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タイムトラベル話、ついで

前回について少々のコメント)
そもそも「生きられた世界は一つである」というテーゼは、『魔法少女まどか☆マギカ』についての分析の中で至ったものでした。
『涼宮ハルヒ』を論じるに当たってもその結論を堅持(むしろその結論に引き付けて読んでいる)わけですが、それはもちろん「両作品は同じことを描いている」と言いたいわけではありません。むしろこの「世界の一性」という結論は、いずれにせよ避けて通れない前提のようなものだと考えています。
両作品ともにその事実に“立ち返る”方向である、と読もうとしてはいますが、その上で扱われるテーマはまた別のものでしょう。

そう考えると、各作品の固有性については、まだまだ分析が足りないな、とも思いますね。

 ~~~

さて、今回の本題は、前々回の話に遡ります。

(問題)
『ドラえもん』は前々回に分類した3パターンの内、どこに分類されるでしょうか?


そもそもドラえもんは過去を――のび太の人生を――変えるためにやてきたのだから、当然「2」(改変型)だろう、大長編でタイムパトロールが登場するのも過去を変えうるからこそじゃないか、と思った方、半分くらい正解です。

実は「1」(過去は変えられない)に該当するエピソードも結構あります。
要するに、何が起こったのかタイムマシンで確かめに行ったところ、問題の事件は自分たちが起こしたものだった、というパターンですね。
「連想式推理虫メガネ」では、金貨を盗んだ犯人を捕まえに行くも犯人は現れず、「仕方がない、金貨を持って帰れば持ち主に返すことはできる」となり……
あるいは中編エピソード「ぼく、桃太郎のなんなのさ」なども(この話は別作品の主人公「バケルくん」がゲスト出演しますが、アニメではさすがにそれはなく、バケルくんの人形でやっていたこともドラえもんの道具でやるよう改変されていますね)。

そして、こういうパターンの混在はよくあることです。前々回のようなパターン区分自体が便宜的なものであることを考えれば、何らおかしなことでもありません。


とは言え、長くやっていた『ドラえもん』の中には、明らかな矛盾と言えるものもあります。
有名なのは「恐竜ハンター」で、タイムマシンで恐竜を捕まえてくるのが「未来の世界で流行っているスポーツ」だと言っていましたが、恐竜ハンターが犯罪者としてタイムパトロールに取り締まられていた大長編『のび太の恐竜』と露骨に矛盾します。ネットではコラージュも流通して有名になりました。
この場合、問題は時間移動に関する物理法則ではなく未来世界の航時法に関することなので、「未知の領域だから」と誤魔化すのも難しいでしょうね。

もっと言ってしまうと、そもそもドラえもんが過去を変えに来たのは航時法に抵触しないのか、とか…

そもそも『のび太の恐竜』1本を取っても、実は問題があります。
フタバスズキリュウのピースケは卵の化石で発掘された、つまり本来は卵の段階で死んでいた生き物です。それをそれをタイムふろしきで蘇らせて育て過去に返すのは、過去の生き物を狩るのと同様に重大な時間干渉ではないか、と…。


「連想式推理虫メガネ」はドラえもん全集11巻収録です。
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「ぼく、桃太郎のなんなのさ」は5巻。
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「恐竜ハンター」は1巻です。
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『のび太の恐竜』は大長編ドラえもんの第1弾なので、大長編全集の1巻です。
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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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