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中部電力 極限の選択

今日は私用で大学に行って来ました。

 ~~~

さて、昨日浜岡原子力発電所に停止命令が出ました

今度は電力供給量の減少の影響が及ぶところに住んでいるので、どうしても自己利益から文句を言っているようになてしまいますが、言わざるを得ますまい。どうせ我が家にはエアコンはありません。急な停電があってもせいぜい書きかけの論文のデータが飛ぶくらいでしょう。万が一のことがあると困るのは銀行のコンピュータ等々でして。

(1) 具体的に、何が危険なのか。

はっきりさせておかなければならないことがあります。
今回の福島原発でも、原子炉が直接地震で壊れたという話は聞いていません。調整弁を動かす非常電源が津波で浸水したというのが事故の内容です。
なぜ非常用電源が通常電源と一緒に設置されていたのか、なぜ浸水対策をしていなかったのか、といった批判はもうたっぷり出ていますね。

「だから原発は安全だ」と言いたいのでも、原発を推進したいのでもありません。これからのエネルギー政策をどうするか、というのは一言で結論の出ない問題です。
また、福島はまだ震源地から離れていたから良かったようなものの、地震が直撃した場合はどうか、という懸念ももっともなことでしょう。
そういう話ではありません。

天災の規模が千年に一度だろうが一万年に一度だろうが、「この天災にしては、この程度の被害で済んでいる」と(考えようによっては)言えようが、それは「もっと被害を小さくできた可能性」を消し去るものではなく、当然、「留められる被害を拡大してしまった人間」の責任を免除することもありません

福島の責任問題はともかく、浜岡はどんな危険があるのか。査定は行ったのか
想定されているのはマグニチュード8.5までだとか、停止するのは防波堤を建設するまでの間だとかいう話は見ましたが、そもそも稼動中の原子力発電所は浜岡だけではないでしょう。浜岡だけを停止することにいかなる根拠があるのでしょうか

(「東海地方には近い内に地震がある可能性が高い」というのが名目のようですが、東北では地震の可能性はあまり言われていなかったにも関わらず、来てしまいました。確率が高かろうが低かろうが、来てしまったものがそれが全てであり、取り返しがつきません
「近々東海大地震があるのではないか」という小学校でも教えられる知識を超えて、各原発の置かれた状況を具体的に検討したのか、という話です。)

(2) いかなる法的根拠があるのか

法的根拠もなしに命令する権利など、内閣にあるはずもありません。
もしこれから法律を制定するなら(制度上は、法律制定は国会の役目ですが、内閣は法案を提出することができます。実質上の審議の空洞化などはまた別の話で)、全国の原発すべての安全性を査定し、それぞれに処置を定める法律を作るのが筋でしょう。
それをで一箇所だけ原発を止めようと言うのは、結局、原発対策などまともにする気がないのに「原発問題の対策を進めている」というポーズだけとしかしか見えません。例によって。

飽きるほど言ってきたことですが、何事も根拠が必要です。
「オレが根拠だ」と主張するのは独裁者の態度です

元全共闘で、今でも中国に頭を下げるのが正しいと信じているらしい仙石由人辺りからすれば、日本が北朝鮮と同じ独裁国家になるのは望ましいことなのかも知れませんが

まあ、夜間に宇宙から見ると北朝鮮の国土だけが真っ暗だそうです。この電力消費量なら原発は要らないでしょうし、現在の目標からすればいいことづくめかも知れませんね。
実際私は、各自が中国シンパにでも北朝鮮シンパにでもなる権利は最大限尊重したいと思います。そのような思想信条から人を差別したくもありません。しかし、それが「皆に受け入れられる正しさ」になるかと言うと、話は別です。


これも私が今更言うまでもなく、あちこちで見た指摘ですが、原発の停止要請を断れば非難を浴びるという意味で、法的根拠はないながら中部電力は脅迫されています

「国民を核の危険に晒す」と非難されるか、独裁国家への道の敷石となるか――中電は今、究極の選択を迫られています。
まあ、「元々法治国家じゃなかったので今更気にすることはない」と言ってしまえばそれまでですが。
中電の取った手は結論見送り――まあそれしかないでしょう。

※ 高校生以下の皆さん、くれぐれも私の言うことを鵜呑みにして「日本は独裁国家」「非法治国家」などと試験で書いたりしてないでください。世の中には建前というものがありますので。

P.S. 昨日(5月7日)の夕刊で、中日新聞だけが勇み足で「浜岡停止受け入れへ」と書いてしまったようで。これは記者の首が飛ぶかも知れませんね。
                           (芸術学4年T.Y.)

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逆の立場から

昨夜は少しやり過ぎたような気がします。今一度考え直してみます。 まず、事故が起こってしまってからでは何もかも遅い、安全性の査定などには関係なく、原発を止めるのが喫緊の課題だ、と認めたとしましょ...
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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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