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彼女が立ち上がる時

映画を観に行くと、新作映画の宣伝でも意外なものを観て驚いたりします。
この度は『ルドルフとイッパイアッテナ』が映画化されるとか(予告を観ていて、タイトルが出る前に黒猫がトラックに乗っていく冒頭のシーンでこの作品であるのが察せられました)。

一見して、イッパイアッテナが想像以上に迫力と威厳ある印象。
とは言え、ケンカも強い古参のボス猫でなおかつ教養もある、という彼のキャラによく合っていると気付きました。
私にとってこの作品は元々、子供の頃に、NHK「母と子のテレビ絵本」での朗読を聞いていた作品なので、文章で読むのとはまた少しイメージの持ち方が違ったのかも知れません。





 ~~~

それはそうと、今月も『マガジンSPECIAL』の発売日で、『絡新婦の理』コミカライズの第12話が掲載です。



そしてふたたびのセンターカラーです。
この扉絵も単行本には収録されなさそうなので注意されたし。

絡新婦の理第12話扉

内容はこの扉から見ても分かり通り、ようやく聖ベルナール女学院の美由紀編に戻ってきました。
1巻、第4話以来です。

あまりにも異様な事件に加え、下衆な理事長の脅迫を受け、親友の小夜子も様子が変わってしまって、寮の自室に引きこもっていた美由紀のもとに、祖父・仁吉(2巻で登場)が訪れます。

絡新婦の理第12話1
 (京極夏彦/志水アキ「絡新婦の理」第12話、『マガジンSPECIAL』2016年No. 5、p. 495)

絡新婦の理第12話2
 (同誌、p. 498)

漁師として恐ろしいことに出くわした経験も豊富で、そして伊佐間を介して(直接には会っていないものの)京極堂とも縁のある祖父の言葉(「この世には不思議なことなんでないんだと」)を受けて、美由紀が再起する様はとりわけ気に入りの箇所の一つで、期待に違わず大満足です。

絡新婦の理第12話3
 (同誌、p. 512)

そう――大人たちが美由紀の言葉に耳を傾けてくれない事情もあり(醜怪で愚鈍な学院の大人たちの描写のえげつなさと来たら……漫画版では描写が比較的あっさりしている分、まだマシなくらいです)、彼女の力で事件を解決はできませんでしたが、彼女は物語の叙述上は――すなわち、読者に対しては――視点人物であると同時に、(単に巻き込まれただけではなく)真相を推理する探偵役でもあります。
学院の呪いの話と「目潰し魔」の連続殺人という二つの事件を本作の物語の二つの主流とするならば、美由紀と木場はそれぞれの主役であると同時に、個々の事件に関しては探偵役です。
ただし、それぞれが個々の事件の真相を解明することは次の事件を呼び、そこで終わらないのですが――

絡新婦の理第12話6
 (同誌、p. 515)

絡新婦の理第12話4
 (同誌、p. 519)

そして、事件を解決する「探偵」の榎木津も、いよいよ学院に来訪。
美由紀と榎木津の出会いと、それから美由紀が榎木津に抱く一種の信頼関係も――あまり真剣に見えないし理解しがたいけれど、愚鈍な大人たちと違い頼れるというこの感覚――も非常に好きなところなので、ようやくそこが描かれて嬉しい限りですね。

絡新婦の理第12話5
 (同誌、p. 522)

初見での美由紀の反応は、個人的にはちょっとふらっとなりすぎというか、これだとまるで一目惚れみたいにも見えますけれど、でも恋愛感情までは行っていないんじゃないかな、と思っていたり(下衆でいやらしい男たちへの嫌悪という面で、美由紀が初めて自分は女なのだと自覚した、という記述はありますが、女としての自覚=恋愛とは限るまいという思いもあり)。
とは言え、特に違和感は感じませんし異存なし。
たぶんここまでのテンポだと、次回で原作第7章も終幕と思われます。1巻所収の第4話と合わせて、第7章は3話かけたことになります。今までは1章あたり2話でしたが、連載第1話のページ数は多いことを考えると、やはり全体に美由紀編の比重が大きくなっている感はあります。
まあページ配分に関しては、前半は早期終了の可能性も一応考慮して、やや圧縮度合いが高かった影響もあるかも知れません。

この辺は本当に好きなところなので、次回も楽しみですね。

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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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