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『このライトノベルがすごい! 2015』

今年も『このライトノベルがすごい!』の時期がやってきました。

このライトノベルがすごい! 2015このライトノベルがすごい! 2015
(2014/11/21)
『このライトノベルがすごい!』編集部

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 (前年号の記事

昨年から表紙にランキング一位作品の名前を載せるようになりましたが、これがネタバレであることを問題視したのか、今年は書影のその部分が白抜きになっています。
ただ一手遅く、白抜きになっていない書影が出回った後で慌てて差し替えられたのですが……
(差し替えられる前の書影を私はたまたま保管していました↓)

このライトノベルがすごい! 2015




実は私、今年は「協力者」枠で参加したため、一週間ほど先に献本を頂いていました(なので、当ブログの名前とURLもちゃんと載っています)。ただ、「ランキング内容については11月21日まで外部へ公開しないように」という話だったので、本日まで先送りさせていただきました(ランキング内容に触れない話に留めてもある程度の記事は書けますが、まとめてやりたいですし)。

実のところ、協力者参加の依頼が来た当初はどうしたものかと思いました。そもそも『このライトノベルがすごい!』についてもあれこれ批判してきたので声はかからぬものと どうも、書評サイト・ブログの類を持っていて、それをHP投票で申告すれば、翌年には声がかかる可能性が高いようです。
忙しい中、ライトノベルに限れば大した量を読めていないという思いもありますし、第一私の好みと立場が偏っていることは言うまでもありません。そもそも、私の長ったらしいブログ記事を読んでいる人間が果たして何人いるのか……だから、オタク系のコミュニティから相手にされたこともありません。
しかしまあ、そういうひねくれ者が参加することにも意味はあるかも知れない、と思ったわけです。だから、参加しつつ、小言も言わせていただくことにしました。

その結果は……私の投票した5作品の内、60位入りは2作品、20位以内はゼロです。去年を下回っています。
これで良かったのかも知れませんね。
「自分が言わねば誰が言う」という思いこそ、こんな長ったらしい語りの原動力ですから(あえて奇を衒って人と違うことを言う、というのでなしに)。

さて、私のことはともかく内容に入りますが、ランキングを見ると、4位まではアニメ化もされた有名作品ですが、5位からは一部にカルト的人気のマイナー作品がいくつも見られます(当然、ほとんどが協力者票)。
ただ、「好きなライトノベルを投票しよう!!」のような Web 上での人気投票で上位に入っていた作品が多いことを考えると、ある意味では予想通りとも言えます(投票者層が協力者と被っているので、当然と言えば当然なのですが)。

今年は『このライトノベルがすごい!』11年目でリニューアルらしく、投票・集計方式は変わっていませんが、記事の形態にはいくつか変化がありました。
まず。総合ランキング30位までの作品には作品紹介がありますが、これは昨年まではほぼ投票者コメントの寄せ集めのみだったのが、今回はライターによる紹介文と投票者コメントを分けています。

このラノ2015 作品紹介

書影右の黒字部分がライターによる作品紹介、青字部分が投票者コメントです。

それから、ランキングの総評に当たる部分も、昨年までは無記名のライターによる記事でしたが、今回は勝木弘喜(ライトノベル・フェスティバル実行委員会代表)・工藤淳(まんが王八王子店小説担当)・霜戸真広(東京大学新月お茶の会)の三氏による座談会となっています。
その他、ランクイン作家インタビューも渡航(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)氏と榎宮祐(『ノーゲーム・ノーライフ』)氏の二本があり、さらにはランキングとは別の特集が「ネット発小説」丸山くがね・蝉川夏哉という Web 出身作家お二人の対談もあるので、インタビューや対談が随分と増えた印象です。

他方で、期間内に登場した新人賞作品に関しては、昨年まではライターによる各作品の紹介文を載せていたのですが、今年は受賞作品名の一覧と主立った作品に触れた「総括」記事があるのみ。
話題にならないものもある新人賞作品に割くリソースは大幅に削減ということでしょうか。

書評家・作家などにお勧め作品三つを挙げてもらう「目利きが選ぶ! 注目の作家&作品」は消えていました。

それから、「書店売り上げランキング」も、昨年までは「とらのあな」と「くまざわ書店グループ」を対象に、文庫のBEST50とノベルズのBEST25を掲載していたのですが、今年はその顔ぶれも大きく変わり、「紀伊国屋書店新宿本店」「とらのあな」「TSUTAYA」「Amazon.co.jp」の四店舗におけるBEST25となっています。
一般書店とオタク向けショップ、ネット通販サイトとバランスの良い顔ぶれではないでしょうか(店舗により文庫・単行本合算できるところと文庫のみの集計になるところがあるやむを得ませんが)。
Amazon では限定版・特装版の売り上げが通常版を上回るという興味深い現象も見られました。

それから、本誌の後半部を占めるジャンル別の作品ガイド。
1ページ4作品でライターによる紹介文が載るスタイルは変わっていませんが、今年からページの下に投票者コメントが入るようになっています。
ランクイン作品以外についても読めるここは楽しみの一つで、ここでも投票者コメントが見られるのは良いのではないでしょうか。よく見ると私のも載っていますし

ちなみに、カラーページでの「このライトノベルがすごい!」の特集ページは削減……と思いきや、二色刷りページの中程にも宝島社の開催する「第二回エリュシオンノベルコンテスト」の受賞作紹介がさらっと入っていました。

 ―――

ここから小言になります。
まず、ランキング集計法の説明なのですが……

 好きな作品(シリーズ)は1位~5位まで、他の3種は1位~3位まで順位をつけてもらう形です。順位に応じて得点を設定し、それぞれの回答者数によって傾斜をかけ、「ポイント」として算出しております。
 (『このライトノベルがすごい! 2015』、宝島社、p. 37)


これだけ見ると、「傾斜をかけ」るのは「作品(シリーズ)」「女性キャラクター」「男性キャラクター」「イラストレーター」の全部門についてのように見えます。
しかしこの後で、「HP」「協力者」「モニター」という3種のアンケートの傾向の違いについて説明した後、

(……)これらの特性を活かすため「ポイント」を採用しました(「キャラクター」、「イラストレーター」ランキングは従来どおりの得点換算方式です)。
 (同所)


「傾斜をかけ」た結果として「ポイント」を出すこと、この得点換算方式は3年前から採用されたものであることを考えると、「キャラクター」「イラストレーター」部門に関しては「従来どおり」、つまりやはり「傾斜をかけ」ていないと思われます。

HPの投票フォームでも

「作品=1位~5位を5点~1点 キャラクター、イラストレーター=1位~3位を3点~1点」を基本とし、さらに協力者層、モニター層の回答者数に応じて傾斜をかける方式にさせていただきます。


とあって、「キャラクター」「イラストレーター」部門でも傾斜をかけるようにも見えて引っ掛かっていた(事情は協力者用投票フォームでも似たり寄ったり)ので気にかかっていたのですが、本誌を見ても相変わらず混乱を招きました。
そこで試しに昨年号を見てみると、

 3種のアンケートにはそれぞれ【[HP]投票者=現在の人気作品】【「協力者」=これからの注目作、目立たないが良い作品】【モニター=中高生が実際に読んでいる作品、定番作品】に多く票が入るという特質が表れていました。それを活かすために、それぞれの投票者数を「一定値の母数」に揃えるとい方法をとっています。実際の得点を投票者人数と「母数」の比率で換算し、これにより出た数値を「ポイント」とし3種アンケートを合算してランキングとしました(「キャラクター」、「イラストレーター」ランキングは従来どおりの得点換算方式です)。
 (『このライトノベルがすごい! 2014』、宝島社、p. 37)


と、「傾斜」の内容についての説明が詳しいばかりか、「傾斜をかけてポイントを算出する」ことについての説明が一箇所にまとめられ、アンケート方法に関する説明と離しているので、ずっと分かりやすいものになっていました。
ランキングそのものはそれが結果ならばとやかく言う気はありませんが、説明の改悪は理解できません。

それから、新作ランキングです。

このラノ新作部門(新旧比較)

左側のオレンジ色が一昨年の『このライトノベルがすごい! 2013』、右側の緑が昨年の『このライトノベルがすごい! 2014』です。
一昨年の方は、この1ページのさらに半分のみを使って、期間内の新作限定のランキングを30位(総合ランキングでは100位以下)まで掲載していました。

このラノ新作部門(2013)

それが昨年からは、書影と多少の説明文が載って2ページを費やしている代わりに、作品数は20位までに減らされています。これは今年も変わりませんでした。

私はこの一昨年 → 昨年の変化を見て、一瞬の迷いもなく「これまで存在していたコーナーを削減された」と感じました。そして、今もそう思っています。
「Yさんは頭の中が活字なんでしょう」と言われたことがありますが、実際そうなのかも知れません(もっとも、私は文字を読んでいてそれなりにヴィジュアルイメージを思い浮かべる方でもありますが)。
文字情報が増えているか減っているか、それが問題です。そもそもネットでもどこでも見られる書影や見出しなど、私の頭の中では情報の内に入りません。
いや、そこを百歩譲っても、総合ランキングだって書影と紹介文が付与されるのは半分の30位までです。ここだって、後半はそれらを削って掲載作品数を増やす手はなかったのでしょうか――

よく見ると去年も同じことを言っていたので、さすがにこの小言は今年が最後になるでしょう(来年さらに削減されていない限り)。
しかし大目に見る気はありません。

 ―――

ランキングについては追記にて。


【作品ランキング】
1. やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。
2. ソードアート・オンライン
3. ノーゲーム・ノーライフ
4. 「とある魔術の禁書目録」シリーズ
5. 後宮楽園球場 ハレムリーグ・ベースボール
6. 絶深海のソラリス
7. エスケヱプ・スピヰド
8. とある飛空士への誓約
9. この恋と、その未来。
10. ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン

【女性キャラクター】
1. 雪ノ下雪乃(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
2. 御坂美琴(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
3. 由比ヶ浜結衣(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
4. アスナ(『ソードアート・オンライン』)
5. オティヌス(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
6. インデックス(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
7. シノン(『ソードアート・オンライン』)
8. 比企谷小町(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
9. 食蜂操祈(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
10. 白(『ノーゲーム・ノーライフ』)

【男性キャラクター】
1. 比企谷八幡(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
2. 上条当麻(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
3. キリト(『ソードアート・オンライン』)
4. 一方通行(『とある魔術の禁書目録』シリーズ)
5. 司波達也(『魔法科高校の劣等生』)
6. 空(『ノーゲーム・ノーライフ』)
7. 里見蓮太郎(『ブラック・ブレット』)
8. ベル・クラネル(『ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか』)
9. 戸塚彩加(『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』)
10. イクタ・ソローク(『ねじ巻き精霊戦記 天鏡のアルデラミン』)

【イラストレーター】
1. ぽんかん⑧
2. はいむらきよたか
3. abec
4. ブリキ
5. 鵜飼沙樹
6. カントク
7. 竹岡美穂
8. 榎宮祐
9. ヤスダスズヒト
10. つなこ

というわけで、『やはり俺の~』は4冠です(本誌では「3冠達成」との煽りでしたが、他の作品をも担当しているイラストレーターを特定作品の「冠」に数えるのは控えたのでしょう)。

4位まではHP・協力者・モニターの各層から幅広く票を集め、5位からは協力者票が大半を占める作品が続きますが、裏をえせば、(協力者はマニアックな作品に投票する傾向が強い中で)今なお協力者票を集める上位が大したもの、ということなのでしょう。

5連覇中だった御坂美琴の王者陥落はニュースになっても良さそうなところですが、数年前は得点で2位以下に数倍の大差を付けていたのが2年前など結構な僅差だった(去年はまた倍以上の差でしたが)ことを思えば、時が来たのかも知れません。
とは言え、女性キャラクター部門の6位までに3人、10位までに4人を『禁書目録』キャラクターが占めていることを思えば、この作品の勢いは(この点に関しては)落ちていないようです。
というか、上位を3~4作品キャラクターが独占するというこの状況。総じて女性キャラの方が作品辺りの数が多い分、いっそう顕著です(その分、男女総合のキャラクターランキングだと、票が割れない男性キャラクターの方が上に来ますが)。

私はというと――『後宮楽園球場』については悩んだのですが、どちらにせよ続きは出なさそうだし、今更推しても……という諦めが結局先に立って投票しませんでした。しかし、私が投票しなくてもこの結果なら、それで正解だったかも知れません。
『絶深海のソラリス』『この恋と、その未来。』辺りに関しては、面白いかどうかと言えば十分に面白いと言えますが、どこが後一歩評価を落とすポイントになったか、明言してきたつもりです(未だ序盤しか読んでいませんしブログ記事にしたことはありませんが『天鏡のアルデラミン』も)。
冒頭に述べたように、同じ点を重視している人がいないと思うとやる気が出てきます。


なお、「このライトノベルがすごい! 文庫」の新作も一緒に献本で頂きました。
今月は『このライトノベルがすごい!』に合わせて発売日を変えたのでしょうか? (通常「このライトノベルがすごい! 文庫」は毎月10日発売)

着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活 (このライトノベルがすごい! 文庫)着ぐるみ最強魔術士の隠遁生活 (このライトノベルがすごい! 文庫)
(2014/11/21)
はまだ 語録

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プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
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