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(大したことは書けませんが)

先日の記事の最後は「微妙な違い」の話になりました。
そんな「微妙な違い」を描き続けた20世紀の画家がいました。

ジョルジョ・モランディはほとんど壜の静物画という地味なものばかりを描き続けた画家で、「現代アート」と言ってすぐ連想されるようなトリッキー表現はありません。
 イメージはこちらを→ジョルジョ・モランディ

岡田温司氏は日本でも数少ないモランディについてのまとまった著作を書いている方ですが、氏はそんなモランディの作品を「反復」というキーワードで捉えています。

ジョルジョ・モランディ-人と芸術 (平凡社新書)ジョルジョ・モランディ-人と芸術 (平凡社新書)
(2011/03/16)
岡田 温司

商品詳細を見る

本書の帯のコピーからして「同じに見えて、そうでないもの。わずかなちがいを愉しむための、極上のレッスンがここにある。」です。

 片時も止まることなく絶えず変化しつづけることを、その信条としていたエネルギッシュな画家がいる。一方、絵から出発したものの、ほどなくして描くことを断念してしまい、その後は、みずから進んでチェスに興じていたアイロニカルな画家がいる。そして、生涯をイタリアの一地方都市に送り、みすぼらしい壺や壜をひたすら描きつづけた修道士のような画家がいる。
 その三人とは、もちろん、パブロ・ピカソ(一八八一-一九七三)、マルセル・デュシャン(一八八七-一九六八)、ジョルジョ・モランディ(一八九○-一九六四)のことである。生没年に若干の開きはあるものの、いずれもほぼ同世代で、めまぐるしく展開していった二十世紀ののアート・シーンを、それぞれ三者三様のやり方で生き抜いた芸術家たちである。
 (……)あえて乱暴に、三人の芸術の本質をひとことで要約するなら、それぞれ、「変化」、「放棄」、「反復」と言い換えてもいいだろう。さらに、それぞれに芸術の理念を、やはりひとことで述べるなら、順に「独創性(オリジナリティ)」、「皮肉(アイロニー)」、「手仕事(メチエ)」ということになるだろう。
 (岡田温司『ジョルジョ・モランディ 人と芸術』、平凡社新書、2011、pp.7-8)


本書はモランディの生涯、制作方法、作品分析などを新書というコンパクトな形にした良書です。現代思想などを参照しつつ「反復」という主題について触れている箇所もあります(今その辺に触れている余力はありませんが)。

しかし、日本で予定されていたモランディ展は震災の影響で現在延期となっているようで、これは残念。
                           (芸術学4年T.Y.)

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T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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