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「何が言いたかった」か

どこで読んだ話か記憶定かでないのですが、かの黒澤明が「何かメッセージを伝えたいというのなら、(映画なんか作るよりも)プラカードを持って行進した方がマシだ」という趣旨のことを言ったことがあるとか。

プラカードを掲げて行進しても誰も見ないかも知れず、それが映画という形なら注目を集める、ということもあるかも知れませんから、そう言い切れるかは難しいところもありますが、多分、「この作品を通して何が言いたかったんですか」という類の質問にうんざりしての答えだったのだろうと思います。
確かに“通して”「言いたいこと」があって、それこそが重要なのだとしたら、その「言いたいこと」さえあれば作品は無くても良いのか、ということになります。しかも“通して”何かが伝わると言うからには、作品は素通りしなければならないのか、そうも言いたくなります。

極めて素朴な考えではありますが、「言いたいこと」と作品そのものは独立していて、両者が結び付いたのは、つまりは「この作品」がこの作品であるのはたまたまである、それでは説得力がないのは当たり前です。
この内容を表現するにはこの形でなければならなかった、この表現はこの内容でこそ生きている、それこそが「作品の持つ説得力」ではないかと思います。
技法と内容とで両者がしっかり結び付いてこそ、と言ったのも、そういうことです。
                           (芸術学2年T.Y.)

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テーマ : 芸大・美大・その他美術系学校 - ジャンル : 学校・教育

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