とても地味な研究の話

今更、真面目な哲学研究の話をしても誰が読むんだというような話ではありますが、先日刊行の『フランス哲学・思想研究』第21号に掲載された拙論「持続でもなく空間でもなく」は、昨年12月に『宗教学研究室紀要』第12号に掲載した「ベルクソンの空間論」ともども、ベルクソンの「空間」関係を扱った論文であり、一部被る記述もあります。
ただし、「空間論」はあくまで「空間」――幾何学などに関わる――を論じているのに対し、「持続でもなく空間でもなく」は空間からは区別される「拡がり」に関わる話です。(ベルクソンにとって、物体が三次元的な「拡がり」を持っていること自体は「空間」ではありません。空間はあくまでも幾何学的な「空虚で等質的な環境」であるのに対し、物体は等質的ではなく、つねに質的差異を備えています)
その意味で、相補的な2本とも言えるでしょう。

まあ「空間論」については当時の心理学や幾何学について、調べたことを片っ端から並べ立てた感がないでもなく、「持続でもなく空間でもなく」は先行研究の検討に紙面を費やした挙げ句に間を取った無難な結論を出しているような研究ではありますが。
ただ、ベルクソンは「時間の哲学者」というイメージが強く、その空間(あるいは空間とそうではない「拡がり」との区別)についてはとなると、専門家以外にはあまり知られていないのが実情。
拙論に書かれているようなことをどのくらい理解しているかが素人と玄人の分かれ目です。

他にも書けることはあるのですが、諸事情により今日はこんな、専門家以外にはあまり要のない話で。

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