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2015年5月の読書メーター

先月の読書メーターのまとめ……なのですが、急激にペースダウン、16冊3215ページということは約2日に1冊のペースでしか読めていません。

読書メーター2015年5月

最大の要因は洋書を読むのにかける比重が大きくなったということで、実際フランス語の本を3冊読了しているのですが、そればかりが理由とは言えず、その他のことに気を取られていた面も多々あります。
その上、フランス語で読んだ3冊の内、私の本来の研究分野に直接関わる参考文献は1冊だけ。なぜフランス語でボクシングの話を読んでいたりするのでしょうか。もう少し真面目にやらないといけません。

以下は抜粋です。

【漫画】


 (前巻に触れている記事

夏、オキナガの収容施設に研修に赴く伏木あかり。様々な形で社会復帰に問題を抱え、施設に留まるオキナガ達。そこには希梨香の姿も。また、雪村の幼馴染みにして「羊殺し」を目撃した(と目される)青年・章太もそこにいるのだが…。そして施設の闇……相変わらず、こういう存在が現代社会に存在したらどうなるかをもっぱら制度・行政の側から描く地に足の着いた作り。あかりの大学時代の先輩で医師のイッタ先輩は最初、今回の事件関係者かと思ったが……


本作におけるオキナガは肉体的にも精神的にも「時間の止まった」人たちで、肉体に引きずられて精神的にも(知識や記憶は積み重ねるものの)成長せず、持病を以てオキナガになった者はそのまま治癒も悪化もしないという、なかなか恐ろしい境遇です。
そして何より、彼らが生活保護受給者と重なる存在として描かれているのが特徴的です。
今回描かれる、施設暮らしのオキナガたちは、現代の初等教育レベルの教育も受けておらず社会に適応できなかったり、はたまたしたがらみから逃げて施設に留まっていたり……

また、収容施設は精神病院を思わせる面もあり。実際精神を病む者も……オキナガ自身も施設も、それぞれに問題を抱えている様を、その中でも社会的な問題に小さからぬ比重を置いて描くのが、本作の見所の一つです。



2000年から15年間の、コミックビームでの仕事で描いたカラーイラスト(口絵、単行本カバー等)集。一通りの単行本は持っているはずだが、単行本の体裁から切り離されて見ると「カバー表1」とか「表4」と言われてもどう配置されていたのかピンと来ないケースも…。画材や制作工程の説明もあり、それを読んでなるほどと思うところも。あとがき漫画もあってこちらは安定のクオリティ。




漫画家になるためスウェーデンから日本にやってきた著者が、実体験に基づいた日本でのカルチャーショック、苦労、はたまた久々に祖国に帰った時のギャップ(スウェーデン紹介にもなる)を4コマ漫画で描く。外国人目線での意外な気付きあり、いかにもありそうな話ありで楽しく、絵柄も可愛いらしい。手書き文字も含めて著者の日本語は達者な一方、漫画の横に添えられているコメントにはところどころ外国人にありがちなぎこちなさが見られるが、これも味の内か。


北欧女子オーサ1
 (オーサ・イェークストロム『北欧女子オーサが見つけた日本の不思議』、KADOKAWA、2015、p. 3)

北欧女子オーサ2
 (同書、p. 13)

だいたいこんな感じです(カラーは最初の30ページ程)。
取り上げられている題材は確かに、日本人なら馴染み深く「なるほど」と思うものが多く、また久し振りにスウェーデンに帰国したら逆カルチャーギャップ、という展開もあって面白い作品です。


【美術】


マグリットの評伝や画集はいくつか持っているが、マグリット独自のスタイルを確立する以前の初期作品から始まって、年代による作風の変遷を明確に整理し、彼の伝奇上の出来事とも結び付けて論じているものはあまり覚えがない。またマグリットの引用も多く、それらの点では非常に良かった。元々マグリットは多くを語る人ではないし、作品に関する分析は何とでも言えそうな部分もあるが、それも含めて良い手引きではないかと。



読んだ本の詳細は追記にて。



2015年5月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:3215ページ
ナイス数:517ナイス

白暮のクロニクル 5 (ビッグコミックス)白暮のクロニクル 5 (ビッグコミックス)感想
夏、オキナガの収容施設に研修に赴く伏木あかり。様々な形で社会復帰に問題を抱え、施設に留まるオキナガ達。そこには希梨香の姿も。また、雪村の幼馴染みにして「羊殺し」を目撃した(と目される)青年・章太もそこにいるのだが…。そして施設の闇……相変わらず、こういう存在が現代社会に存在したらどうなるかをもっぱら制度・行政の側から描く地に足の着いた作り。あかりの大学時代の先輩で医師のイッタ先輩は最初、今回の事件関係者かと思ったが……
読了日:5月1日 著者:ゆうきまさみ
暗殺教室 14 (ジャンプコミックス)暗殺教室 14 (ジャンプコミックス)感想
まずは学園祭編。これまでの様々なゲストキャラも再登場(さらっと共演した他作品キャラの姿も)。A組との対決の行方は……と思いきや、ポイントは勝敗の他の重要なことにあり。後半はいよいよ期末試験でA組との最終決戦、理事長が直々に乗り出すが……一人で決める浅野と対照的に、他者との縁と調和を活かす暗殺教室の戦い方というテーマを学園祭から繋げ、問題の内容に絡めて一つの集大成として決める演出が見事。そして、敗北により焦りか、理事長にも破綻が見えてきたが、今後はどうなるのか……彼の過去も楽しみ。
読了日:5月2日 著者:松井優征
モーテ ―死を謳う楽園の子― (MF文庫J)モーテ ―死を謳う楽園の子― (MF文庫J)感想
小説の題材として取材するため、モーテの子供達の収容施設「グラティア」に職員として入り込んだ青年ダンテ。そこで元気に生活していた子供達と心温まる交流をするが、やはりモーテによる逃れがたい死の陰は色濃く、しかも「幽霊」の噂もある中で、一人の自殺者が出る…。前巻の主役達も登場、またフェードアウトしたアランやアミヤのその後も回収してくれるが、メインは差し迫った死にどう向き合い、何をするかという問い。これはまさに各自の問題。今回の主役達に関してはまだ話は続くようなので楽しみ。ミステリ要素はまあまあ。
読了日:5月6日 著者:縹けいか
涙の乙女 大西巷一短編集 (アクションコミックス)涙の乙女 大西巷一短編集 (アクションコミックス)感想
ナポレオン時代のフランスにおける男装の殺人鬼マネット・ボヌール、英仏百年戦争の時代にフランス王室への復讐ため戦った雌獅子ジャンヌ、そして征服者ピサロの女となったインカ皇帝の妹イネスと、歴史上の悲劇の女性を主題にした3編、そして領主に牙を剝いた囚人の王を描くデビュー作「豚王」を収録。フィクションであるデビュー作の方が人間関係や演出に凝ったものを感じる面も。ただ、歴史的知識に基づいた作品作りと歪んだ情念に動かされる女性達の描き方は一貫していて、良い味を出しているところでもある。
読了日:5月10日 著者:大西巷一
安達としまむら (4) (電撃文庫)安達としまむら (4) (電撃文庫)感想
2年生になり、教室での関係にも変化の生じている中、安達はしまむら家にお泊まりを目論むが…。二人の視点を交互に描いて温度差を浮き彫りにするのは相変わらずだが、前巻から登場のしまむらの級友・樽見の件もあって、時の移ろいへの感傷が印象的な今巻。時と共に変化し、疎遠にもなる人間関係。この関係は特別で揺るぎないのだと、さほど確かに言えないからこそ感慨深く、転機での選択の意義も際立つ。章間の日野永藤パートも日野家がほぼ想像通りで、暗示されてきたものが活きている。ヤシロは…しまむら妹が悪用を考える子でなくて良かった。
読了日:5月10日 著者:入間人間
乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(4) (アクションコミックス(月刊アクション))乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(4) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
ヴィシェフラト城を攻めるターボル軍。シャールカは潜水服での潜入舞台の一員となるが、城内で二重籠城することになり…。新時代を感じさせる新兵器、兵糧の尽きた籠城戦の過酷さと、今回も入念な描写で歴史の転機を象徴する戦争を描く。ヨハンとの縁などこれまでのことも活きての一冊、見事だった。シャールカに惚れた少年兵達の死亡フラグ立てっぷりも相変わらずだが…死ぬキャラの意外なあっけなさがまた生々しい。戦う意志と敵の命にも向ける慈愛とを併せ持った彼女は、これからもこういうことを数多く経験しつつ生きていくのだろうか。
読了日:5月11日 著者:大西巷一
義妹が勇者になりました。 4 (アリアンローズ)義妹が勇者になりました。 4 (アリアンローズ)感想
天音が行く予定の風の聖域に先回り、魔物を一掃する里桜。だが風の魔法しか使えない聖域で風の精霊獣の暴走を止めるという困難なミッションに遭遇…。世界の秘密も概ね明かされたところで妹はようやく最初のダンジョンという状況で、久々に過保護な姉無双炸裂、難関のようでも戦闘はサックリ。相変わらず精霊やら何やらに愛されて(過度に)力を得ていく里桜が痛快。そしてサーレルオード公国に入り魔法研究者「教授」と出会うが…元の世界に帰るという目標への道はまだ困難なようで。アースレイ王子の豹変ぶりが一番笑った。
読了日:5月14日 著者:縞白
Qu'Est-Ce Que La Technoscience?: Une These Epistemologique Ou La Fille Du Diable? (A Present)Qu'Est-Ce Que La Technoscience?: Une These Epistemologique Ou La Fille Du Diable? (A Present)感想
「テクノサイエンス」とは何か、現代思想が科学・技術を論じるに当たって多様な意味合いで用いられるこの概念についての論攷。第一部では「認識論的観点」での理解、一つの「世界観」としての捉え方、そして「形而上学的射程」という三つの意味を区別。第二部では「ゲシュタルト」としてのこの概念が担う肯定的・否定的両面の含意を扱う。著者独自の論は少ないが、もっぱらフランスにおける現代科学・技術論の案内としては手頃な一冊か。補遺に数学基礎論に関する話も出てきたがさほど掘り下げがないのが惜しかった。
読了日:5月15日 著者:Francois-davidSebbah
「過剰反応」社会の悪夢 (角川新書)「過剰反応」社会の悪夢 (角川新書)感想
クレーマーに真面目に対応する企業、結果としてノートの表紙の昆虫が消え、CMが放送中止、学校では個人情報保護を徹底するあまり連絡網も作れない…。1章では現代の過剰反応社会を象徴する有名な事例、2章では身近にいる過剰反応な人の例、3章でその心理分析、4章でそれを生み出す社会構造の分析、5章では簡素ながらその防ぎ方を論じる。報道された特定の事例を挙げる1章が一番面白かったろうか、それに対する著者のスタンスも同意できる。ただ心理学的分析は平凡に思え、「日本の伝統」のような観点もステロタイプの域を出ないような。
読了日:5月16日 著者:榎本博明
Henri bergson et la notion d'espaceHenri bergson et la notion d'espace感想
旧版にて。本来的時間たる純粋持続の直観を軸とするベルクソンの哲学において、まずは持続に対立するものとして否定的に扱われる「空間」の概念を論じた研究。空間は持続の自由に対する障害であると同時に、表現の媒体として創造性の積極的条件でもある。ただ、あまりに空間の創造的役割を強調する本書の解釈にはPaneroが異議を挟んでもおり、慎重に検討したい。ベルクソンの科学論に関しても優れた研究書だが、最後に触れている相対性理論の問題はこれまた要検討かな。渡辺慧の名が出てたのに驚き。
読了日:5月21日 著者:FrancoisHeidsieck
北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)北欧女子オーサが見つけた日本の不思議 (メディアファクトリーのコミックエッセイ)感想
漫画家になるためスウェーデンから日本にやってきた著者が、実体験に基づいた日本でのカルチャーショック、苦労、はたまた久々に祖国に帰った時のギャップ(スウェーデン紹介にもなる)を4コマ漫画で描く。外国人目線での意外な気付きあり、いかにもありそうな話ありで楽しく、絵柄も可愛いらしい。手書き文字も含めて著者の日本語は達者な一方、漫画の横に添えられているコメントにはところどころ外国人にありがちなぎこちなさが見られるが、これも味の内か。
読了日:5月23日 著者:オーサ・イェークストロム
Mohammed Ali, un destin américainMohammed Ali, un destin américain感想
モハメド・アリの評伝……と言うには彼の生涯を網羅的にカバーしたものではなく、当時のアメリカにおけるボクシングの位置付け(アメリカ的暴力の発露の一つ)という社会的背景から始まり、フレージャー、フォアマンとの熱闘、そしてパーキンソン病で締める。目に付くのは彼のイスラムへの関わり、もっと言うと宗教的・社会的コミットメントへの論究で、学術書に比べると「私」の出たエッセイ的スタイルであるものの、確かにこれは哲学史家によるアリ論だ。ただ読むにはアリの生涯について予備知識があった方がいいかな。仏語での拳闘用語は覚えた。
読了日:5月25日 著者:AlexisPhilonenko
病める舞姫(限定復刻版)病める舞姫(限定復刻版)感想
「私は雪にしょっちゅう食べられかかっていたし、秋になれば、ばったにも噛まれた」…暗黒舞踏の創始者・土方巽による、自伝的な形を取ったシュールな何か。破格の表現で全てが異様な蠢き方をしつつ、土方の生まれ育った秋田の田舎の匂いが確かに感じられ、生理的に訴える身体性の描写の数々と、最後が黒マントと白マントの二人の怪人の踊りに関する会話で終わっている辺り、確かに土方の舞踏に対する考えを表明しているのが分かる。いやもう何だか凄いものを読んでしまった。
読了日:5月25日 著者:土方巽
カラフルビーム 竹本泉イラスト集 (ビームコミックス)カラフルビーム 竹本泉イラスト集 (ビームコミックス)感想
2000年から15年間の、コミックビームでの仕事で描いたカラーイラスト(口絵、単行本カバー等)集。一通りの単行本は持っているはずだが、単行本の体裁から切り離されて見ると「カバー表1」とか「表4」と言われてもどう配置されていたのかピンと来ないケースも…。画材や制作工程の説明もあり、それを読んでなるほどと思うところも。あとがき漫画もあってこちらは安定のクオリティ。
読了日:5月28日 著者:竹本泉
もっと知りたいマグリット 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)もっと知りたいマグリット 生涯と作品 (アート・ビギナーズ・コレクション)感想
マグリットの評伝や画集はいくつか持っているが、マグリット独自のスタイルを確立する以前の初期作品から始まって、年代による作風の変遷を明確に整理し、彼の伝奇上の出来事とも結び付けて論じているものはあまり覚えがない。またマグリットの引用も多く、それらの点では非常に良かった。元々マグリットは多くを語る人ではないし、作品に関する分析は何とでも言えそうな部分もあるが、それも含めて良い手引きではないかと。
読了日:5月29日 著者:南雄介,福満葉子
小林さんちのメイドラゴン(1) (アクションコミックス(月刊アクション))小林さんちのメイドラゴン(1) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
OLの小林さんの家にメイドとして住み込みのドラゴン・トール。ドラゴン本来の姿に変身して飛んで送り迎えしたり、自分の尻尾を食べさせようとしたりとやりすぎや問題行為は絶えないが、小林さんのために働こうと一所懸命。酒飲みで隠れオタクでぶっきらぼうだが面倒見が良くて仕事でも優秀な小林さんがまた、いい味を出している。途中で二人目のドラゴン、カンナも登場、その他のドラゴンの顔見せもあったが、彼女たちの日々はこうして続いていく……のか?
読了日:5月30日 著者:クール教信者

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プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
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