FC2ブログ

いささか怪しい知識が出回ってるくらいでちょうどいいと思いませんか

科学の最大の成果は、哲学的に言えば、知識の相対性の概念である。すなわち、科学に対するわれわれの信頼は、たえず増しているにしても、つねに修正され、制限されている。しかし、現代の科学者の大多数はまだこの概念を理解していないか、さもなくば、頭の中でのみ理解している。この概念はまだ彼らの心に浸透して、彼らの実質の一部になってはいないのである。多くの科学者たちは自分たちの知識(必ずしも彼らの個人的な知識ではなく、その時代の一般的な知識であるが)についてうぬぼれた見解を持っている。これはおそらく、まったく自然なことだろう。自分の知識を測り、疑うことは比較的容易なのに対して、自分の無知を測るのは不可能だからである。そうしたうぬぼれは、以下の章で引用するルクレティウスの断章の中でこと露骨に述べられているが、同じくらい良い例はいつの時代にも――特にわれわれ自身の時代に――見出すことができるだろう。だから、古代や中世の科学者たちの自己満足をあまり厳しく評価しすぎない方がいいだろう。
 (ジョージ・サートン『古代中世科学文化史』序章) (※)


※ 原題 : Introduction to the history of science (科学史序説)

ちなみに、古の画家がどんな絵具を使っていたか、という類の研究をするのなら、科学史が問題になってくることもないとは言えません。
                           (芸術学3年T.Y.)

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ

テーマ : 芸大・美大・その他美術系学校 - ジャンル : 学校・教育

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
カレンダー
03 | 2021/04 | 05
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
参考文献
私が展開している思考の拠り所など(一部)。
スポンサー広告