オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
恋愛漫画の勝敗やら何やら
ラブコメ漫画等のファンの間では「どのヒロインが主人公と結ばれるか」と言った論争があるようで、ネットだとまま目にしますね。やはり自分の好きなヒロインに結ばれて欲しいとか。
私はあまりそういう話には共感しなかったんですが、前述の志村貴子氏の漫画は比較的少ない例外でした(まあコメディではありませんが)。
なぜ、と考えてみますが、まあ、あくまで私の場合でして、私が「別に構わない」ことに関して議論している人がたくさんいる以上、必ずしも同意されない向きも多いとは思います。
「あんな主人公とくっつくよりも別のところで幸せになって欲しい」という意見も見ますが、これもあまり関係ない気がしますね。傍目から見て男にどんな魅力があるかというのと、それと結ばれる女の子当人の幸せとは別物だろうと思いますし。とにかく現実問題として、主人公の魅力と、ヒロインに結ばれて欲しいと思うかは別問題だと感じますね。
やっぱり最終的に主人公と結ばれるのを「勝者」、他は「負け組」とする見方もありますが、なぜ特にそこで「勝たねばならない」のかというのは疑問として残ります。
つまるところはファンの都合――つまりは応援するキャラには活躍して出番を確保して欲しい、というのが大きい気がします。
往々にして、恋愛で結ばれるか否かと漫画における出番や活躍は別問題でして、その場合別に恋愛の成就如何をそんなに気にしたいとは思わない訳です。
志村氏の漫画の場合、出世作『敷居の住人』で主人公の最初の彼女・さらには初体験の相手ともなりながら別れてフェードアウトしたヒロインの例がありまして(別れた後も再登場はあって、ヨリを戻すかと思うと戻さない――といったこともありましたが、最終刊では全く登場しませんでした)。
しかしもちろん、「主人公と結ばれるヒロイン」以外にもキャラクターの活躍の仕方は多々あります。そう思うと明らかなことですが、「結ばれない」という以上に「一度付き合っていて別れた」となるとその後気まずくもなりますし、登場してストーリーに絡ませるのが難しくなるんでしょうね。だから、なまじ主人公との関係が進展して、しかし最終的には破局するんじゃないか、と思われる状況になると気がかりで仕方ないんですね。
そうならない漫画もありますが、こういう場面を結構生々しく描く漫画ですと、ねえ。


(こんなシーンは穏当な方で、これだけ見ると大したものにも見えないかも知れませんが)
(芸術学2年T.Y.)
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