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2016年2月の読書メーター

先月の読書メーターまとめです。
25冊6152ページ……となっていますが、『竜と正義』は通常版とAMAZON限定版を二重登録しているのでご了承下さい(こういことは時々ありますが)。なおページ数に関してはダブりはありません。

読書メーター2016年2月

久々にフランス語を4冊も読了したのが収穫でしょうか。と言っても、200ページに満たない薄いものを集中的にで、ですが。

以下は抜粋です。

【ライトノベル】



 (前巻の記事

アニメDVD・BD特典小説を加筆修正しての編纂で、アニメのメインキャスト声優6人と川口敬一郎監督、それにイラストレーターななせめるちの相談に答えるメタ企画。作中の時系列的には本編1巻から最終巻の後まで跨った本編のサイドエピソードという形で、そのため途中でメンバーが増えていく。本編を振り返る上でもちょうどいいかも。内容的にはいつも通りの安定感、むしろストーリーがない分だけいっそう本来のコントらしさが出ていたような。


相談を寄せるのは新田ひより(声優・梨乃役)、豊田萌絵(声優・ふみ役)、諏訪彩花(声優・いくみ役)、大西沙織(声優・絵美役)、前田玲奈(声優・彩香役)、内匠靖明(声優・赤松勇樹役)、川口敬一郎(アニメ監督)、そしてななせめるち(イラストレーター)の8名。アニメスタッフからの相談を厚かった7編がアニメDVD・BD特典小説で、最期のななせめるち氏からの相談が今回の『えくすとら』刊行に当たっての書き下ろし。
作中の時系列はアニメの作中時期に合わせているので、原作1~5巻の時期なんですね。書き下ろしの第8話は原作10巻の後の話で、アニメに登場しないアリーナが登場するのはこれだけ。赤松と梨乃のその後も描かれます。

特典付き商品を買っていない人には限定版は読めないのか、というのはしばしば問題になることですが、特典付き商品をわざわざ買った人としては「買っていない人も読めるようになる」ことに異議を唱える向きもあるとか。しかし本来、購入者の特権というのは「より早く読める」で十分とすべきでしょう。
それにしても、特典小説のみ集めて単行本化というのは珍しいパターン。サービスとしては満足しています。

読売中高生新聞で『人生 ぷち』も連載中とのことですが、こちらもいずれ単行本化があるのでしょうか。

なお、12月の「ガ報」(ガガガ文庫単行本の折り込み広告)では、2016年2月は『勇者と勇者と勇者と勇者と』2巻が発売予定になっていたのですが、その予定はこの『人生 えくすとら』と交代し、『勇者と~』2巻は翌3月(今月)の予定に延期されました。なぜでしょう。


【漫画】


私服での日常、トモがジュンとデート、そしてジュンが御崎先輩と知り合う……と色々あったが、彼女達の関係は変わる気配なし。トモの両親の件は、娘たちもずっとこの調子であることを示唆しているのだろうか。トモの側に男がいれば張り合い、敵がいれば排除して、トモのことが大好きなのに関係は変えられないジュンときたら……巻末のおまけエピソードで彼が御崎先輩に本音を語るところは大きなポイント。みすずは相変わらずいい性格してる。



【新書・学術書(もっぱら思想系)】


思想家・武道家の内田樹と武道家の光岡英稔が漫画『暗殺教室』を題材に教育を巡る対談……とのことだが、『暗殺教室』への言及は比率としては少なめ、指摘ポイントも割とオーソドックス。「殺すこと」と「教育すること」のポジションが伝統的な武道による成長譚とは逆、という冒頭の指摘は鋭いが。全体に武道に関わる身体論が多め。昔の人は米俵を担げて当たり前、5俵を担ぐ農婦がいた等、昔と今での身体の変化はかなり興味深い話。そして戦いに行くに当たって「殺す・殺される」心身の準備が出来ているのかという問いは、現状、深刻である。


内田氏は漫画等を取り上げての論攷でも興味深いものを時々書きますが、本書は『暗殺教室』論の要素はむしろ少なめ。
最大の衝撃は米俵5俵(60×5=300kg!)を担ぐ農婦の写真でした。



「本質」は存在するのか、そのあり方に関する様々な考え方を軸に、ユダヤ教からイスラームまで含めた幅広い「東洋哲学」について独自のマップを作る。そのポイントは、意識の深層における、言語的分節の彼方の「絶対無分節」への遡りと、そこから無分節の全体を反映した新たな分節への再降下。とりわけ重点があるのは禅の説く言語の超越と、カバラ等の神秘思想に見出される「元型」イマージュの世界。東洋観・宗教観としてはかなり独特だが、著者の博識には圧倒される。手引きとしては著者独自の偏りは意識する必要があるが、興味深い1冊。




ゲシュタルト心理学の発展史および基本的な考えを解説したケーラーの講演(死後出版)。あくまで心理現象が独立した局所的要素からなると見なす「原子論」的考えの根強い偏見と、それに対抗し、関係からなる、諸部分の総和とは異なる全体が考察されるべきことを示していく。まだ分からないことについても多くを語っており、その分明快ではないが開かれた幅広く議論を提示する。心身問題という伝統的な哲学的主題から生理学的説明、物理学との類比まで論の範囲は広く、その論法に違和感を感じる部分もあるが、当時の思想状況を反映しており興味深い。




ルジャンドルの著作はどれから読むべきか迷っていたが、これは二つの講演に著者の基本思想を解説した前置き(講演より長い)を加えており、入門としてちょうどいいのではないか。「話す種」たる人間の制度構築と、言語への信用を成立させる根本的な次元から「信託」という概念を用いて記述、「宗教」概念を神話や芸術と交錯するより広い視点から解明する。西洋自身への人類学への適用という主題に関しては、補遺のダンスに関する議論(西洋における魔術としてのダンスの禁止)と、数ヶ所の日本についての言及も興味深かった。




レヴィナス『タルムード四講話』。ユダヤ知識人会議での、ユダヤ教の聖典タルムードを取り上げた講演4本を収録。それぞれの講演冒頭で著者自身の仏訳によるタルムードの引用を掲げてから、その解釈を展開する。随所にレヴィナス独自の哲学的問題系が見られ、また愛と正義の問題などは後期思想の彫琢において重要な位置を占める可能性もあるのだが、元のタルムードの議論自体が門外漢には極めて馴染みにくいため、著者の議論の独自性を摑むのは中々難しい。まあその辺はまた追って検討。


邦訳は下記↓





レヴィナス『他者のユマニスム』。3本の論文を収録した小著。全体の半分近くを占める「意味作用と意味」は講演に基づいたものだが、レヴィナスの鍵概念となる「痕跡」が登場する重要なもの(ただし、後半部は『実存の発見』所収の「他者の痕跡」とテクストが大幅に被る)。'60年代~'70年という、後期の主著である『存在の彼方へ』の準備期間を示す1冊でもある。主著の元となっている部分、方向性が変わっている部分と両方あるが。


最近レヴィナスに関する論文を書いたこともあって、レヴィナスの著作を立て続けに読んでいます。と言っても原稿は提出済みなので、最近読んだ分をすぐに論文に反映する予定はありませんが。
邦訳は下記↓





エマニュエル・レヴィナス、エリー・ヴィーゼル等がタルムード読解において師事し、「師」と仰いだ人物シュシャーニ。しかし彼がどこで生まれて、本名は何であり、いかなる経歴を持つのかは謎に包まれている。その謎にレヴィナスの弟子サロモン・マルカが挑む。ヴィーゼルのインタビューから始まり、数々の証言や若干の写真等の資料を収集していくが、やはり彼は謎の人物であった。俄には信じがたい話や、後ろ暗さを思わせるエピソードもあるが、それも含めて衝撃の連続。意外な学者や文学の名前も色々出てきて興味深かった。




2016年2月の読書メーター
読んだ本の数:25冊
読んだページ数:6152ページ
ナイス数:655ナイス

転生少女の履歴書 1 (ヒーロー文庫)転生少女の履歴書 1 (ヒーロー文庫)感想
各方面で優秀だった女子高生が転生した先はファンタジー世界の貧しい農村。前世の知識で食料生産に技術革命を起こした彼女・リョウは、売られ攫われて貴族の小間使い、山賊、貴族の養女と渡り歩くが…。今や定番の異世界転生で現代知識を持ち込む話だが、魔法に頼って技術が未発達という世界設定(故に持ち込むのはゼロから実現可能な範囲)と、家族の愛に飢えつつ、どうしても交換可能な利益を与えることで認められようとしてしまう主人公、そしてそんな彼女の心情変化がポイントか。その辺の描写は割と上手く、WEBからの加筆も多くて良かった。
読了日:2月2日 著者:唐澤和希
Argumenta dogmatica: Le Fiduciaire, suivi de Le Silence des motsArgumenta dogmatica: Le Fiduciaire, suivi de Le Silence des mots感想
ルジャンドルの著作はどれから読むべきか迷っていたが、これは二つの講演に著者の基本思想を解説した前置き(講演より長い)を加えており、入門としてちょうどいいのではないか。「話す種」たる人間の制度構築と、言語への信用を成立させる根本的な次元から「信託」という概念を用いて記述、「宗教」概念を神話や芸術と交錯するより広い視点から解明する。西洋自身への人類学への適用という主題に関しては、補遺のダンスに関する議論(西洋における魔術としてのダンスの禁止)と、数ヶ所の日本についての言及も興味深かった。
読了日:2月2日 著者:PierreLegendre
Quatre lectures talmudiquesQuatre lectures talmudiques感想
レヴィナス『タルムード四講話』。ユダヤ知識人会議での、ユダヤ教の聖典タルムードを取り上げた講演4本を収録。それぞれの講演冒頭で著者自身の仏訳によるタルムードの引用を掲げてから、その解釈を展開する。随所にレヴィナス独自の哲学的問題系が見られ、また愛と正義の問題などは後期思想の彫琢において重要な位置を占める可能性もあるのだが、元のタルムードの議論自体が門外漢には極めて馴染みにくいため、著者の議論の独自性を摑むのは中々難しい。まあその辺はまた追って検討。
読了日:2月5日 著者:EmmanuelLevinas
生存教室 ディストピアを生き抜くために (集英社新書)生存教室 ディストピアを生き抜くために (集英社新書)感想
思想家・武道家の内田樹と武道家の光岡英稔が漫画『暗殺教室』を題材に教育を巡る対談……とのことだが、『暗殺教室』への言及は比率としては少なめ、指摘ポイントも割とオーソドックス。「殺すこと」と「教育すること」のポジションが伝統的な武道による成長譚とは逆、という冒頭の指摘は鋭いが。全体に武道に関わる身体論が多め。昔の人は米俵を担げて当たり前、5俵を担ぐ農婦がいた等、昔と今での身体の変化はかなり興味深い話。そして戦いに行くに当たって「殺す・殺される」心身の準備が出来ているのかという問いは、現状、深刻である。
読了日:2月5日 著者:内田樹,光岡英稔
竜峰の麓に僕らは住んでいます 1 (ヒーロー文庫)竜峰の麓に僕らは住んでいます 1 (ヒーロー文庫)感想
14歳のエルネアは、同級生の「勇者」リステア(既に嫁が3人!)に憧れる平凡な少年。だが彼は森を守る巨竜スレイグスタに出会ったのをきっかけに、竜脈の力を操る術と剣舞を伝授される。しかも竜人族の少女ミストラルを「嫁」として紹介され…。頼りない少年の成長と、やがては世界の真相と命運にも関わりそうな冒険の予感。割といい感じ。主人公の嫁候補も複数いてそのまだ控え目な関係も悪くない。ただサブキャラの印象はまだ薄い。後は人外が人間臭すぎるのが良し悪しか。付録パートのアンタールとか、喋りすぎが迫力を削ぐ。
読了日:2月6日 著者:寺原るるる
じっと見つめる君は堕天使 (角川スニーカー文庫)じっと見つめる君は堕天使 (角川スニーカー文庫)感想
荒波浩之の家に空から落ちてきたのは、天使候補生の少女サラサ。しかし天使になる気もなく引きこもるサラサを見かねて、浩之は彼女を外に連れ出す。引きこもりのヒロインを変えていき、サラサも応えて天使道具で友人を助けるようになる、そんな「共に成長する」様が心地良い青春物。近世詩歌ネタが多い掛け合いコメディも悪くないセンス。主人公と友人達がハイスペックないい奴揃いに過ぎて起伏弱め、過去のこと等シリアス面の語りにもやや難はあるが、割と楽しめた。恋愛面の相手は別にほぼ確定、サラサもその関係を見守ってるのもポイント。
読了日:2月7日 著者:にゃお
トモちゃんは女の子! 2 (星海社COMICS)トモちゃんは女の子! 2 (星海社COMICS)感想
私服での日常、トモがジュンとデート、そしてジュンが御崎先輩と知り合う……と色々あったが、彼女達の関係は変わる気配なし。トモの両親の件は、娘たちもずっとこの調子であることを示唆しているのだろうか。トモの側に男がいれば張り合い、敵がいれば排除して、トモのことが大好きなのに関係は変えられないジュンときたら……巻末のおまけエピソードで彼が御崎先輩に本音を語るところは大きなポイント。みすずは相変わらずいい性格してる。
読了日:2月9日 著者:柳田史太
Humanisme de l'autre hommeHumanisme de l'autre homme感想
レヴィナス『他者のユマニスム』。3本の論文を収録した小著。全体の半分近くを占める「意味作用と意味」は講演に基づいたものだが、レヴィナスの鍵概念となる「痕跡」が登場する重要なもの(ただし、後半部は『実存の発見』所収の「他者の痕跡」とテクストが大幅に被る)。'60年代~'70年という、後期の主著である『存在の彼方へ』の準備期間を示す1冊でもある。主著の元となっている部分、方向性が変わっている部分と両方あるが。
読了日:2月11日 著者:EmmanuelLevinas
“まるごと1冊”第22回電撃小説大賞受賞作“まるごと1冊”第22回電撃小説大賞受賞作感想
『電撃文庫MAGAZINE』48号付録。今回は新人賞8作品の紹介、作者インタビュー、それに各作品の短編を雑誌本体から切り離して冊子化した格好。『恋するSP』は本編の抜粋で、他は書き下ろし短編、本編の前日譚が多い。キャラや文章の雰囲気は伝わっても短編ではストーリー構成の味は伝わらないのもあり、作品の持ち味がどれ位出ているかは本編と読み比べないと何とも。まさに予告編。『トーキョー下町ゴールドクラッシュ!』は下町の日常と金融というネタを短編に凝縮した雰囲気を感じたかな。『血翼亡命譚』の特異な世界観は目を引く。
読了日:2月12日 著者:
お前みたいなヒロインがいてたまるか!  2 (アリアンローズ)お前みたいなヒロインがいてたまるか! 2 (アリアンローズ)感想
レオンとの関係、ゲームで攻略キャラだった佐伯貴臣との出会い、女子グループのリーダーである藤堂千弦との交流…数年に跨る動きをキャラごとに分割、しかも中学入学時に回想する形で時系列が前後しているが、前半3分の2が初等部編、その後中等部編に入り美緒が登場。美緒の前世も判明するが、中身大人がはっちゃけて二度目の人生を楽しんでいる椿と、前世の14歳から成長していない美緒の対比が残酷。軸は学校内での力関係という地味な所だが割と楽しい。巻末書き下ろしでは他キャラ視点も満載、そして高等部から登場する人物の布石も?
読了日:2月12日 著者:白猫
アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド 暗殺教師と無能才女 (ファンタジア文庫)感想
マナ能力を持つ者だけが怪物と戦える世界で、名家の娘でありながらマナを持たないメリダ=アンジェル。クーファは彼女の家庭教師として赴任する。「暗殺」という本職任務込みで…。殺す-殺されるという緊張関係を含んで、お互いの命運を握る師弟関係。ただし彼らの関係は師弟を超え、クーファがメリダを自己のコピーに改造する域に至る。メリダの健全さでカバーし、もう一捻りも加えているが、不気味さが仄見える。ただ、この過度な同一化が、彼女の育成がクーファ自身の救いになる構造を際立たせもする。今後どの方向に開花するか気になるところ。
読了日:2月14日 著者:天城ケイ
ガラスの花と壊す世界 (上) (電撃コミックスNEXT)ガラスの花と壊す世界 (上) (電撃コミックスNEXT)感想
様々な時代・地域のデータが仮想世界として保存されている電子データの世界で、アンチウイルスソフトのデュアルとドロシーは、正体不明のプログラムの少女リモを保護する。味わい、楽しむことを知るリモの加入で親交を深めていく3人…映画のコミカライズ。一切外界に出ることのない電脳世界の物語。映画の映像と音楽は再現できないものの、筋はもちろん、フラクタル構造の貝殻を初めとする背景や小道具まで極めて忠実度は高く、キャラの表情も良くて、映画のファンなら満足の出来。上巻は3人が仲良くなるところまでだが、後半の波乱が楽しみだ。
読了日:2月16日 著者:おちゃう
トリニティセブン 7人の魔書使い 1 (ドラゴンコミックスエイジ な 3-1-1)トリニティセブン 7人の魔書使い 1 (ドラゴンコミックスエイジ な 3-1-1)感想
春日アラタは太陽が黒いことに気付く。「早く目覚めなさい」と警告してきた少女・浅見リリス。そして明かされる、この街の実態……第1話で割と強烈などんでん返しの後、アラタは魔道学園に入り魔道士を目指すが、第2話からはエロありのコメディ色が強く…と思ったら最後にまた急展開。設定は多いが多くの説明が章間の用語解説に回されており、本編ではあまり語られず。主人公は図太くいい性格をしていてコメディのテンポはいいが、方向性はよく分からない。アニメは割と忠実だった模様。
読了日:2月16日 著者:奈央晃徳
Monsieur Chouchani, énigme. Les Maître du XXe siècleMonsieur Chouchani, énigme. Les Maître du XXe siècle感想
エマニュエル・レヴィナス、エリー・ヴィーゼル等がタルムード読解において師事し、「師」と仰いだ人物シュシャーニ。しかし彼がどこで生まれて、本名は何であり、いかなる経歴を持つのかは謎に包まれている。その謎にレヴィナスの弟子サロモン・マルカが挑む。ヴィーゼルのインタビューから始まり、数々の証言や若干の写真等の資料を収集していくが、やはり彼は謎の人物であった。俄には信じがたい話や、後ろ暗さを思わせるエピソードもあるが、それも含めて衝撃の連続。意外な学者や文学の名前も色々出てきて興味深かった。
読了日:2月17日 著者:SalomonMalka
【Amazon.co.jp限定】竜と正義 _人魔調停局 捜査File.01  オリジナルポストカード付 (ノベルゼロ)【Amazon.co.jp限定】竜と正義 _人魔調停局 捜査File.01 オリジナルポストカード付 (ノベルゼロ)感想
ポストカード1枚で版を分けられるのも、何だか不便だなあ、と……本編のレビューは通常版に移しておいた。詳しい改稿については拙ブログを参照されたし。日常シーンでアルミスのロクでなしぶりが倍増、その分戦闘時の名コンビぶりと対照をなしているのは良かった。
読了日:2月18日 著者:扇友太
人生 えくすとら (ガガガ文庫)人生 えくすとら (ガガガ文庫)感想
アニメDVD・BD特典小説を加筆修正しての編纂で、アニメのメインキャスト声優6人と川口敬一郎監督、それにイラストレーターななせめるちの相談に答えるメタ企画。作中の時系列的には本編1巻から最終巻の後まで跨った本編のサイドエピソードという形で、そのため途中でメンバーが増えていく。本編を振り返る上でもちょうどいいかも。内容的にはいつも通りの安定感、むしろストーリーがない分だけいっそう本来のコントらしさが出ていたような。
読了日:2月18日 著者:川岸殴魚
竜と正義 人魔調停局 捜査File.01 (NOVEL0)竜と正義 人魔調停局 捜査File.01 (NOVEL0)感想
『MONSTER DAYS』の改訂新版。故に内容については旧版で書いた通り、人間と魔物が共存して1200年の歴史を持ち、近代文明も発達した世界で、人魔共存社会を守るため戦う調停局員の戦いの物語。アメリカ的多民族国家ながら、中世に遡る伝統が調停局の拠り所となっているのがポイント。文章に細部の修正は多く、日常シーンでは流れが変わってた箇所もあったが、概ね満足。カラー口絵は旧版のままだが本文挿絵カットなのが残念。現実にも民族対立、移民排斥が問題となる中で作品のアクチュアリティは増している。後は望む物は続巻だけ。
読了日:2月18日 著者:扇友太
意識と本質―精神的東洋を索めて (岩波文庫)意識と本質―精神的東洋を索めて (岩波文庫)感想
「本質」は存在するのか、そのあり方に関する様々な考え方を軸に、ユダヤ教からイスラームまで含めた幅広い「東洋哲学」について独自のマップを作る。そのポイントは、意識の深層における、言語的分節の彼方の「絶対無分節」への遡りと、そこから無分節の全体を反映した新たな分節への再降下。とりわけ重点があるのは禅の説く言語の超越と、カバラ等の神秘思想に見出される「元型」イマージュの世界。東洋観・宗教観としてはかなり独特だが、著者の博識には圧倒される。手引きとしては著者独自の偏りは意識する必要があるが、興味深い1冊。
読了日:2月19日 著者:井筒俊彦
ガラスの花と壊す世界アナザーストーリー「白昼夢変奏曲」 (ぽにきゃんBOOKS)ガラスの花と壊す世界アナザーストーリー「白昼夢変奏曲」 (ぽにきゃんBOOKS)感想
高校生の藤堂代介の前に、空からドロシーが降ってくるところから始まる、デュアルとドロシー、リモの3人が様々な世界を巡っていた時に挿入される映画のサイドストーリー。デュアルが姿を消してたりと意外に激動。代介がドロシー達の登場する映画を観た直後から始まることからも分かる通り徹底してメタだが、ある意味で仮想世界という題材に相応しいと言うべきか。仮想世界の「外に出る」ことは叶わない存在と制作者との接触を追究した点も興味深い。雰囲気は映画とは大分違うし、文体も脚本家的だが、リモの補足設定等もあってそれは良かったかな。
読了日:2月19日 著者:志茂文彦
シンデレラ・ダービー 騎士姫は最速タイムを叩き出す (一迅社文庫)シンデレラ・ダービー 騎士姫は最速タイムを叩き出す (一迅社文庫)感想
魔法を使い、互いを妨害しながらカボチャの馬車でレースする「シンデレラ・レース」がスポーツとして盛んな世界で、ブレイズはコヨミという少女に組んで欲しいと求められる。事情あって御者を引退していたブレイズは断るが…そもそも「シンデレラになる」って何だったっけ、という疑問は脇に置いて飛ばす架空スポーツ物。仲間は馬役の使い魔もいて最初から揃ってるし、練習場所の確保等も容易に進んで、過程はあっさり目。本戦の熱さとキャラはそれなり。後、本文はサービスや面白いシーンを盛り込んでるのにイラストが反映していない。連携不足。
読了日:2月21日 著者:真野貴人
ゴブリンスレイヤー (GA文庫)ゴブリンスレイヤー (GA文庫)感想
最弱の怪物ゴブリンだけを狩り続ける男・ゴブリンスレイヤー。世界の危機よりも村の危機を優先し、報酬も少なく他の熟練者は受けない仕事を続ける…。強い冒険者でも多人数に囲まれれば危なく、魔法も使えるのは数回までという世界観により、能力的には子供並のゴブリンの群れとの戦いも地に足の着いた緊迫感あるもので、敗者の末路は凄惨。そんな中、助けられた女神官や幼馴染みの牛飼娘、ギルドの受付嬢は彼をちゃんと見ているし、彼を受け入れる仲間も出てくる。そして最後の危機には…世界を救う主役には届かぬ者達の戦いを描いて読み応えあり。
読了日:2月22日 著者:蝸牛くも
ゲシタルト心理学入門 (UP選書 76)ゲシタルト心理学入門 (UP選書 76)感想
ゲシュタルト心理学の発展史および基本的な考えを解説したケーラーの講演(死後出版)。あくまで心理現象が独立した局所的要素からなると見なす「原子論」的考えの根強い偏見と、それに対抗し、関係からなる、諸部分の総和とは異なる全体が考察されるべきことを示していく。まだ分からないことについても多くを語っており、その分明快ではないが開かれた幅広く議論を提示する。心身問題という伝統的な哲学的主題から生理学的説明、物理学との類比まで論の範囲は広く、その論法に違和感を感じる部分もあるが、当時の思想状況を反映しており興味深い。
読了日:2月25日 著者:W.ケーラー
平家さんと兎の首事件平家さんと兎の首事件感想
両親の別居により家庭崩壊し、妹の詠子と共に東京を離れ祖父に引き取られることになった八雲翔。だが祖父の家には、平家の怨霊の少女・平家式子が同居していた。ホラーアンソロジーの短編版に比べると平家さんは黒髪だし、喋りも現代語に近いしでまだまとも(肉体的な存在感に満ち、食べて育つ幽霊というだけでぶっ飛んでいるが)。平家さんと及川の正体も明確な説明あり。しかしそうした存在も、異郷での日常生活の、驚きや戸惑いを含めて地に足の着いた描写の中に位置付けられ、オカルト事件のクライマックスに繋がる流れ、見事と言う他ない。
読了日:2月27日 著者:石川博品
ラブと貪食の黒戮呪剣〈コルドリクス〉 (MF文庫J)ラブと貪食の黒戮呪剣〈コルドリクス〉 (MF文庫J)感想
盗賊の下っ端の少年ジントは、旅の少女ティラニアの持った魔剣により心臓の半分を奪われてしまう。そのまま行き倒れたティラニアを助け、盗賊団を追われて共に旅をすることに…。作者のシリアス作品の傾向として展開、戦闘、心理描写とあっさり目だが、独特のドライさに味がある。人間を辞める運命と付き合う主人公も変わらぬ主題。何より主人公とヒロインが食う-食われるの関係というのが見所で、食欲という情念に突き動かされ翻弄されながら、それが力となり絆となり、人間性と理性の礎にもなり得る。過酷さもさっぱりした味で楽しく読めた。
読了日:2月27日 著者:宮澤伊織
トーキョー下町ゴールドクラッシュ! (メディアワークス文庫)トーキョー下町ゴールドクラッシュ! (メディアワークス文庫)感想
外資系証券会社でトレーダーとして活躍していた橘立花は、ある日突然不正疑惑により回顧される。誰に陥れられたか、真相を解明できねば顧客から損害賠償を請求される危機。人情厚い下町の洋食屋に下宿しつつ、顔はいいが漢字も読めない青年をお供に、立花の真相究明が始まる。偶然頼みが多く敵もあっさりしていて謎解き要素は薄め、主人公が実際に金を動かしている場面がないので金融要素も弱くスケール感もそれ程伝わらず。下町の老人達の気っ風の良さと生活感、それに爽やかな読後感は悪くなかった。ただし一番いい味出してるのは宮原運転手。
読了日:2月28日 著者:角埜杞真

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プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
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