スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

北アルプスの動植物

4泊5日の登山から帰って参りました。昨晩戻ったのですが、ブログ記事を書き終わりませんでしたので、今更新させていただきます。

コースは例年通り、室堂~劔沢~仙人池で、仙人池に2泊してまた室堂へ戻ってくるというものでした。
ですので今回は、毎年アップしている風景写真以外のところ、とりわけ山の動植物のことを中心に書いてみようかと思います。

まず、天候が大変でした。
13, 14日はかなり日に焼けた(雲に太陽が覆われている時間の方が長かったにもかかわらず)のに対して、15日と16日は雨に降られました。
腫れるくらいに日焼けにするのと雨に濡れるのを両方味わうことになろうとは……
一昨日(15日)など、地上(富山県立山町)を基準にした天気予報だと降るのは3時以降、1~3mm/時間とか言っていたのに、山の上では昼頃から、一時は50mm/時間くらいの勢いで降られました。

少し遅れていたら、雨で道が通れなくなっていたのではないかと思うくらいです。

朝焼け

朝日の劔

↑この2枚は15日朝。
13日夕方から、雲が出ており朝日夕日は撮れないことが多かったものの、この時は綺麗な写真が撮れました。
まあ、「朝焼けなら雨」とも言いますが……

帰りの16日には、日本一の落差を誇る称名滝(350m)も増水していました。

称名滝

↑写真中央の一番太い滝が称名滝ですが、この水煙の上がりっぷりをご覧あれ。
ちなみに、称名滝の右にある、右上から左下へと落ちる滝はハンノキ滝ですが、この雪解け期など水量の多い時にしか現れません。だから、称名滝より落差が大きい(500mくらい)けれど、普通は称名滝が「日本一」とされるのです。
しかし、今回はハンノキ滝が十分な太さで見えています。滅多にないことです。
称名滝の左側に見える細い滝に至っては、今まで見たことも聞いたこともありません。

平地に降りてきても、気温が30度を切っており涼しいくらい。この季節としては異例の事態です。

雨なので、富山地方鉄道の寺田駅ではカタツムリも見かけました。

カタツムリ

コンクリートの路上を歩いていると踏まれるか、雨が上がった時に干上がりそうなので、側の土のあるところに移しておきましたが……
この駅では他にもカエルを見たり(時にはトイレの中に複数のカエルがいたり)、トイレの中にツバメの巣があったりと、色々なものに出くわしている気がします。


雨に降られたのは運の問題もありますが、今年は全般に気温が低めのようです。
雪渓の融け具合も少なめですし、キイチゴ等の実もあまり実っていません。
今の時点で花が咲いていたりしますが、それだと雪が来るまでにちゃんと実が育つかどうか……


高山の代表的な樹木の一つにハイマツがあります。
樹高は1mくらいで、地面を這うように伸びる松なのでハイマツと言います。
さて今年の劔沢のハイマツを見ていると、花は咲いていますが去年の実は少なめなような。

下記の写真だと、中央付近に一つ、まだ緑色ながらだいぶ大きくなった実=マツカサが見えますが、これが去年咲いた花についた実です。実が1年以上木について育つのは松の特徴です。

ハイマツ1

しかし、このくらいの密度でしか実が見当たらないのです。花はたくさん咲いているので来年はたくさん成るかも知れませんが。実を育てるのにもコストがかかるので、実るのは隔年という植物はままありますが、ハイマツにも当てはまるのでしょうか。

↓緑の実のアップ。実の上に見えるピンクのものは雄花で、雌花(受粉すると実になる)はさらに先の方、葉の中に埋もれています。

ハイマツ2

褐色になった実も見ました。緑の実と褐色の熟した実の共存もしばしば見るので、もしかすると一昨年の花についた実かも知れません。
カサの下に種が入っていることも確認。

ハイマツ実

13日の劔沢ではライチョウも見ました。これほど間近で写真を撮れたのは、私としてはまだあまり記憶にありません。

ライチョウ

この時には晴れていたのも分かります。
傍には子供(すでに綿毛ではなく、親鳥と同じ模様の羽に生え替わっていますが、大きさは半分くらい)も2羽くらいいましたが、あまり上手く撮れませんでしたので…。
草をつついて葉を食べていました。

動物に関して残念だったのは、13日に沢でサンショウウオ(15cmくらい)を見たものの、写真を撮る前に逃げられたのと、14日には道の上に大量の動物の糞が落ちていた(直径5~10cmの黒いものがたくさん、直径50cmくらいの範囲を覆う量)けれど写真を撮るのを忘れたことでしょうか。
糞の方は、量から言ってクマしかないとは思いますが……植物の種などの痕跡は見当たらず、何を食べていたのでしょうか。
それから、帰りのケーブルカー(立山黒部アルペンルート)の線路脇にニホンカモシカが立っていたこともありました。ケーブルカーはすぐに走り過ぎていくので、さすがに写真が撮れなかったのは仕方ありませんが。
周りの人たちの声を聞いていると、「シカ?」「イノシシ?」「でも角が…」等々。特別天然記念物のことくらいは予習しておいてほしいという気もします。


夏山には虫が多いのもいつものことですが、今年はことさら歩いている間、ハエやカにたかられ続けた気がします。
カが血を吸いに寄ってくるのは分かるとして、なぜこんなハエが寄ってくるのはよく分かりません。

なお、決められた道や小屋の周辺で、手作業でいくら虫を捕ったり殺したりしても影響は限りなく無に等しいのですが、国立公園内で虫を殺したとか木の枝を折ったとか実を取ったということは建前上「無かったこと」にしておきましょう。
もちろん、道は人に踏み固められているので植物は生えませんし、山小屋の管理者は道の整備――左右から道にはみ出してくる草木を刈り込んだりするという仕事も行っているのですが、これらは許可されたことです。

ただ、道の左右が藪で踏み込みようもないならともかく、開けた場所の場合、徐々に道が広がっていくということになりがちです。
何度か書いてきましたが、仙人池ヒュッテ周辺ではそれが顕著で、踏み荒らされ砂利と赤土ばかりになった地面が日とがっていたので、何年か前から木製の歩道が作られました。

仙人池遊歩道

ただ、黒土があって植物の生えているところと人の踏んでいる赤土の地面を比べると、30~50cmの段差があります。

仙人池遊歩道5

これは、それだけの土が流出してしまったことを意味します。
有機物を含んだ黒土は、長い年月をかけて形成され積み重ねられてきたものです。
しかも、水は低いところに流れますから、雨が降れば赤土の露出した「道」は水の通り道になり、新たにできかけた土もすぐに流されてしまいます。

場所によっては地面にゴザを敷いて、植物と土を固定する足がかりにしているところもありましたが……

しかし心配は無用、日本の山では雪崩などで土を失うことは珍しくなく、それでも何度も蘇る回復力があります。
ここで目についたのは、チングルマです。
チングルマというのは、↓このような白い五弁の花を付ける植物で、花が散ると綿毛になります。

チングルマ

チングルマの写真は今までもブログに上げてきたかと思いますが、このチングルマ、丈は草のようですが実は木です。
当然、何年間も生き続けます。

そして、下記の写真をご覧あれ。
木製の遊歩道の脇に、中州のようにこんもりと生えているチングルマ。

仙人池遊歩道2

形状から考えて、これはおそらく1株か数株のチングルマが水平に広がったものと考えられます。
つまり、チングルマは枝(幹)が地面を這って水平に広がっていく木なのです。
実際、チングルマの枝が岩の上を這っているのも見ました。

チングルマ

そして、チングルマが覆っている地面には落ち葉が溜まり、黒土が出来ています。

下の写真など、手前の黄緑色はチングルマですが(花が散って綿毛になっています)、その後ろの地面に20~30cmの段差がありました。
おそらく、手前のチングルマに覆われている場所は一度土が流出して赤土が露出していたところに、またチングルマが広がってきたのでしょう。

仙人池遊歩道3

どうやらチングルマには、土を作る働きはありそうです。

もちろんチングルマ以外にも、砂利と赤土の荒れたところに生える植物はあります。

仙人池遊歩道4

さきほど雪崩で土地が流されることを話しましたが、冬の積雪は山小屋にもダメージを与えます。
小屋によっては、冬の間は小屋を解体して片付けているところもあります。
仙人池ヒュッテの裏手には、昔からかなり傾いている建物(倉庫か)がありましたが、今年はついに倒れていました。

仙人池ヒュッテ倉庫

まあ山小屋には、こういうことも付き物です。
仙人池ヒュッテの場合、大きな修繕や改築がなされた気配は長らくありませんが。

 ―――

帰りには魚津市に寄って、名産の岩牡蠣を初めとする海の幸を昼食に食べてきました。

岩牡蠣

英語では「r の付かない月(May, June, July, August)にカキを食べるな」と言いますが、岩牡蠣は r の付かない月、つまり夏場こそが旬です。しかも産地以外ではなかなか手に入りません。
味は絶品です。

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ

テーマ : 大学生活 - ジャンル : 学校・教育

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
参考文献
私が展開している思考の拠り所など(一部)。
スポンサー広告
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。