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色々とハードルは多いと思われるが……

ライトノベル『魔弾の王と戦姫』のアニメが放送開始されました。
Web上でもニコニコチャンネルで公開されています↓

 魔弾の王と戦姫

アバンタイトルでまずエレンがティグルに「お前は私のものになれ」と言うシーンから始まり、追ってそうなるに至った経緯を説明するという展開。アニメの導入法としては正当でしょう。

オープニングは勇壮でいい感じですし、キャラや世界観もひとまずのイメージは押さえているので最初のハードルはクリア。悪くはありません。
戦闘に関しては、エリファール(エレンの剣)の柄が変形するオリジナルの演出はいいですね(反面、ティグルの弓を射るシーンは微妙ですが……)。
そして妙に目立つのがエレンの胸揺れの強調。水浴びでの裸も(そういうところに限って)省略せずに描いていたり。
ただ、合戦のシーン等は第1話時点ではほぼ省略、食事などの風俗に関わる描写も端折り気味なので、真価についてはまだ語りにくい面もあります。

しかし、巻末に引きが来ることが多く、ストーリーの区切りが難しい作品なのでどうなることかと思いましたが、スピード展開で一気に原作5巻(第1部完)までやってしまうつもりでしょうか。
まあ、この調子だと2話で原作1巻をクリアしてもおかしくないので、1クール12話で5巻も不可能ではありませんが……

が、結果として説明不足を感じる部分が多いのは事実。場面を急に展開して「こうなった理由は観ていれば追って分かる」というのが多すぎるような……
出陣前のアルサスで、田舎の小領主というものの雰囲気や、領民に慕われている様が絵がかまれる場面が全省略されていたのも残念。

おまけに、たとえ詰め込んで5巻までクリアしたとしても、オープニングに登場する戦姫の一部はほとんど登場しなかったり、登場しても主人公と会わなかったりするのですが(原作通りならば)。

ひとまずボヤキはこれくらいにしましょう。
このアニメの珍しい点として、キャラクター原案に3人の名前がクレジットされています。
原作のイラストレーターが途中交代した(1~8巻がよし☆ヲ氏、9巻が片桐雛太氏)ので2人いるのはともかくとして、さらに漫画版の作者である柳井伸彦氏の名前もあります。
まあ、片桐氏にイラストレーター交代した9巻でキャラクターデザインに変更があったり新規にデザインされたキャラがいたわけでもないので、5巻で柳井氏が本文イラストを代行したことの影響が大きかったのかも知れません。
ただ、主人公のティグルと3巻の強敵ロラン以外の男性キャラのイラストは原作になく、漫画版でのデザインがアニメでも使用されているので、これは良かったのだろうと思います。漫画版の男性キャラデザインは渋くて良いですし。


それはそうと、よし☆ヲ氏の原案による女性キャラクターの服装は、非常に露出度が高く奇抜なもので、地に足の着いた作品の世界観と著しい落差が生じています。
たとえばこう↓

魔弾の王と戦姫 (MF文庫J)魔弾の王と戦姫 (MF文庫J)
(2012/09/01)
川口 士、よし☆ヲ 他

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↓この透明スカートに至ってはもう何と語っていいのか分かりません。

魔弾の王と戦姫 2 (MF文庫J)魔弾の王と戦姫 2 (MF文庫J)
(2012/09/01)
川口 士、よし☆ヲ 他

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とは言え、慣れてくると、この落差が独特の味と言えなくもありません。
現実的な中世的世界を舞台にした作品とは言え、無論全てが現実と同じではありませんし、こんな奇抜な衣装ではないという記述もないわけで(戦姫は竜具の力で身を守れるので戦場でも軽装だという記述はあり、その点に問題はありません)。

……と思ったのですが、もう少し微妙なケースもあるのに気付きました。
エレンの副官リムアリーシャ(通称リム)です。
彼女は魔法的な武器もない普通の人間ですし、全身鎧を着ているという描写がありました。
しかしイラストだとこの露出度↓

ティッタ&リム
 (1巻カラー口絵より、右がリム)

これは鎧なしでの衣装だから鎧はまた別、と形式論理では言えないことはありませんが、それで人が説得されてくれるかというと……

では漫画版ではどうなっているか、と見ると――

リム漫画版
 (川口士/柳井伸彦『魔弾の王と戦姫 2』、メディアファクトリー、2013、p.70)

鎧の下の衣装は上のイラストを踏襲、鎧を着ているものの「全身」ではありません。
そのため、最初ティグルが彼女を女だと気付かなかったという描写はカットされています。
やはり、竜具の力で身を守れる戦姫と違い、彼女が全く鎧を着ないのは変ですから、この辺が落としどころだったということでしょう。

本文とイラストが食い違った時にメディアミックス作品はどうすべきかについて、一つの示唆を与えくれる事例です(どうするのが決定的な正解だと言うわけではありませんが)。

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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