スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

メタ物語として突き進む――『俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?』2,3巻

そう言えば、先日21日が私の誕生日でした。誕生日に院試を受けていたという…
グリムスにケーキが出現していたのもそのせいですか。

グリムス 誕生日ケーキ

 ~~~

「大学院に(滑り止めまで含めて)落ちたらどうします?」という質問。

自動的に宅浪、と言いたいところですが、私の場合、もはや学術書が趣味の一つになっているので、何だか浪人して勉強しているのと寝ているだけというのに差がないような…
学問の道は縁がなかったと諦めるのも一つの選択肢ですが、就職を探すことができるなら苦労はないんですよね。
まあそれでも、何か探してみるのも選択肢かも知れませんね。

いずれにせよ、まずは院試の結果を見てからの話ですが。

 ~~~

さて、以前このブログで取り上げた後に続刊が出ていたのですが、しばらく読んでなかったライトノベルの話――この作品です。

俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録(アポカリプス)!? 2 (HJ文庫)俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録(アポカリプス)!? 2 (HJ文庫)
(2011/09/30)
なめこ印

商品詳細を見る

若干出オチ的な印象もあり、また設定上、際限なくヒロインと「物語」を増やさねばならないわけですが、どこまで続けられることか…という不安もありましたが、少なくとも2巻は1巻と変わらぬ勢いで安定していました。
(控え目にしておきますが、以下、若干ネタバレに繋がる内容あり)

今度も主人公の烈火は一度に三人のヒロインの物語に巻き込まれ、別の物語の力の借りてそれぞれの物語を解決、ヒロインを助ける、という構造は相変わらず。
しかもその一人目は、経営の傾いた大衆食堂「のぞみや」の一人娘・望野(のぞむの)つみき。これを助けるというのですから、敵を倒すのとは別次元の難題です。
その上、つみき自身の料理の腕は壊滅的で……料理下手なヒロインが危険な料理を作るのもコメディの基本ですが、それが地球の運命をかけたファンタジーと交錯するのだから驚くやら呆れるやらです。
と言いつつ、その展開はある程度予想が付くのですが、その上でまずまず楽しませる出来になっているのではないでしょうか。

そしてこの巻では、「キモカワイイ」マスコットのバー君が登場、烈火を魔法少女にしようとします(男なのに…!!)。

リトル黙示録 バー君
 (『俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!?』2巻、ホビージャパン、2011、p.75)

「波乱烈火。僕が力を貸すから、魔法少女になって『背神の怪物』をやっつけてよ」
 (……)
「え? 日本で魔法使いと言えば魔法少女のことを指すのかと思ってたんだけど」
 (同書、pp.76-77)


察しの良さと知識をお持ちの方はお分かりのように、この口調からして明らかにキュウべえです。
性格と目的はまるで違いますが、性格的に黒い魔法少女のマスコットというのも共通しています。
(ちなみに魔法少女にされた烈火の衣装もイラストでは明らかにまどか。その似合わなさは是非現物をご覧あれ)

別に悪く言っているわけではありません。個々の「物語」の設定やキャラ造型はそれほど独自なものではなく、それらをメタ物語的に交錯させるのが本作の特徴であることは、最初から分かっていたことですから。そもそも、人外種族の方が多いヒロインたちも人間的な人格でラブコメのヒロインでもある、というのが一つのキモですし。

さて、このバー君、正式な名はバハムート、「完璧なる獣」と言われる神話時代の怪物です。
単体では弱いが殺せない存在だったキュウべえと違い、途方もない力を持つ存在です。
それが終盤の山場で、「完璧だから他者を必要としない」というテーゼが登場、他の物語とヒロインの力を借りている烈火と対比されるのを読んだ時には、本質的なところを結構上手く捉えて読み替えてるんじゃないか、と感心しました(キュウべえもまた、全ての個体が記憶と思考を共有しているがゆえに、“一つの全体”だけがある、他者なき存在でした)。


つい先月、3巻も出ています。

俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!? 3 (HJ文庫)俺がヒロインを助けすぎて世界がリトル黙示録!? 3 (HJ文庫)
(2011/12/28)
なめこ印

商品詳細を見る

3巻では波乱家の分家に当たる万丈家の少女・万丈響(ばんじょう ひびき)が登場。彼女もまた烈火と同じく「物語」に巻き込まれる血筋(ただし性別が逆のバージョン)です。
つまり、今度烈火が巻き込まれる物語はまた別のメタ物語という構造になっているわけで、とことんこの道を突き進みます。

ただしストーリーのメインは、この物語に巻き込まれる体質ゆえに他人をも危険に晒してしまうことに対する烈火の葛藤ですね。


 ―――

ところで、バハムートはベヒモスとかベヘモットとか、言語によって色々な呼び方がありますが、元はカバだというのが有力な説らしいですね。
まあ名前だけ借りてその実態は自由にアレンジしている例も多いのですが、ゾウとして描いているのを見ると、このアニメ↓を思い出します(このアニメでは「ベヘモット」でした)。

ベターマン VOL.1 [DVD]ベターマン VOL.1 [DVD]
(1999/08/25)
子安武人、山口勝平 他

商品詳細を見る

                           (芸術学4年T.Y.)

にほんブログ村 哲学・思想ブログ 哲学へ
にほんブログ村 人気ブログランキングへ

テーマ : 芸大・美大・その他美術系学校 - ジャンル : 学校・教育

コメント

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー) URL

プロフィール

T.Y.

Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

当ブログはリンクフリーです。

引用もフリーです(出典明記していただけるとより有難いですが)。

コメントは返信しないことも多いですが、基本的にちゃんと読んでいます。

実名での仕事
7ページだけですが、拙稿が掲載されています。
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

FC2カウンター
カレンダー
07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
カテゴリ
参考文献
私が展開している思考の拠り所など(一部)。
スポンサー広告
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。