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2016年9月の読書メーター

23冊5128ページでした。

読書メーター2016年9月


【漫画】


海底都市で暮らす女子中学生のまそらと澄音。地上の空を知らず、日常的にボンベを使って潜水したりしながらも、楽しく中学生をしている二人。だが実は、この都市の子供達の生まれと記憶には秘密が……地上に憧れ、管理をかいくぐって地上から来た男とコンタクトを取るまそら。特異な世界とその秘密、というネタ自体はオーソドックス。楽しい日常とそこに潜む不穏なものの描写は悪くないが、今後の展開次第かな。


これはすでに紹介したシリーズの続巻でも、原作紹介済みのコミカライズでもない新作です。なかなか興味深いはまだ評価は下しにくいところ。




 (原作についてはこちら

原作の順番通りに、原作1巻の第3話「不可視の胎児」途中まで。第1話「泡」は原作の1エピソードを1話で消化する展開の速さに少し驚くものの、特に過不足は感じず。絵は綺麗で読みやすく、キャラのイメージ的にも違和感はなく、良いコミカライズではないかと。ただキャラ紹介台詞の都合か鴻ノ池が鷹央と初対面扱いになってるのだけは気になった。「小鳥」という小鳥遊の渾名は伝わってるのに…。1話ごとに原作者による医療豆知識(原作にはなかった)が入っているのもポイント高い。





 (前巻のレビューは2016年3月の読書メーターですが、抜粋に入れていませんでした)

原作5巻の最後、第1部完まで。バートランを失ったティグルだが、ついにテナルディエと決着をつけ王都に凱旋…漫画としてはストーリーの魅力と戦闘の迫力をよく伝えていて、今更特に言うことはない。予想はしていたが漫画版はこれで完結なのだけが残念。巻末の第2~3部予告編がまた素晴らしいクオリティで罪作り。そこでオルガやマトヴェイ、タラードの姿を見られただけでも重畳というべきか。いつか再開を期待したい。


ライトノベルのコミカライズとしてはトップレベルの出来で、これ以上語る必要もないくらいです。
ただ漫画の方が時間がかかり、原作の展開に置いて行かれる(そして、原作終了後のコミカライズをいつまでも載せ続ける余裕はどこもない)ためか、途中で終わることが多いのが現実で、本作もそれに漏れなかったのだけが残念です。




 (前巻のレビューを含む記事

ちおちゃん達にケツ闘(カンチョー)を挑む女子学生登場。その正体と真意とは…今回は5話中3話が彼女絡みで、少しずつ話が繋がって過去の件にも繋がる事態が明らかになりつつ、ちおちゃんのダメっぷりを小学生にもアピールする展開、相変わらず巧み。残る2話は真奈菜オシャレなコーヒー屋に挑む、と真奈菜傘を振るって大賢者気分、と真奈菜が目立った。ちおちゃんのゲーム感覚にこうも乗せられる彼女も同類なのがよく分かる。巻末のおまけも本作らしく、モブキャラまで見事にゲスなこと。しかし安藤さんはいい役所なこと。





 (前巻のレビューを含む記事

肖像画家兼、令嬢カタリーナの礼儀作法の家庭教師としてヴェネツィアにやって来たアルテ。だが礼儀作法が身に付かないというのは表向きの姿、作法に乗っ取った振る舞いも授業も拒む彼女の秘密とは…。貴族社会の慣習への反発と、好きなことの追究。自らも貴族の家を出て画家を志したアルテにとって共感するところがあろうが、このままで良いとも思われず、家庭教師の仕事も果たさねばならない。社会慣習から外れ、穴を開けて生きつつ、積極的に変革すべく戦うわけではない生き方、どこに落とし所を見出すか。相変わらずアルテの明るさが気持ちいい。




【小説】



 (前巻の記事

心を書き換えてられ連れ去られたスヴェンを取り戻すべく、レベッカの協力も受けて王都ベルンに向かうルート達。ゲーニッツ中将との過去、対決、そして迫られる決断。宮廷賢者ハヌッセンに前々から仄めかしはあったブリッツドナー、それに極東の国ヤマトの人達と、割と上手い具合に助けが入る展開が目立ったが、まあ布石はある程度はあった、ということか。まだ続くということで、物語の向かう所はまた分からなくなった。まあ問題は、不穏な、そして万能の解決はない国際情勢の中で、それでも彼らは一介のパン屋として生きる、ということなのだろう。





 (前巻の記事

迷宮司書官の資格を受験することになったメリダとエリーゼ。だがそこには「革新主義者」達の陰謀、さらに犯罪組織「黎明戯兵団」の襲撃が…。前巻よりも命のやり取りを巡る緊迫感は高く、一人一人の成長も感じられたのは良かった。ただ前巻で登場した他の騎士公爵家の娘ミュールとサラシャ、それに今回の黒幕セルジュ公といった面々の思惑と陰謀、メリダの父フェルグス公の意志、そして最後にはロゼッティと成長と彼女とクーファの絆と色々あって、しかもまだ謎も多く、もうちょっと一人ずつの動向と心情に集中しても良かったのでは、と思ったり。




ルチアは王城に勤める洗濯婦だが、汚れを落とすシャボンの魔法を使える。そんな彼女の魔法に魔物を鎮める力もあることが判明し、異世界から召喚された聖女の浄化の旅に急遽同行することに。現代日本からファンタジー世界に召喚された女の子が脇役で、平凡なつもりで実は非凡だったその世界の少女が主人公の物語。異世界から無理矢理呼ばれたマリアの我が儘ぶりと、彼女とルチアの交流もいい感じ。ルチアの明るいキャラで楽しませてくれる。ただ最後で不穏な急展開に突入。引きを計算してのことか、単にページ数の都合か……


「小説家になろう」の女性向け作品を書籍化するレーベル、アリアンローズの新作です。



18歳にしてデンバー魔法大学の教授に就任した結界魔法の研究者コルク。当大学の学長を務めるのは、十代前半の姿のまま250年を生きる不老少女レイチェル。何だろう…話の比重としてはコルクと幼馴染みのアレン、カリナの三角関係を巡る話が一番大きく、無意識の結界魔法に苦しむ少女と結界魔法研究の話が所々で、そしてレイチェル学長の過去と黒幕を巡る話が最後に披露されて終了した感じ。バランスは良くない。魔法研究は主人公がそれほど成果を披露することなく半端だったし。ただ期日に追われるもめぼしい成果のない状況に親近感は湧いた。


最近は文庫でのライトノベルを刊行していたところが、判型が文庫でなく単行本のレーベルを新たに立ち上げることが増えており、ついに『このライトノベルがすごい!』でも文庫部門から独立した単行本部門が新設されるほど。
単行本はWEB作品の書籍化を中心にやっているところも多いのですが、本作はWEB出身ではない新作の模様。
ただ内容については……どうもいくつかの題材間でのバランスの悪さが目立ちます。
余談ながら、不老の少女と彼女をそのような身にした黒幕、という構図は『魔法先生ネギま!』のエヴァンジェリンと始まりの魔法使いを思い出したり。



【スポーツ】


オリンピックは開催国の利益やアピールのために行うものではないし、選手あるいは団体同士の争いであって国同士の争いではない。重視すべきは歴史・文化・環境である。その意味で2020年東京オリンピックの政府方針には問題が多いことを、政府方針とオリンピック憲章を比較検証、また'64年五輪との対比も行って指摘。そして、本来のオリンピズムの精神に適ったスポーツ選手・スポーツ界にできることの提言。五輪が頂点とは限らない、競技の発展のためには五輪に依存すべきではないという最後の話も含めて、概ね納得できる内容であった。


最後には2020年東京オリンピックの政府方針がそのまま掲載されていたりで(まあ資料として便利ではありますが)、ただでさえ200ページに満たない本の中で著者の論に割かれているページはさらに少なめ。
ただ、論旨は明瞭です。

誘致の段階から私も反対してきましたが、他にも疑問はあります。
たとえば、なぜ野球が五輪種目入りなのか。
あんな不祥事があったばかりで――というのもさることながら、そもそもなぜそんなに五輪種目入りさせたがるのでしょうか。
たとえば国会議員を務めている堀内恒夫氏のような年長の世代は「やはり国際大会の頂点と言えば五輪」というイメージが強くて、この件を熱心に進めてきた感があります。
そんな中、五輪は限られた日程で消化せねばならない都合上、参加国が限られ、強豪国が予選落ちしてしまうことがあるなど問題も多い、競技の発展のためには五輪依存から脱却を、という本書の論は腑に落ちるものでした。



タイトルの「崩壊」は大袈裟、7月時点で今期前半の総括的プロ野球評論という感じ。最新の話題メインなのが見所。全体に文章の繋がりが途切れがちで散漫な印象はあるが、目立ちたがり自己中采配の目立つ阪神・金本、何もしている気配のない読売・由伸への批判は明瞭。その他球団への言及は少なく、中日・谷繁への期待とDeNA・ラミレスへのダメ出しは外れ。ハム・栗山への評価と合わせてその後変化したか知りたいところ。「ソフトバンクのネックは工藤監督」は当たりか…ちょっと笑う。不祥事続く球界への警鐘とリーダーの資質は傾聴の価値あり。


名指しで「巨人びいき」の審判を批判し、彼が審判部長や指導員になったので「驚いた」、「とても人の上に立つような人材ではない」と言った挙げ句、「こういう審判がいなくなったのも、巨人が弱くなった原因の一つだろう」(p. 115)だとか、毒舌ぶりは過去著作以上。野村氏の著作には内容の被りも多いのですが、本書は最新の事情をもっぱら扱っていることもあり過去著作との被りは少なめで、その点では悪くない一冊。
ただ、一節の中で一つの主題に関して、肯定的な論調から否定的な論調へ(あるいはその逆に)話がズレていったりと、いささか論旨が散漫な印象はありました。



【学術系】


C.P.スノー『二つの文化と科学革命』。科学と文学、つまり理科と文科という二つの文化の分裂と相互無理解を指摘、だが他方で産業革命のような近代の「科学革命」以降、ますます社会における科学の影響力が大きくなっている現状を見て警鐘を鳴らす。割とイギリスとアメリカやロシアとの比較が多いのが印象的。後半は産業を手にしているか否かによる世界的な貧富の差を問う。今なおアクテュアリティを失わない好著。慣用句的な言い回しが多いのが学術書に慣れてるとやや馴染みにくい英語だったが。なお邦訳にあるその後の考察や解説は収録なし。


邦訳はこちら↓



読んだ本の詳細は追記にて。

2016年9月の読書メーター
読んだ本の数:23冊
読んだページ数:5128ページ
ナイス数:707ナイス

東京オリンピック 「問題」の核心は何か (集英社新書)東京オリンピック 「問題」の核心は何か (集英社新書)感想
オリンピックは開催国の利益やアピールのために行うものではないし、選手あるいは団体同士の争いであって国同士の争いではない。重視すべきは歴史・文化・環境である。その意味で2020年東京オリンピックの政府方針には問題が多いことを、政府方針とオリンピック憲章を比較検証、また'64年五輪との対比も行って指摘。そして、本来のオリンピズムの精神に適ったスポーツ選手・スポーツ界にできることの提言。五輪が頂点とは限らない、競技の発展のためには五輪に依存すべきではないという最後の話も含めて、概ね納得できる内容であった。
読了日:9月1日 著者:小川勝
この世を花にするために(3) (ニチブンコミックス)この世を花にするために(3) (ニチブンコミックス)感想
巨大ロボ・バイペットトルーパーを運用する警視庁の特殊部隊隊員の双葉女子寮に、「寮母」として住むことになった良太郎。そして4歳年上の幼馴染み・千鶴とも再開。後半は新手の敵に3機揃って出撃。向こうもロボ風に変形する未知のタイプ…王道ではある。ロボ物の必然か設定解説が多く、しかもそこに警察組織の説明まで付くのだが、まあ細かい設定はおまけページに回してるのがせめてもの調整か。エロについてはもはや多言を要さず。新女性キャラについては乳ばかりか陰毛の解説までしてるし……規制の基準って何だろう。
読了日:9月1日 著者:松本ドリル研究所
燐寸少女 (2) (カドカワコミックス・エース)燐寸少女 (2) (カドカワコミックス・エース)感想
妄想を実現するマッチを巡るオムニバス、第2弾。努力せずに成功したい、溜め込んでいる言いたいことを誰かに代わりに言わせたい、様々な物語の妄想…結局、妄想という表面的なものを一時的に具現化するだけでは決して及ばないものを見せ付けられる話が多く、蠟燭瓜のチムが再び登場する最後の前後編と合わせて、変わる表層と変わらない深層心理の対比が一つの軸か。とはいえ全くのバッドエンドは少なめ、人物の成長が感じられる話も多い。人間以外の妄想を叶える話も二編。突然の竜宮城は何かと思ったが分かりやすいオチ。岩とキキョウは優しい話。
読了日:9月2日 著者:鈴木小波
魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉15 (MF文庫J)魔弾の王と戦姫〈ヴァナディース〉15 (MF文庫J)感想
ティグルはレギン王女から王になるよう求められ、一人の女性としての告白も受ける。王となるなら何をすべきか、その問いに向き合うティグル。続いて、戦姫達とダーマードを伴いジスタートへ特使として旅立つことになるが、道中で魔物のドレカヴァクが襲撃。そしてジスタートの王都シレジアではルスラン王子の帰還による政変が始まっていた…魔物の方も一気に退場が進んでガヌロンの目的も間近、戦姫達は王都に集って対決と、残り2巻ということで大詰めが近付いている模様。神話と政治とハーレムと、全てを収束させてくれるのを期待している。
読了日:9月2日 著者:川口士
アルテ 5 (ゼノンコミックス)アルテ 5 (ゼノンコミックス)感想
肖像画家兼、令嬢カタリーナの礼儀作法の家庭教師としてヴェネツィアにやって来たアルテ。だが礼儀作法が身に付かないというのは表向きの姿、作法に乗っ取った振る舞いも授業も拒む彼女の秘密とは…。貴族社会の慣習への反発と、好きなことの追究。自らも貴族の家を出て画家を志したアルテにとって共感するところがあろうが、このままで良いとも思われず、家庭教師の仕事も果たさねばならない。社会慣習から外れ、穴を開けて生きつつ、積極的に変革すべく戦うわけではない生き方、どこに落とし所を見出すか。相変わらずアルテの明るさが気持ちいい。
読了日:9月3日 著者:大久保圭
The Two Cultures and the Scientific RevolutionThe Two Cultures and the Scientific Revolution感想
C.P.スノー『二つの文化と科学革命』。科学と文学、つまり理科と文科という二つの文化の分裂と相互無理解を指摘、だが他方で産業革命のような近代の「科学革命」以降、ますます社会における科学の影響力が大きくなっている現状を見て警鐘を鳴らす。割とイギリスとアメリカやロシアとの比較が多いのが印象的。後半は産業を手にしているか否かによる世界的な貧富の差を問う。今なおアクテュアリティを失わない好著。慣用句的な言い回しが多いのが学術書に慣れてるとやや馴染みにくい英語だったが。なお邦訳にあるその後の考察や解説は収録なし。
読了日:9月4日 著者:CPSnow
ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)ぼくらのよあけ(2) (アフタヌーンKC)感想
親世代も同じ宇宙船と関わっていたと知る悠真達。彼らも船を宇宙に帰すべく努力して、3人の青春があった。しかし子供達のコミュニティにおける苛めや仲間外れの問題は中々に面倒で、親からの制止も入るが、結局は親子で力を合わせて宇宙船を帰すのに挑む。そんな中で明らかになるオートボット・ナナコの成長…嘘を吐けるという能力と、それでも誠実に相手と向き合えること。地球の中でさえこんなに難しいこと―友達になるために宇宙船はやって来た…この一言で子供達のコミュニケーション問題と宇宙船との出会いを見事に収束させた。傑作である。
読了日:9月5日 著者:今井哲也
トリコ 40 (ジャンプコミックス)トリコ 40 (ジャンプコミックス)感想
ついにフルコース実食。他方でドン・スライムと次郎がネオ=アカシアに挑むが…ドンスラとネオを二人立て続けに噛ませにしてしまったのはいささか勿体ない構成のような。戦いの内容には驚愕の発想や描写も多かったが。そして狼王ギネスと次郎(二狼)…伏線には感心するがギネスはどこへ行ったのか、フェードアウトも布石であればいいが。オウガイは唐突な登場だが久々に本作らしく面白くて美味そうな食材。青鬼の出番もまだ少ないのに3人目の悪魔とは? そしてついに出現したGODのスケールと緩い外見のギャップ…この落とし方は作者ならでは。
読了日:9月7日 著者:島袋光年
戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)戦うパン屋と機械じかけの看板娘〈オートマタンウェイトレス〉5 (HJ文庫)感想
心を書き換えてられ連れ去られたスヴェンを取り戻すべく、レベッカの協力も受けて王都ベルンに向かうルート達。ゲーニッツ中将との過去、対決、そして迫られる決断。宮廷賢者ハヌッセンに前々から仄めかしはあったブリッツドナー、それに極東の国ヤマトの人達と、割と上手い具合に助けが入る展開が目立ったが、まあ布石はある程度はあった、ということか。まだ続くということで、物語の向かう所はまた分からなくなった。まあ問題は、不穏な、そして万能の解決はない国際情勢の中で、それでも彼らは一介のパン屋として生きる、ということなのだろう。
読了日:9月10日 著者:SOW
いもーとらいふ (下) (電撃文庫)いもーとらいふ (下) (電撃文庫)感想
小説家デビューした妹は、客観的に言えばもはや兄の庇護を必要としないが、しかし兄妹はただお互いだけを求めた…世間の理解も親も捨てて。下巻では妹視点も入り、妹のえげつない執念も明瞭になる一方、徹底して兄の自意識を描く重々しさはだいぶ薄れた。ただ上巻を踏まえると、兄妹の甘い蜜月が、空虚とズレを呑み込んだ深い諦観の上にあるのが見える。それが苦しい重荷と知りつつ、そんな自分とその過去の全重量を引き受けて留まり続ける、そこにしか自分にとっての「真実の愛」はないのだから…何とも気持ち悪い自己の重みを見せてくれた。傑作。
読了日:9月11日 著者:入間人間
龍宮町は海の底 1巻 (ガムコミックスプラス)龍宮町は海の底 1巻 (ガムコミックスプラス)感想
海底都市で暮らす女子中学生のまそらと澄音。地上の空を知らず、日常的にボンベを使って潜水したりしながらも、楽しく中学生をしている二人。だが実は、この都市の子供達の生まれと記憶には秘密が……地上に憧れ、管理をかいくぐって地上から来た男とコンタクトを取るまそら。特異な世界とその秘密、というネタ自体はオーソドックス。楽しい日常とそこに潜む不穏なものの描写は悪くないが、今後の展開次第かな。
読了日:9月13日 著者:宵町めめ
天久鷹央の推理カルテ (1)天久鷹央の推理カルテ (1)感想
原作の順番通りに、原作1巻の第3話「不可視の胎児」途中まで。第1話「泡」は原作の1エピソードを1話で消化する展開の速さに少し驚くものの、特に過不足は感じず。絵は綺麗で読みやすく、キャラのイメージ的にも違和感はなく、良いコミカライズではないかと。ただキャラ紹介台詞の都合か鴻ノ池が鷹央と初対面扱いになってるのだけは気になった。「小鳥」という小鳥遊の渾名は伝わってるのに…。1話ごとに原作者による医療豆知識(原作にはなかった)が入っているのもポイント高い。
読了日:9月13日 著者:知念実希人,緒原博綺
小説 君の名は。 (角川文庫)小説 君の名は。 (角川文庫)感想
映画鑑賞後に読了。東京の男子高校生・立花瀧と田舎町糸守の女子高生・宮水三葉は定期的に入れ替わりを経験するようになる。だがそれは不意に終わりとなり、そして三葉を探しに行った瀧の知る真相とは…。すれ違う男女の距離を時間的隔たりとして描く、その切なさが印象的。小説ならではの点として、二人の一人称が並んで記述されるスタイルも嵌っている。映画と比べると流石にヴィジュアルイメージでは劣るものの、補足説明が得られるところもあり、男女入れ替わりならではのエロさも独自に表現していて良かった。
読了日:9月14日 著者:新海誠
放課後!ダンジョン高校 7 (リュウコミックス)放課後!ダンジョン高校 7 (リュウコミックス)感想
ついに牙を剝く阿螺井。元々クズえはあったが、これは本性か力に溺れたか、父親のこともあるし彼はどこに向かっているのだろう。そんな訳で今回はほぼ全編、彼と先輩達の戦い。鵜狩川先生の最期まで男気溢れる活躍と過去回想が見所。ここが高校である理由も多少は説明されたと言うべきか(十分とは言わないが)? 今回、あまり活躍のなかった主人公とヒロインだが、最後は宇佐見がお人好しなりの意気を見せて収束。総じて、方向性が見えないと盛り上がりにくいところがあるのは否めない。巻末は過去の古美術部、探索動画で人気取りを狙うも……。
読了日:9月15日 著者:山西正則
まのわ 竜の里目指す 私強くなる (このライトノベルがすごい! 文庫)まのわ 竜の里目指す 私強くなる (このライトノベルがすごい! 文庫)感想
新章に伴いタイトル変更のシリーズ第5巻、もはや略称が通じなくなるがこれでいいのか。今回は同じくこの世界に来ていた風音の弟・直樹が登場。実力あるイケメンながらシスコンの変態なのだが、風音に振り回される側で活躍も少なめ、意外と影が薄い。男性メンバーはジンライがいいポジションを占めすぎてて席がないのかも…。だが最後に新たなプレイヤーが登場、元の世界に関して不穏な話を齎し、一気にシリアスな盛り上がりでの引きに。「この世界の謎」の解明が本筋ではないもののポイントになっている感じだが、はてさてどう転がるものやら。
読了日:9月15日 著者:紫炎
不老少女と魔法教授 (GAノベル)不老少女と魔法教授 (GAノベル)感想
18歳にしてデンバー魔法大学の教授に就任した結界魔法の研究者コルク。当大学の学長を務めるのは、十代前半の姿のまま250年を生きる不老少女レイチェル。何だろう…話の比重としてはコルクと幼馴染みのアレン、カリナの三角関係を巡る話が一番大きく、無意識の結界魔法に苦しむ少女と結界魔法研究の話が所々で、そしてレイチェル学長の過去と黒幕を巡る話が最後に披露されて終了した感じ。バランスは良くない。魔法研究は主人公がそれほど成果を披露することなく半端だったし。ただ期日に追われるもめぼしい成果のない状況に親近感は湧いた。
読了日:9月16日 著者:松西義人
非凡・平凡・シャボン!  1 (アリアンローズ)非凡・平凡・シャボン! 1 (アリアンローズ)感想
ルチアは王城に勤める洗濯婦だが、汚れを落とすシャボンの魔法を使える。そんな彼女の魔法に魔物を鎮める力もあることが判明し、異世界から召喚された聖女の浄化の旅に急遽同行することに。現代日本からファンタジー世界に召喚された女の子が脇役で、平凡なつもりで実は非凡だったその世界の少女が主人公の物語。異世界から無理矢理呼ばれたマリアの我が儘ぶりと、彼女とルチアの交流もいい感じ。ルチアの明るいキャラで楽しませてくれる。ただ最後で不穏な急展開に突入。引きを計算してのことか、単にページ数の都合か……
読了日:9月17日 著者:若桜なお
まのわ 竜の里目指す 私強くなる 2 (このライトノベルがすごい!文庫)まのわ 竜の里目指す 私強くなる 2 (このライトノベルがすごい!文庫)感想
前半はリザレクトの街の大闘技会。風音は召喚部門で勝ち進みつつ、大会に訪れていた「神」ノーマンにも謁見する。そして実行に移されるゲンゾー老人の企て、だがその結果は…まあ老人の見込みが外れるのは読者としては想定通り。とりあえず「神」もプレイヤー達の召喚の黒幕ではないことと、元の世界のますます不穏な状況が判明したが。かつての仲間の最期を引き受けたジンライの件もあり、老人達が重い話を担当する格好か。後半はハイヴァーン王国の首都へ。ジンライの家族との再会にするよる修羅場は随分前から前振りされてきたが、ついに…
読了日:9月18日 著者:紫炎
龍帥の翼 史記・留侯世家異伝(1) (講談社コミックス月刊マガジン)龍帥の翼 史記・留侯世家異伝(1) (講談社コミックス月刊マガジン)感想
秦の始皇帝が中国を統一してから2年、韓の遺臣張良は、東の辺境の村・倉海で大力の男・窮奇を味方に付けて仇討ちに臨む…『史記』の張良を主役にした歴史物。倉海君とののらりくらちとした会話はいかにもな作者らしさ、史書ではすぐに姿を消す(普通に考えれば殺されたとしか思われない)窮奇がこれからも相棒として活躍しそうなのもさることながら、黄石公の故事を子供(女の子!)を拾った話にする辺りがかなりの独自色。歴史をどこまで、どのように描いてくれるのか、幼女の黄石はどんな活躍を見せてくれるのか、楽しみな新作。
読了日:9月18日 著者:川原正敏
ちおちゃんの通学路 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)ちおちゃんの通学路 5 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
ちおちゃん達にケツ闘(カンチョー)を挑む女子学生登場。その正体と真意とは…今回は5話中3話が彼女絡みで、少しずつ話が繋がって過去の件にも繋がる事態が明らかになりつつ、ちおちゃんのダメっぷりを小学生にもアピールする展開、相変わらず巧み。残る2話は真奈菜オシャレなコーヒー屋に挑む、と真奈菜傘を振るって大賢者気分、と真奈菜が目立った。ちおちゃんのゲーム感覚にこうも乗せられる彼女も同類なのがよく分かる。巻末のおまけも本作らしく、モブキャラまで見事にゲスなこと。しかし安藤さんはいい役所なこと。
読了日:9月26日 著者:川崎直孝
魔弾の王と戦姫 10 (MFコミックス フラッパーシリーズ)魔弾の王と戦姫 10 (MFコミックス フラッパーシリーズ)感想
原作5巻の最後、第1部完まで。バートランを失ったティグルだが、ついにテナルディエと決着をつけ王都に凱旋…漫画としてはストーリーの魅力と戦闘の迫力をよく伝えていて、今更特に言うことはない。予想はしていたが漫画版はこれで完結なのだけが残念。巻末の第2~3部予告編がまた素晴らしいクオリティで罪作り。そこでオルガやマトヴェイ、タラードの姿を見られただけでも重畳というべきか。いつか再開を期待したい。
読了日:9月26日 著者:柳井伸彦,川口士
アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)アサシンズプライド (3) 暗殺教師と運命法廷 (ファンタジア文庫)感想
迷宮司書官の資格を受験することになったメリダとエリーゼ。だがそこには「革新主義者」達の陰謀、さらに犯罪組織「黎明戯兵団」の襲撃が…。前巻よりも命のやり取りを巡る緊迫感は高く、一人一人の成長も感じられたのは良かった。ただ前巻で登場した他の騎士公爵家の娘ミュールとサラシャ、それに今回の黒幕セルジュ公といった面々の思惑と陰謀、メリダの父フェルグス公の意志、そして最後にはロゼッティと成長と彼女とクーファの絆と色々あって、しかもまだ謎も多く、もうちょっと一人ずつの動向と心情に集中しても良かったのでは、と思ったり。
読了日:9月27日 著者:天城ケイ
由伸・巨人と金本・阪神 崩壊の内幕 (宝島社新書)由伸・巨人と金本・阪神 崩壊の内幕 (宝島社新書)感想
タイトルの「崩壊」は大袈裟、7月時点で今期前半の総括的プロ野球評論という感じ。最新の話題メインなのが見所。全体に文章の繋がりが途切れがちで散漫な印象はあるが、目立ちたがり自己中采配の目立つ阪神・金本、何もしている気配のない読売・由伸への批判は明瞭。その他球団への言及は少なく、中日・谷繁への期待とDeNA・ラミレスへのダメ出しは外れ。ハム・栗山への評価と合わせてその後変化したか知りたいところ。「ソフトバンクのネックは工藤監督」は当たりか…ちょっと笑う。不祥事続く球界への警鐘とリーダーの資質は傾聴の価値あり。
読了日:9月29日 著者:野村克也

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プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
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