎が紘汰に、プロフェッサー・戦極凌馬(せんごく りょうま)が戒斗に、それぞれ真相を説明している場面が並行して展開されました。
そしてついに、貴虎が紘汰にヘルヘイムの森の真相を見せます(視聴者にとってもついに真相公開)。
光実をして「こんなの、公表できるわけがない」と言わしめた真相とは――ヘルヘイムの植物によって呑み込まれた街の遺跡でした。

貴虎と凌馬の曰く、ヘルヘイムが地球とは別の惑星なのか異世界なのか不明ですが、この世界の生物は進化の段階を経ず、ある時突然すっかりインベスに取って代わられている、と言います。
すなわち、ある時ヘルヘイムの植物が出現したことにより、それを食べた動物は(街を作ったこの世界の「人間」も)インベスに変わり、ヘルヘイムの植物の種子を散布する役割を担うようになるのです。

実はだいぶ前から、インベスに襲われた人々は身体からヘルヘイムの植物が生えてきて苦しんでいる、という話はありました。
ただ、襲われた人の身体から植物が生えてくる演出はおそらく今回が初で、これはもっと前に強調しておいて良かった気もしますが……
とにかく、これは木の実を食べて未消化の種を排泄することで種子を散布するのと同様の現象だったのです。ただし、ヘルヘイムの植物は地球の植物よりも遥かに強引に人間を操りますが……

ユグドラシルコーポレーションの目的は、ヘルヘイムの侵略に対抗することでした。

こんな大事なことなら公表するべきだ、という紘汰の意見を貴虎は切り捨てます。
公表すれば人々はパニックを起こし、そしてヘルヘイム対策を制する者は世界を制するのだから、国家間にも争いが起こる、ヘルヘイムという敵に対して人類が団結することなどできない、というのです。

他方で、徹底して「強さ」にこだわる戒斗は違います。「侵略は〔強者と弱者を選別する〕チャンスだ。ヘルヘイムとの戦いに勝ち残れる者だけが強者だ」と言い放ちます。
それを聞いた凌馬とシド、そして湊耀子(みなと ようこ)(仮面ライダーマリカ)は、改めて戒斗を仲間に迎え入れます。

かくして、ユグドラシル内部でも、少なくとも貴虎と凌馬の方針の違いははっきりしてきました。
そして光実は、貴虎がやっていたようにヘルヘイムの植物を焼却し、隠蔽する部隊を指揮しながら、チーム鎧武の一員を続けています。


元祖『仮面ライダー』においては、仮面ライダーを含む怪人は改造人間――つまり、きわめて人工的な存在でした。
改造人間ではなくても、このような設定は近年のライダーでも主流です。

もちろん、たとえば『555』で人間の内にオルフェノクが出現するのはまったく自然発生的なものでした。
このような事例も少なからずあり、また怪人の発生と、それを利用する人間の営み(それは善にも悪にもなります)がはっきりと区分される設定も珍しくありませんでした。

しかしそれらと比べても、『鎧武』は敵が人為からかけ離れている点において、仮面ライダー史上抜きん出ています。
多くの場合、怪人には人格がありましたし、また人格がないとしても、人型の怪人はまだ人間との近さを感じさせます。
しかし『鎧武』の場合、インベスは元人間だとしても、元凶は植物です。
貴虎はヘルヘイムの侵略を「理由のない悪意」と呼んでいますが、本来これは「悪意」というのも相応しくない、自然の猛威としか言いようがないものです(それが人類の経験したことのない、地球外の自然であるということが大問題なのですが)。

普通、怪人というのは少数派です。吸血鬼のように仲間を増やしていくことができるとしても(『555』のオルフェノクはまさしくそうでした)、現在が少数であれば、まだ潰すことは可能に思われます。
『555』の映画『パラダイス ロスト』はオルフェノクが多数派となり、人類は滅亡寸前という世界を描いていましたが、これは劇場版ならではの特殊な事態でしょう。
『鎧武』の場合、地球上でこそ“まだ”ヘルヘイムは散発的に出現しているだけですが、向こうの世界は一面この植物に覆われているわけで、この「元を断つ」ことは容易ではありません。そして、地球もヘルヘイムに呑み込まれるまで、試算では10年とのこと――。

そしてユグドラシルの――少なくとも貴虎の目的は、まさしくヒーローの目的たり得るものです。
紘汰はその方針に必ずしも賛成できませんけれど、公表することで皆で力を合わせられる、という性善説にそれほどの自信を持っているわけでもありませんし、そもそも「元人間」であるインベスと戦うこと自体を迷っています。

まず人類は生き残れるのか、という戦いがあり、その戦いの方針において人間の内にも対立があります。
最大の「敵」はもはや善悪を問うことすらできない自然であり、人間の側の方針においてもいずれが正しいのかは容易には言えません。そして、主人公はそんな正しさの見えない状況を体現するかのように迷い続けています――


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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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