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全体のため

書くことは色々考えられるのですが、書けるのは準備のできていることだけですので。
中部では「魔法少女まどか☆マギカ」の放送ももう少し先になるようですし。

今日は教育実習の事前打ち合わせのため母校に行ってきました。
授業で何をやっているのかは(昨年すでにある程度聞いていましたけれど)教えていただきましたが、詳しいことはまた実習が始まってから、という感じですね。校風のためか緩いのは気のせいではなかったようで…

昨年の内諾以来の時、教頭先生が不在だったので、今度こそ教頭・校長先生にご挨拶…のはずが、(詳しくは言えませんが)不慮の事態によりふたたび揃って不在…何でしょうこの巡り合わせの悪さは。

実習の内容は――まず先生が授業をやるのを「観察」から始まって「参加」(メインで授業をやるのは先生で、実習生も参加)から自分で授業をやる「実習」へ、というのが基本のようですが、実態は学校により様々、何時間授業をやるかも決まってはいないようで…私の場合、少し「観察」の後、どんどん授業をやることになりそうです。
ああ、そうそう、中学校の場合「道徳」の授業もやることが多いそうなんですけどね……
わが母校にはなかったんですよ、「道徳」
代わりに「宗教」がありました。私立ですから。
今回の話でも、どうも「美術」をやることはなさそうです。

 ~~~

さて、上で「道徳」と「宗教」の話が出たから、というわけでもありませんが…
以前にも少し語ったことがありますが(と言っても、その時はそれがメインではありませんでしたが)、何かと話題のテーマ「正義」についてまた少々。
結論から言えば、「正義」とは、大局的な視点から「皆のため」を考えることである、となります。

「自分のため」だけを考えているのはエゴイズムです(必ずしも、それがただちに倫理的に非難されるべきである、と言っているのではありません)。
「目の前の誰かのため」を思いやるのは「道徳」の一環ではありますが、それだけでは「正義」ではありません(これも、必ずしも「正義」に劣る、と言うのではありません)。

正義はつねに平等、釣り合い、補償の観念を喚起する。(……)公平(équité)は平等(égalité)を意味する。規則(régle)と法規(réglement)、公正(rectitude)と合法性(régularité)は直線を意味する語である。こうした算術と幾何への言及は歴史を通じての正義の特徴である。(……)社会がいかに原始的であろうと、人は物々交換を実践している。そして、交換される二つの対象がまったく等価であるか、つまり同じ第三のものと交換可能であるかを問うことなしに、物々交換を実践することはできない。
 (アンリ・ベルクソン『道徳と宗教の二源泉』)


古来「天秤」が正義の象徴であったのも同じ理由からですね。

マイケル・サンデルの『これからの「正義」の話をしよう』も、ハーバードでの「政治哲学」の講義でした。政治というのはまさに、自分の身の回りだけでなく、のことを扱うものです。
そこで「5人を助けるために1人を殺すのは正しいか」といったことが問題になるわけです。

自国の利益のために戦争をする、というのは、自国民の皆のためである、という点では正義ですが、「国」という範囲に限られた正義です。相手国まで含めた全人類のことを考えれば、戦争をするのが良いことでもないかも知れません(そう言ったからと言って戦争が止められるわけでは、もちろんないのですが)。

とは言え、「全人類」などという壮大なものの考えることができるのか、というのは大問題です。
ベルクソンは、それが国家や共同体の延長ではないことを強調しました。

国家がいかに大きかろうと、国家と人類の間には有限と無限、閉じたものと開かれたもののあいだの隔たりがある。人は、市民の美徳を習うのは家庭で行われ、同じようにして祖国を大切にし、人類を愛する構えを作るのだ、と言うのが好きである。(……)〔しかし〕社会的結束は大部分、ある社会は他の社会に対して自己防衛する必要があることに負っており、人が自らと共に生きる人間たちを愛するのは、まずは他の全ての人間達と敵対してであることを、誰が見ないことがあろうか?
 (同書)


『道徳と宗教の二源泉』が追求するテーマをの一つはまさしく「いかにして“人類愛”は可能か」とでも言うべきものですが、その哲学は独特のもので、容易に説明はできません。
しかし1932年という、二つの世界大戦の間の時代、ベルクソンは第二次大戦を真剣に危惧しながら、国際連盟の活動にも関わりつつ、この問題を問うていました。
今、「愛国心」を唱えて事足れりとするのならば、80年経って我々はずいぶんと後退したのではないかと、たまには問うてみるのも良いでしょう。
                           (芸術学4年T.Y.)

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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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