オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
恒例夏の登山記
ただ昨日は帰りも遅く更新できませんでしたが。
それには理由もありますが後述。
8/7
例年と同じく、実家のある名古屋から特急しらさぎ……なのですが、北陸新幹線ができた時に、この特急を含め在来線は金沢止まりになってしまいました。
というわけで金沢で乗り換えて富山に向かいます。不便になりました(しかも、よく調べてから行かないと乗り継ぎの便もきわめて悪いという)。
その後は例年通り、富山地方鉄道で立山駅へ、そしてそこから立山黒部アルペンルート入り、室堂に向かいます。
そして室堂から徒歩で雷鳥沢へ。
毎度お馴染み、映画『おおかみこどもの雨と雪』の背景にも使われたみくりが池。

今回は曇っているのがお分かりかと思います。
これから4日間、昼間歩いている時には晴れていることも多かったのですが、一度も夕焼けを見ることはできませんでした。
火山性ガスの噴出地帯・地獄谷を巡るルートでは、新しい建物が建設中でした。
ガスの噴出が活発化しているので、監視員詰所を作る模様。


ちなみに、ルート上には吹き流しが立ててあって、「風向きを見て注意してください」という旨の看板がありますが、いくら風向きを見ても一本道なのでどうしようもありません。
しかも、風向きは大体一定で、道はガスの噴出口に対して風下にあるのです。場所によってはガスで目が痛いです。
そろそろ風上側に新たに道を造る時じゃないかという気がしてきます。
8/8
雷鳥沢から出発し、劔御前の峠を越えて劔沢に入ります。
正面左寄りに見えるのが日本一険しいとも言われる劔岳。
下方にキャンプ場と色とりどりのテントが見えます。
このキャンプ場を通り抜けて、その向こうの谷=劔沢に下りていきます。

劔沢の池より。劔が上手く映りました。

おそらくミヤマリンドウと思われる花も咲いていました。

雪と緑と雲がいい塩梅だったので。

そえにしても今年は残っている雪が多いようです。
劔沢の雪渓の上を歩いて行く時、8月にもなると雪が融けて雪渓が切れ、歩けなくなる箇所がいくつかあって、そこは雪渓を降りて土の上の夏道を進まねばならないのですが、今回、夏道を歩かねばならなかったのは滝のある一箇所だけ、夏道を歩く時間は片道5~10分ほどでした。
その滝(「ナムの滝」)ですら、雪の下に隠れていました。こんなのは過去に見た覚えがありません。
↓これは返りに撮った写真ですが、この雪の下に滝があるのです。実際、右下の岩と雪との間に隙間が空いていますが、そこからゴウゴウと音が聞こえていました。というわけで、一応雪が続いているとは言え、この上を歩くのは怖いので夏道推奨です。

ちなみに、同じ場所の去年の写真がこれ↓です。

それから、場所的にはナムの滝より上ですが、長次郎と呼ばれる谷と合流している箇所があります。
この雪渓を通って劔岳に登頂することができ、私も過去に何度かやっていますが、雪の状態にも注意が必要でハードなコースです。
こちらも返りに撮った写真ですが。

で、この長次郎谷が劔沢に合流する「出合」のところの左側の岩にレリーフがあって、例年なら8月にはそのレリーフは3メートルくらいの高さにあるはずなのですが……
見当たりません。

こちらは過去の写真もまだ見付けていないので比較参照できませんが、レリーフまですっぽり埋もれているようです。
さらに下流に下り、真砂沢を経て沢伝いに二股と呼ばれるところまで下りていきますが、ここでも例年なら沢が流れているところがまだ雪に覆われていたりしました。
二股↓

手前には川が流れていますが、画面上半分は雪渓で、その下を流れています。
それは例年も同じですが、例年より近くまで雪渓が迫っている気がしました。
そして仙人池ヒュッテに宿泊。
8/9
仙人池ヒュッテを拠点に、仙人山など周辺に登ってきました。
とにかく、暑いこと暑いこと。
標高2000mを軽く超えているので、気温は平地より12~15度低い、したがってせいぜい20度までのはずですが、日差しは平地より強烈です。
陽のよく当たっていた右腕は、1~2日の間かなり腫れ上がっていました。日焼け止めはそれなりに塗ったのですが……
木があって陽が当たらなければまだマシですが、風通しの悪いところで荷物を背負って歩いているとやはり暑く、相当の汗をかきます。そもそもこの標高だとそれほど高い木はないので、木陰にならないところが多く、日差しを遮る樹冠の厚みも限られてきますし。
8/10
仙人池から引き返して劔沢宿泊。
ここで一気に室堂まで戻り、バスで街に下りるという行軍を何度かやりましたが、ハードなのでのんびり行くことにします。
8/11
劔沢から室堂へ、そしてアルペンルートを下り、富山から魚津へ。
このルートは去年とほぼ同じですが、交通機関の乗り継ぎを考えると慌てても仕方ないという事情もあり、去年より時間は若干遅めに。
その結果、魚津に着いたのは午後3時くらい。
毎年行っている料理屋の板前氏が不在で、刺身は食べられませんでした。
食事には中途半端な時間なのは事実ですが、去年、2時台に着いた時にはまだいたんですがね……
ただ、刺身はダメでも、名産の岩牡蠣とノドグロ(焼き魚で)は食べられたので良しとしましょう。
そして、富山から高山線の特急ひだで名古屋に帰ります。
前述のように、しらさぎを使うためには金沢で乗り換えねばならないので、名古屋まで直通のこちらを使ったのです。
その代わり、高山線は単線なのでだいぶ遅く、4時間弱かかります。
かくして名古屋着は9時過ぎになりましたが、電車酔いのため気分が悪く、とても車中でものを食べる気にはなりませんでした。
帰宅してから10時くらいになって遅めの食事です。まあ昼食も遅かったわけですし……
つまりJRが悪いのです。北陸新幹線がなければもっと早く帰れました。
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