オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
ゆるゆる
学食前の広場にタワーが出現しようとしています。4名ほどの学生による共同展示のようです。

話は変わりますが、いつだったか「なんでも鑑定団」に周文(しゅうぶん、室町中期の画僧)の作品という触れ込みの掛け軸が出てきたことがありました。
谷文晁(たに・ぶんちょう、1763-1841)だとか円山応挙(まるやま・おうきょ、1733-95)だとかはしばしば出てきて、「まあ偽物だろ」と思って観ていますが(実際、本物だった試しは記憶にありません。伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう、1716-1800)の本物が出たことがあったかな)、この時はもう「ないない120%ない」と。
周文の真筆なんてどこにも1つもないんですよ。いや、「伝周文」は結構残っていますが、模写の可能性もあって、真筆と確認されているものはありません。だから、真筆だと鑑定できる根拠がないんです。
新しい文献とセットで発見されたりしない限り、「真筆」は出ないでしょうね。その場合、研究史を動かす訳ですから、値段の付けようもないでしょう。
ちなみに、番組に出た作品はずっと後世の作で、大した価値はない代物だったかと思います。
(芸術学3年T.Y.)
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