オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
ルーチンワークを少しだけ変えた年末
ちょっと年始の更新が遅れて、3が日も過ぎてしまいましたが。
年末は例年通りに登山に行ってきましたが、今年はちょっと順番を変えて、長野県茅野市の渋御殿湯の方に先に行きました。
というのも、茅野市には尖石縄文考古館という博物館があるのですが、さすがに年末年始は休みなので、今まで近くを通りながら行けなかったのです。
今回、12月28日までは開館していることを確認の上、28日朝に名古屋の実家を出発、午後には考古館に着きました。
ちなみにこの博物館は写真撮影可(展示品によって例外あり)なので、以下では自分で撮影した写真もアップロードしていきます。
展示室に入る前、エントランスのところにも展示ケースがあって、土器の把手(とって)に実用性がないことを解説しています。

↓これはどんぐり。エントランスに出ていましたが、展示物ですらありません。
台車には「文化財研究室」とありますが……
縄文人の生活再現研究等で使うんでしょうか。

↓そしてこちらが歴史教科書にも載っているここの目玉、国宝の土偶「縄文のヴィーナス」です。

↓こちらは2014年に認定されたもう一つ国宝土偶「仮面の女神」。身長からしてやや「縄文のヴィーナス」より高く、一回り大きい作品です。

「仮面の女神」の方は新しいので教科書に載っているかどうか分かりませんが、何しろこれで全国にも5つくらいしかない国宝の土偶が尖石だけで2つ、ということに。
だから、「仮面の女神」認定以降、かなりのポスターがあちこちに貼り出されていました。というかよく見ると、今でも茅野駅周辺は考古館の広告だらけです。これで町おこしと言わんばかりに。
ちなみにこの2つの土偶がある展示室では、国宝認定の証書まで壁に貼り出してあって、「縄文のヴィーナス」の方は文部大臣・与謝野馨と署名がありました。「仮面の女神」の方は文部科学大臣・下村博文です。
ちなみに「仮面の女神」発掘状況の写真記録なども展示されていますが、それによると片足だけ折れた状態だった模様。

「縄文のヴィーナス」の方も、折れた部分を修復したという説明はありました。
土器では、修復の継ぎ目や補填部分がかなりはっきりと分かるものもあるのですが、両土偶についてはほとんど修復痕を視認できず。そう言えば土器の修復についてはあまり知りませんでしたね。研究関係者にはどう修復されたのか、分かるようになってると思うんですが。
ところで――そもそも同じ展示室には、実は他にも大量の国宝が並んでいました。
何しろ、器が6個くらい、全部国宝なのです。
保存状態がいいのは確かなようですが。

他にも急須のような注ぎ口のついた土器とか(しかし本当に注ぐのに使っていたのかどうかは不明です)、

どう見ても実用的でない把手(?)のついた土器など、色々ありました。

他にも体験コーナーなどもあり、割とサービスのいい博物館だったように思います。
考古館を見た後は渋御殿湯へ行って宿泊。温泉もたっぷり楽しみました。
翌29日はいつも通りに天狗岳へ登山。
雪は少なめ(というか、今年はかなり気候が暖かな気がするので、融けてしまったのかも知れません)で、天候も晴天。
冬のこの辺、特に山頂付近は吹雪いていることが多い印象なのですが、まったく珍しい(去年もそうだった気もしますが)。


帰りに一つ道を間違って唐沢鉱泉の方に出てしまい、そこからタクシーで帰るという予想外の展開もありましたが。
30日はいつもと逆に、松本駅へ降りてそこから上高地へ。
バスもあったのですが、予想以上の好天にこれは早めに行って時間を有効活用した方が良かろうと、バスを待たずタクシー利用を決定。
上高地、河童橋の当たりでいつも見ているケショウヤナギ。
さすがにサルももう剥ぐ皮がないのか、あまり変わって気がしますが……

写真は撮れませんでしたが、生きたサルにも出会いました。
しかも堂々とこちらに向かってきて避ける気配がなく、人間の方が避けなければならなくなるという図々しさ。
今更気が付いたのですが、河童橋にはこんな石碑のようなものもありました。

景色を描いた上面のプレートには「森永キャラメル」、下の方の縦長の銘板には「贈呈 森永製菓株式会社」と書いてあります。観光地の側から注文したものでしょうか。


↓大正池からの光景。見事でした。

そのまま上高地を往復してくると、バスに乗り20分くらいで高山の平湯温泉に。つまり例年と逆コースです。
ぴったりバスの時間に間に合い、時間計算もばっちりでした。
平湯の温泉に浸かり、飛田牛の焼き肉を食い、そして31日は西穂高岳に登ります。
まずはバスでロープウェイ乗り場に、そしてロープウェイ2本を乗り継いで、そこから歩いて登ります。
西穂山荘では例年より2日遅く来たせいか、ほぼ巨大雪だるまが出来上がっていました。

そして丸山独標までは行ったのですが、前に初心者の団体がいて極めて進みが遅いので、その先のピークに行って帰ってくるのはかなりの時間がかかると判断、そこで引き返しました。
何しろ冬は暗くなるのが早いですし、ロープウェイの最終もありますから。

でも下山中にこの通り、いい景色が見られました。


ちなみにやはり暖冬なのでしょうか、手袋を外してカメラのシャッターを切っていても、(もちろん氷点下で冷たいことは冷たいのですが)いつもより楽だった気がします。
雪の上でよく見るのがウサギの足跡。生きたウサギを見た覚えはまだありませんが。
というか、ウサギ以外の足跡に関しては正体がよく分からないことが多いんですね。

1月1日はふたたび松本へ下り、そこから穂高神社に行った……のですが、本殿の前には例年に見たことのない長蛇の列。鳥居まで百メートル以上続いていたでしょう。いったい並べば待ち時間は30分か、1時間か……
時間の都合もあるので参拝は諦めて、破魔矢だけ買って帰りました。
正月は実家で過ごし、1月2日に熱田神宮に初詣するのもいつも通りです。
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