FC2ブログ

振り返れば唯々諾々と…?

「何でもやります」

は、最近、評判が悪いとのこと。
就職戦線の話です。
かつては色のついていない、与えられた仕事を何でもやる新卒を一括採用して、入社してから育てていくのが普通だったのが、今や企業は、自分で仕事の企画を立てイノベーションを行うことができる「即戦力」を求めている、というわけです。
かくして、今や就職活動においては各企業の「エントリーシート」に「入社したら何をやりたいか」といったこと(会社によりそれぞれ違う)を書かなければいけない、という話ですね。

まあ、それに対する疑問もあるわけです。そもそも「即戦力」と「自分で企画を立てる」ことと「イノベーションを行う」ことは同じなのか、と。
あるいは、そうやって「やりたいこと」を主張し「自分を売り込む」ことばかりさせるから、いざ入社してみて思い通りの仕事ができないとすぐ辞めてしまったりするのではないか、とも。
この手の話は、毎年秋になると様々な「就活」本が出て、その中でたっぷり論じられているので、私なぞが論じることでもないでしょう。
例えば…


就活エリートの迷走 (ちくま新書)就活エリートの迷走 (ちくま新書)
(2010/12/08)
豊田 義博

商品詳細を見る


ただ、現実的に考えて、「自分で新たな企画を立て」たり「イノベーションを起こし」たりすることが求められるのは、会社にとって必要だからではないのでしょうか。
つまり、自主性を発揮することに関しては、自由ではないのが正しいのではないか、ということです。
求められもしないのに自主性を発揮する奴なんて、大概迷惑なだけです。


さて、こんな話を踏まえて、たまには私がこの大学に来て何をやってきたか振り返ってみます。
そもそも志望の時点から脱線続きでしたね。当初は美術史専攻を考えて、一般大の文学部を考えていたのが、なぜか美術系大学の芸術学に変更。しかし入学してみると、美術からも逸れて、今は美学(哲学)を専攻しています。それでいて、副業では文化財保存やら絵画技法やらに関するものを翻訳している有様で…
少なくとも入学後のことに関しては、「先生から誘われた(勧められた)から」というのがかなりの部分事実であることは認めます。ああそうそう、雑誌の編集なんてこともやりましたが、これもカリキュラム上決まっていたことで、(負担が大きすぎるのが問題になっていましたから)やらずに済むものなら済ませられないか、と(皆で)言っていました。

しかし、ではそれとは別に「本当に自分のやりたいこと」があるのかと言うと、それは違うと思うのです。
いくら先生から誘われたのであろうと、引き受けたのは私です。雑誌の編集も、人が潰されないよう、そして人に読んでもらえる良いものを作るよう動くことは、自ら選びました。逃げるという手もあったかも知れないというのに。

あんまり自慢しいことを言うのも何ですが、翻訳とは言え、学部生の内に自分の署名入り原稿を公表できるという光栄に与ったのも「何でもやります」と引き受けてきた成果です。ただこの場合の「何でも」は雑用ではなく、難易度の高いことを「何でも」ですが(机の雑巾がけでも頼まれたらやってしまいそうな気がしますが、その結果はどうなることやら…)。

まあ、そういうことが世間的に評価に値するのかは知りませんけれど。

ただ、先生の言うことでも「あんまり余計なことをしていないで本業の研究に力を入れろ」ということだけは聞かないというのも、困ったものですが。
                           (芸術学3年T.Y.)

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ

テーマ : 芸大・美大・その他美術系学校 - ジャンル : 学校・教育

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
カレンダー
04 | 2021/05 | 06
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
参考文献
私が展開している思考の拠り所など(一部)。
スポンサー広告