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2015年11月の読書メーター

先月の読書メーターまとめです。
32冊7061ページでした(まあページ数に関しては、AMAZONのデータそのものが結構当てにならないので、微修正があるかも知れませんが)。

読書メーター2015年11月

グラフを見ても分かる通り、月の終盤になってぴたりと止まっているのは、各種の論文・発表原稿等の執筆作業が重なっているためです(まったく本を読まないわけではありませんが、なかなか読了しません)。
その上フランス語で3冊を読了している割に1冊/1日を超えるペースなのは自分でも謎です。まあかなりの部分は漫画なわけですが。
以下は抜粋ですが、レビュー記事を書くのもサボり気味な結果、抜粋だけでもかなりの量になるので、今回はライトノベル・漫画のみにします。

【ライトノベル】


 (前巻の感想を含む記事

人間の国、スラヴァが前世で暮らしていた街を目指す一行。道中では暗殺者(美少女)ツェーンとの出会い。そして破門にした弟子ガルトという前世の因縁。とは言え前半はむしろ控え目、スラヴァの意外な弱点による危機(?)やら彼の影響で武術家天国として発展した街の様子やらを比較的ゆったり描いているのだが、最後でかつてない強敵(しかも因縁の相手)の登場、初めての完膚無き敗北と急展開。「結晶」という敵側の軸に前世の因縁も結び付いて、大きな打倒目標の出現と、ますます王道の熱いノリ。ツェーンは今後もこういうポジションで登場かな?


かつてない強敵の登場、敗戦……というのは王道の流れですが、そこで一矢でも報いてそれで逃げるとか、相手に「この力、さらなる可能性を見たい」とか何とか言わせて休戦に持ち込むというのが一般的な中で、今回の本作にはそれがありませんでした。
それがなおさら完全敗北を強く印象付けるような、あるいは優勢な敵が勝手に去っていくという展開にご都合主義を感じるような……まあ評価はその辺の見方次第でしょう。


【漫画】


 (このシリーズについての紹介を含む記事

B(弁天島)、C(千倉)と第2第3の殺人事件が起こる。いよいよ公開捜査、そして世間に知られる「ABC殺人事件」の名……ミステリの王道・警察の無能っぷりがきっちり描かれ、その中で謎は深まるばかりという空気がよく出ている。原作の細部はかなり忘れていたが整理が明晰で助かる。2年前の日米野球でベーブ・ルースの来日とか、当時の日本の事件も上手く絡めていてそこの手腕にも感心。頭文字ネタを含む固有名の日本への置き換えはかなり強引だが(「姿荘」ってスタイルズ荘かよ)、これも原作読者向けの楽しみの内か。


私が原作を読んだのは実は小学生の頃で、真犯人の印象はほとんどなかったりします。



 (前巻の感想を含む記事

今回は初の本格冬山登山で北アルプス唐松岳へ。いよいよアイゼン使用か。他は(流石に冬山はハードだからか)高尾山に初詣、飯能市ウノタワ、奥多摩の御岳山と1000m前後の低山、それにひかりさんのダイエットのため再び天覧山ハイキング、ネイチャーストーブで焼き餅、登山用具の手入れと地上の話が主体のバランス。強風で雪の当たる厳しさと絶景の銀世界の描写は見事だった。キャラ的にはここなが安定の万能ぶり、彼女のことが好きなほのかも上手く引っ張ってるようで良かった。ただ雪上でのサングラスは必携とした方が。目をやられるぞ。


私はサングラスを忘れたのに気付いて高山駅だったかの駅前の眼鏡屋で急遽買ったことがあります(その時に買ったものを今でも使っています)。
そのくらい必須です。まあ冬は夏より日差しそのものは弱い分ましとはいえ。



 (前巻の感想を含む記事

ヴェネツィア貴族ファリエル家のユーリがアルテを気に入り、急遽やって来るヴェネツィア行きの大仕事の依頼。他方でレオ親方と昔馴染みの女性ルザンナと出会ったことも相俟ってアルテの運命は急転……短期とは言え、早くもレオの下を離れる日が来ようとは。修行を続けるか仕事か、も悩みの種だが、他方で無表情なレオもアルテに関しては相当迷うところがあるようで、二人の関係は繰り延べしたまま新展開という感じか。いつも元気でよく動くアルテが相変わらず楽しい。ひとまず水の都ヴェネツィアと、そこで彼女が体験する出会いに期待しようか。




 (このシリーズに少しだけ触れている記事

三つ子と再婚とが重なった庭家の複雑な家庭事情を総括する話から始まる親切な第3巻。かつて三つ子にラブレターをくれた斉藤君が一人を見分けて接近……と思いきや真相は微妙だったり、それでも付き合ってる様子だったり、かと思うとやはりその後登場しなかったり。そしてカナリのおじいちゃん(元米軍人)登場を経て、カナリが高校生に。最初は小学生だったのに、リアルタイムで歳を取ると時の経過は早いこと。カナリの同級生で池子ファンの男の子も登場。次は上の三つ子が大学進学or就職だが、まあ日常に変わりなしなんだろうな。


同作者の『さくらの境』は主人公の女の子二人が浪人生の状態で終了してしまったという前例がありますが……浪人生のまま終わるのは庄司薫くんだけでいい、と言ってみたり。
三つ子がちゃんと大学進学してくれるといいんですが。



シリーズ2巻目であることは覚えていたが1巻の内容はほとんど忘れていた。作者が飼っている黒猫「クル」の日常を描いた漫画。先代の猫漫画の時から記憶にあるのに気が付けば推定15歳とは。特別なことは何もしない、しかし飼い主の行く先々に移動したり、大量の抜け毛を発生させたりと、やはり動物というのは不思議なことが多いのだった。簡素な絵でも猫の仕草が実によく表現されていていい。




 (前巻の感想を含む記事

聡太の弟でまめの幼馴染の駿太が結婚、死ぬ人もいて変わっていく周囲。まめも区切りを付けるべく一人暮らしを始め、不動産屋の河田さんと接近、新たに出会う相手に今までになく初心なところを見せるが……他方で聡太も恭一からかつてまめと付き合っていたことを聞かされて気になるものが……今更にして脈が? 30代のままならぬ恋模様、ただちに共感できるとは言わずとも生々しいこの感覚、絶妙である。「ぬるま湯の中の片思いだった気がする」というフレーズが鋭い。相変わらず優ちゃんはませたしっかり者のいい子。




小学生の息子・守を持つ父親の視点で描かれる怪談掌編集。陰の濃い絵がよく雰囲気を出している。ぞっとさせたまま切ってその後を描かない落ちの話がしばしばるのは怪談らしいところだが、次の話も同じ人物で展開、時には話が続いていることもあるのでどうなかったのか気にならんでもない。いや、何事も無かったように過ごすのが諸星世界か。守が幼い従妹に「あもくん」と呼ばれていたのは序盤だけだが、忘れた頃にこの呼称がまた出てきたり。各話の間と巻末には文章での短い怪談を収録。怖さは普通だが時に発想が鮮やか。


これも発売から半年以上経ってしまいましたが、最近の諸星氏は描き下ろしを1本だけ加えて旧作の新版というのが多い中で、本作は初単行本化作品です。
描き下ろし目当てで新版の単行本を片っ端から買うべきかは難しいところです。


読んだ本の詳細は追記にて。


2015年11月の読書メーター
読んだ本の数:32冊
読んだページ数:7061ページ
ナイス数:898ナイス

バビロン 1 ―女― (講談社タイガ)バビロン 1 ―女― (講談社タイガ)感想
東京地検特捜部の検事・正崎善は医薬品会社の不正事件の捜査中に手にした奇妙な資料から思わぬ事件に遭遇する。始まる医学部准教授の自殺、そして大規模行政改革「新域」構想に関わる政治の闇……検事の堅実な捜査描写(一部違法捜査も含むが)から始まり衝撃の展開へ、事件が一層で終わらない多段落ち、そして気になる引きと摑みは素晴らしい。テーマは「正義」。正しさの基準そのものに関わる大規模事件で正崎は正義を確保できるのか。ただここからSF的にどれ程飛ばすか予想できないからな、その結果次第で最終評価も大きく動きそう。
読了日:11月3日 著者:野崎まど
ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖 2 (ビッグコミックススペシャル)ABC殺人事件 名探偵・英玖保嘉門の推理手帖 2 (ビッグコミックススペシャル)感想
B(弁天島)、C(千倉)と第2第3の殺人事件が起こる。いよいよ公開捜査、そして世間に知られる「ABC殺人事件」の名……ミステリの王道・警察の無能っぷりがきっちり描かれ、その中で謎は深まるばかりという空気がよく出ている。原作の細部はかなり忘れていたが整理が明晰で助かる。2年前の日米野球でベーブ・ルースの来日とか、当時の日本の事件も上手く絡めていてそこの手腕にも感心。頭文字ネタを含む固有名の日本への置き換えはかなり強引だが(「姿荘」ってスタイルズ荘かよ)、これも原作読者向けの楽しみの内か。
読了日:11月4日 著者:アガサクリスティー,星野泰視
日経サイエンス2015年12月号日経サイエンス2015年12月号感想
ちょうど相対性理論に関わる研究課題があったので読んでみる。アインシュタインが一般相対性理論を完成した1915年当時の私生活にまで立ち入った理論の誕生秘話、彼の思索の特徴と射程、現代的意義、そして第統一理論の現在等。ヒルベルトとの関係とか興味深いトピック多し、関連資料の案内も良かった。偶々冒頭のノーベル賞特集がニュートリノの質量の発見という、大統一理論の先に関わる話題でいいリンク具合。陽子崩壊が観測できなかったこともあり、標準理論から先は大幅見直しを求められる時期なのだろうな。物理以外の記事も興味深かった。
読了日:11月4日 著者:
PLUS OPUS No.13PLUS OPUS No.13感想
愛知県立芸術大学芸術学専攻の学生によるアートマガジン第13号。特集は「メディアアート」だが、メディアアートについてあらかじめある程度具体的なイメージがないと最後までよく分からないかも知れない。白黒サムネイルという制約はあるが、もう少し作品図版が多くても良かったような。寄稿・インタビュー・座談会の数が多くそこに充実度は感じた。特集以外は大学創立50周年で学長・職員インタビュー。一気に学内向けになり方向性が今一つ分からんのも相変わらずか。いくつかの恒例ページがなくなったのに若干の移り変わりを感じる。
読了日:11月5日 著者:
仮面ライダークウガ(2) (ヒーローズコミックス)仮面ライダークウガ(2) (ヒーローズコミックス)感想
桜子が襲われるという展開もたまたま抗体があって大事に至らず。これ、今後に活きてくるんだろうか。バヅーのゲゲル開始、一条とバルバ(バラのタトゥの女)の邂逅と大筋はきっちり押さえている。ただTVだと最初の赤への変身のところが先代クウガの戦いになったお陰でフォーム登場が一つずつ後にずれ込んでる。フォームチェンジにはこだわらない方向か。…等と思っているとラストでアギトまで出てくるオリジナル展開へ一気に。法と体制が侵食された場面での正義がポイントになるか。バルバとゴオマの女王様と下僕な関係は変わってなくて良かった。
読了日:11月5日 著者:石ノ森章太郎,井上敏樹,横島一,白倉伸一郎
ワンダーランド 1 (ビッグコミックス)ワンダーランド 1 (ビッグコミックス)感想
女子高生のゆっこはある朝目覚めると身体が小さくなっていた。彼女だけでなく皆が小さくなった上、通信が途絶え封鎖された街。元の大きさのままで脅威となるネコやカラス。小型犬のポコや他の人々と共に生存を図るが……「小さくなる」という災害に見舞われた人々を描くパニックホラー、という感じか。動物の脅威となる様等は迫力があるが、なにぶん「なぜこうなったのか」等に関してはまだほとんど不明だからな、この設定ならではのものがどれだけ描けたかの最終評価は真相次第だろうか。
読了日:11月5日 著者:石川優吾
La science et l'hypothèseLa science et l'hypothèse感想
ポアンカレ『科学と仮説』。ポアンカレの科学認識論集第1弾で、数(代数)、空間(幾何学)、力(力学)、自然(物理全般)の4分野に分けて収録。直観的次元からの高度に抽象化された科学的認識の発生を論じつつ、その成立に当たって「慣習」に大きな役割を認める。数学基礎論における直観主義の代表とも言うべきその思想や非ユークリッド幾何学に関する議論は実に参考になった。終盤の電磁気学論や最終章「物質の終焉」は相対性理論とちょうど同時期だけに議論中途な部分も多いが、それだけに当時の科学の状況を生で感じさせ興味深い。
読了日:11月5日 著者:HenriPoincare
まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる 2 (このライトノベルがすごい!文庫)まのわ 魔物倒す・能力奪う・私強くなる 2 (このライトノベルがすごい!文庫)感想
弓花の師ジンライを加えて旅に出た風音達はツヴァーラ王国の姫ティアラを保護する。かなりの強敵も登場したが撃退・再戦・決着と一気に片付けるスピード展開。スキルより不滅の布団の強力さに驚いた。世界設定の説明を実に手短に済ませる辺りが連載小説らしいテンポか。所々で元の世界への帰還(不可能性)の話も出てくるが、この世界での成り上がりが話の主眼ならそれ自体が重要な話題ではないのか。ただ他のプレイヤーは重要な存在になってきそうだが…。しかし風音の恋愛に関するオープンさは子供っぽく見えて、男女問わずたらし込むとは流石。
読了日:11月5日 著者:紫炎
3×3EYES 幻獣の森の遭難者(2) (ヤンマガKCスペシャル)3×3EYES 幻獣の森の遭難者(2) (ヤンマガKCスペシャル)感想
グリフィンのノルマルテと彼に助けられた少女・美智瑠、そしてゲゲネイス、それぞれの目的が明らかに。冒頭に出ていたエキドナとの関わりも判明、そしてついに鬼眼王カーリー襲来と一気に物語の動いた2巻。残る問題は八雲に欠けているものだが、さてどうなるのか……。まさに「戦後」、行き場を失った妖魔達の物語、か。セツが実にしっかり者のいい子。九頭龍将という地位の割にいまいち強い印象のない舞鬼は今回も美味しいところを持って行ききれないんだが、八雲への想いに敵への啖呵と魅力は見せてくれたかな。
読了日:11月6日 著者:高田裕三
放課後!ダンジョン高校 5 (リュウコミックス)放課後!ダンジョン高校 5 (リュウコミックス)感想
ダンジョンに消えた阿螺井と和泉の探索に向かう一同。地底空洞の世界と「霧立つ太陽」の噂、それが阿螺井の父にも関わっているということで、これ、話が進んでいるということなんだろうか。そんな中で宇佐見とシオは深部に迷い込み、意外な人と出会うが……。かつてない長期戦となるダンジョン探索だが、冒険の魅力が前面に出ているかというとそうでもない。冒険では役に立たないが上手くシオを刺激する朝生田先輩、シオの嫉妬に宇佐見との再接近と、ラブコメの方は安定の出来なのだった。
読了日:11月6日 著者:山西正則
こいいじ(2) (KC KISS)こいいじ(2) (KC KISS)感想
聡太の弟でまめの幼馴染の駿太が結婚、死ぬ人もいて変わっていく周囲。まめも区切りを付けるべく一人暮らしを始め、不動産屋の河田さんと接近、新たに出会う相手に今までになく初心なところを見せるが……他方で聡太も恭一からかつてまめと付き合っていたことを聞かされて気になるものが……今更にして脈が? 30代のままならぬ恋模様、ただちに共感できるとは言わずとも生々しいこの感覚、絶妙である。「ぬるま湯の中の片思いだった気がする」というフレーズが鋭い。相変わらず優ちゃんはませたしっかり者のいい子。
読了日:11月7日 著者:志村貴子
あもくん (幽COMICS)あもくん (幽COMICS)感想
小学生の息子・守を持つ父親の視点で描かれる怪談掌編集。陰の濃い絵がよく雰囲気を出している。ぞっとさせたまま切ってその後を描かない落ちの話がしばしばるのは怪談らしいところだが、次の話も同じ人物で展開、時には話が続いていることもあるのでどうなかったのか気にならんでもない。いや、何事も無かったように過ごすのが諸星世界か。守が幼い従妹に「あもくん」と呼ばれていたのは序盤だけだが、忘れた頃にこの呼称がまた出てきたり。各話の間と巻末には文章での短い怪談を収録。怖さは普通だが時に発想が鮮やか。
読了日:11月7日 著者:諸星大二郎
魔法少女特殊戦あすか(1) (ビッグガンガンコミックス)魔法少女特殊戦あすか(1) (ビッグガンガンコミックス)感想
「魔法少女」達が「地冥界」との戦争に決着をつけて3年、世界には未だテロリストも横行し平和からは程遠かった。精鋭魔法少女のリーダー格だったあすかは戦いから手を引いて生活してようとしていたが…「魔法少女」を軍隊システムの中にあるものとして描くミリタリー色の強さは原作者らしい味(ついでに百合色も)。ただし「ヒーローの戦後と新たな苦闘の物語」として見た場合、それが魔法少女である意味は今のところ外見以外にほとんどないとも言える。敵も魔法少女、ひいては同質の存在という仮面ライダー的路線が一つのポイントか。
読了日:11月9日 著者:深見真,刻夜セイゴ,田村尚也
乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(5) (アクションコミックス(月刊アクション))乙女戦争 ディーヴチー・ヴァールカ(5) (アクションコミックス(月刊アクション))感想
黒死病で療養していたガブリエラが戻ってくる。全裸での生活と乱交を唱える「アダム派」の一員として…。カリスマ的指導者に率いられ恐れるもののないアダム派は戦力になるが、フス派内に派閥対立による亀裂が…強姦の被害歴から男との性行為を恐れるシャールカと、孤独に苛まれていたガブリエラ、本当に苦しんでいたのはどちらなのか。お互いを救おうをする少女達の純真と悲劇。今回は希望を見せての暗転だけにキツい。今回は十字軍との戦いより内ゲバ主体だったが、収束どころかさらなる火種に繋がりそうで…この戦いの終わり、見えてきたかな。
読了日:11月12日 著者:大西巷一
ヤマノススメ 10 (アース・スターコミックス)ヤマノススメ 10 (アース・スターコミックス)感想
今回は初の本格冬山登山で北アルプス唐松岳へ。いよいよアイゼン使用か。他は(流石に冬山はハードだからか)高尾山に初詣、飯能市ウノタワ、奥多摩の御岳山と1000m前後の低山、それにひかりさんのダイエットのため再び天覧山ハイキング、ネイチャーストーブで焼き餅、登山用具の手入れと地上の話が主体のバランス。強風で雪の当たる厳しさと絶景の銀世界の描写は見事だった。キャラ的にはここなが安定の万能ぶり、彼女のことが好きなほのかも上手く引っ張ってるようで良かった。ただ雪上でのサングラスは必携とした方が。目をやられるぞ。
読了日:11月13日 著者:しろ
Autrement Qu Etre Ou Au-Dela de L Essence (Ldp Bib.Essais)Autrement Qu Etre Ou Au-Dela de L Essence (Ldp Bib.Essais)感想
レヴィナス『存在の彼方へ』。全体に繰り返しが多く間違い探しの気分。自我の成立から他者との出会いと一応道筋立てていた初期著作~『全体性と無限』のような体系性にも乏しく、そうした他者の受け入れを可能にする自己の構造をひたすら遡って記述している。主体は他者との対話関係において成立する「言うこと」として捉えられ、意味の成立も「可傷性」として感受性に遡って記述される。起源を遡った到達点は自律した始原ではなく他者に召喚されて成立する主体という逆説的「無始原」……総括しづらいがようやく後期レヴィナスの概要は押さえた。
読了日:11月13日 著者:EmmanuelLevinas
薔薇十字叢書 神社姫の森 (富士見L文庫)薔薇十字叢書 神社姫の森 (富士見L文庫)感想
「久保竣皇」を名乗る作家により、武蔵野連続バラバラ殺人の一部関係者しか知らない真相を描いた小説『魍魎の匣』が出版される。しかも竣皇は妻殺しを重ねているという噂があり…まあ、前振りからして彼の正体は読み易いわけで、ポイントは現実と幻想の交錯する世界と「どうしてこうなったか」。ゴジラに始まる当時の創作状況を絡め、現代の時事ネタも投影して「妖怪」的なものを生み出す世界認識という観点から分析する様は原作を彷彿とさせる圧倒的な精度で、原作ネタの細かい拾い方といい、トリビュートとしては傑作。ただし原作読者専用。
読了日:11月14日 著者:春日みかげ
十牛図―自己の現象学 (ちくま学芸文庫)十牛図―自己の現象学 (ちくま学芸文庫)感想
前半は上田の論攷。禅の悟りに至る道程を描いた十牛図を、悟り=真の自己ということで「自己の現象学」として、西田に淵源する京都学派の哲学的に解釈、著者独自の「自己ならざる自己」を読み取る。ブーバー、エックハルト、ニーチェ等西洋哲学との比較、そして第八~十図を一つの境地として、哲学の主題としてはいずれかに偏しやすい自己・自然・他者を同列とする贅沢さ。後半は柳田による十牛図の序・偈頌の解説、そして十牛図の歴史的成立を含む解題。こちらも資料として満足の出来。図版も冒頭の周文画と後半の廓庵版画で見比べてみる価値も。
読了日:11月15日 著者:上田閑照,柳田聖山
仙〔ガイ〕の○△□―無法の禅画を楽しむ法仙〔ガイ〕の○△□―無法の禅画を楽しむ法感想
数々のユーモラスな画で知られる禅僧・仙厓義梵の作品を読み解く。全体にくだけたトーンの語りで、しばしば完全に筆者の創作で制作の背景を想像する、果ては後で「これは嘘である」と言う等自在だが、それが仙厓の作風によく合っているし、技法分析は的確で、その深読みには一定の説得力もある。簡潔な伝記という点でもちょうど良い。タイトルは○△□のみを描いた、仙厓を代表する1枚から。考えると難解だが親しみやすいのが彼の絵の特徴。各頁の隅に仙厓画に基づいたイラストを入れる仕様も凝っている。
読了日:11月16日 著者:中山喜一朗
安達としまむら (5) (電撃文庫)安達としまむら (5) (電撃文庫)感想
冒頭に仮想の幼稚園時代を描くif短編が収録されてて驚いた。宇宙人のせいなら何でもありか。さて本編は夏休みだが、しまむらは樽見に誘われて一緒に夏祭りに、それを安達が目撃してしまい暴走、対して突き付けられるしまむらの冷淡な反応、浮き彫りになる温度差…。今までより小刻みに両者の視点を切り替えていた第1話から一転、第2話以降は安達視点のみになることで、彼女にしまむらが分からないことを際立たせる。分からなくても近く親密な日野・永藤とは対照的な、近くにいても遠いこと。そしてはっきり「続く」、夏休み後半が楽しみだ。
読了日:11月17日 著者:入間人間
がーでん姉妹 3 (バンブーコミックス)がーでん姉妹 3 (バンブーコミックス)感想
三つ子と再婚とが重なった庭家の複雑な家庭事情を総括する話から始まる親切な第3巻。かつて三つ子にラブレターをくれた斉藤君が一人を見分けて接近……と思いきや真相は微妙だったり、それでも付き合ってる様子だったり、かと思うとやはりその後登場しなかったり。そしてカナリのおじいちゃん(元米軍人)登場を経て、カナリが高校生に。最初は小学生だったのに、リアルタイムで歳を取ると時の経過は早いこと。カナリの同級生で池子ファンの男の子も登場。次は上の三つ子が大学進学or就職だが、まあ日常に変わりなしなんだろうな。
読了日:11月19日 著者:竹本泉
武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 (6) (ファンタジア文庫)武に身を捧げて百と余年。エルフでやり直す武者修行 (6) (ファンタジア文庫)感想
人間の国、スラヴァが前世で暮らしていた街を目指す一行。道中では暗殺者(美少女)ツェーンとの出会い。そして破門にした弟子ガルトという前世の因縁。とは言え前半はむしろ控え目、スラヴァの意外な弱点による危機(?)やら彼の影響で武術家天国として発展した街の様子やらを比較的ゆったり描いているのだが、最後でかつてない強敵(しかも因縁の相手)の登場、初めての完膚無き敗北と急展開。「結晶」という敵側の軸に前世の因縁も結び付いて、大きな打倒目標の出現と、ますます王道の熱いノリ。ツェーンは今後もこういうポジションで登場かな?
読了日:11月20日 著者:赤石赫々
このライトノベルがすごい! 2016このライトノベルがすごい! 2016感想
思いがけない新作が上位に進出する傾向が年々強まっていたが、ついに4,5位が新作に。そして1位はついに初の殿堂入り達成おめでとうございます。殿堂入りは来年から抜け、他に安泰というほど各層からバランス良く票を得ている作品は少なく、入れ替わり加速かな(他方で上位常連作品も多いが)。体裁としてはカラーページで新顔キャラクタークローズアップ、それに新作ランキングの拡張とここでも投票者コメントは良かった。後の楽しみは後半の作品紹介と総括。まあどれが未来に向けて希望ある動きなのかは難しいところだが……。
読了日:11月20日 著者:
アルテ 4 (ゼノンコミックス)アルテ 4 (ゼノンコミックス)感想
ヴェネツィア貴族ファリエル家のユーリがアルテを気に入り、急遽やって来るヴェネツィア行きの大仕事の依頼。他方でレオ親方と昔馴染みの女性ルザンナと出会ったことも相俟ってアルテの運命は急転……短期とは言え、早くもレオの下を離れる日が来ようとは。修行を続けるか仕事か、も悩みの種だが、他方で無表情なレオもアルテに関しては相当迷うところがあるようで、二人の関係は繰り延べしたまま新展開という感じか。いつも元気でよく動くアルテが相変わらず楽しい。ひとまず水の都ヴェネツィアと、そこで彼女が体験する出会いに期待しようか。
読了日:11月22日 著者:大久保圭
テクストとは何か:編集文献学入門テクストとは何か:編集文献学入門感想
プラトン、ゲーテ(古典テクスト伝承の問題)、『新約聖書』(聖典)、中世のチョーサーと近代のムージル(元々編集によって多様な姿を取る可能性を持った作品)、シェイクスピアとワーグナー(演劇の上演とテクスト化の問題)、フォークナーのモダニズム文学とニーチェの遺稿編集、そしてカフカという事例による編集文献学入門。各事例のテクスト編纂史は詳細で、オリジナルの現存しない古典から執筆経緯のよく分かっている現代作品までそれぞれに様々な問題があり、「本来のテクスト」を復元するという発想の限界も教えてくれる。良い一冊。
読了日:11月22日 著者:
英雄都市のバカども ~王女と封鎖された英雄都市~ (ファンタジア文庫)英雄都市のバカども ~王女と封鎖された英雄都市~ (ファンタジア文庫)感想
二大国の国境にあって大戦でも自衛を貫いた街リキュール。そこに暮らす貧乏な何でも屋モルトは少女ディナを保護する。その頃街はヌストルテ帝国軍に封鎖されていた…Web連載を本編とするとゲストヒロインの登場する劇場版という感じか。街を挙げた戦いに繋がる設定でシリアス展開もあるも、熱くてバカなリキュール住人達のノリで楽しく押し切る。住人達の怪技能設定も全て活かされて素晴らしい構成。世界観は電球や冷蔵庫を魔法で代替する大雑把さだが食事を初めとする生活感は流石。モルト達主要キャラの過去に関わる要素も今後が楽しみだ。
読了日:11月23日 著者:アサウラ
ソマリと森の神様(1) (ゼノンコミックス)ソマリと森の神様(1) (ゼノンコミックス)感想
人外達が世界を席巻し、人間は絶滅の危機に瀕している世界。森の中に一人放置されてた少女ソマリは「守り人」のゴーレムに拾われ、両親を捜して旅をしていた。正体を隠しながら…。圧倒的な密度の背景と独特の人外や動植物のデザインでファンタジー世界の雰囲気が濃密に描かれる。設定はというと正体を知られれば迫害の恐れもあり、時間も限られてと中々にハード。それでいて喋りがたどたどしくも無邪気なソマリは可愛く、ゴーレムが人間的感情を知っていく様と相俟ってベースの雰囲気は温かい。これまた楽しみなシリーズになった。
読了日:11月23日 著者:暮石ヤコ
La science et l'hypothèse, PoincaréLa science et l'hypothèse, Poincaré感想
ポアンカレ『科学と仮説』の註釈書。まず当該書が特定の哲学を体系的に主張せんとするものではなく、あくまで科学論のエッセイを集めたものであるという性格を確認の上、もっぱら幾何学と物理理論という二大トピックに分けて論点を丁寧に示す(代数論はあまり扱わず)。ポアンカレの鍵概念「慣習(convention)」の多義性と射程、伴う難点についても明瞭に解明。後半の主要テクストを引用しての註釈と用語解説も有難く、優れた手引きだった。なお最近書いた関連するテーマの論文に大きな影響が無さそうなのは私には幸いであったのか。
読了日:11月24日 著者:ElieDuring
MOE―召喚しませ!おとめなえいたんご (電撃文庫)MOE―召喚しませ!おとめなえいたんご (電撃文庫)感想
英単語を擬人化したゲーム『えいたんご☆ますたあ』―そのユーザー達がオンラインの世界で繰り広げる冒険。謎を解きクエストを達成し、敵対勢力と抗争し、狙う「萌え」キャラを手に入れるため…謎解きは非常に凝っている。ただ主人公達の「萌え」に関する偏った発言はそういうネタなんだろうが、今一つ笑えないので悪い意味で引っ掛かってしまう。彼らが崇めるexplodeよりナビさんの方がいいキャラしてるのも乗れない一因か。何より、このゲームがさっぱり英語学習に効果的に見えなかった時点でその後の物語に入り込めなかった。すまぬ。
読了日:11月24日 著者:旭蓑雄
クモを利用する策士、クモヒメバチ: 身近で起こる本当のエイリアンとプレデターの闘い (フィールドの生物学)クモを利用する策士、クモヒメバチ: 身近で起こる本当のエイリアンとプレデターの闘い (フィールドの生物学)感想
クモに寄生するクモヒメバチの研究。その生活史、網を張っているクモを襲撃するやり方、クモがすでに寄生されていた場合の排除(子殺し)、通常通りに活動しているクモの(体内ではなく)体表に幼虫が張り付くメカニズム、クモを操って蛹化のための網を作らせること、そしてインドネシアでの分布研究…このシリーズの例に漏れず著者の研究歴や研究の苦労、論文投稿の過程等もあって面白い。途中の寄主たるクモの分類と紡績腺の説明も手頃なまとめ。後はやはり、クモを操るメカニズムの解明が期待されるところ。
読了日:11月26日 著者:高須賀圭三
ムルシエラゴ(6) (ヤングガンガンコミックス)ムルシエラゴ(6) (ヤングガンガンコミックス)感想
凜子が雛子達の通うまりも学園に転入、そして初等部で前巻の被害者であった空とクラスメイトに。しかし早速、学園内で爆破事件が起こる…黒湖だけでなく女子校の初等部から高等部まで百合満載の巻。空ちゃんは意外と怖い。そして敵が小物な分、やはり黒湖は外道の殺人鬼であったことを思い出させてくれる。人を殺す気だったとは言え、大したことしてない相手を容赦なく殺すし。そしてまた犯罪者仲間追加か。今巻の話の完成度は比較的高い一方、黒幕については未だ進まず。最後は久々の“教授”、これまた意外にも近くにいたようだが…。
読了日:11月27日 著者:よしむらかな
ととある日のクル~ここ毎日のクル~(PETシリーズ 436) (ダイトコミックス)ととある日のクル~ここ毎日のクル~(PETシリーズ 436) (ダイトコミックス)感想
シリーズ2巻目であることは覚えていたが1巻の内容はほとんど忘れていた。作者が飼っている黒猫「クル」の日常を描いた漫画。先代の猫漫画の時から記憶にあるのに気が付けば推定15歳とは。特別なことは何もしない、しかし飼い主の行く先々に移動したり、大量の抜け毛を発生させたりと、やはり動物というのは不思議なことが多いのだった。簡素な絵でも猫の仕草が実によく表現されていていい。
読了日:11月27日 著者:竹本泉

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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