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女学生と文学少女と

昨日の一日143アクセスとは珍しい……やはり歌詞分析が最大の要因のようで、アスセス解析の結果では検索によるアクセスの増加が目立ちました。

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前回の話の内、歴史の件について念のため言い添えておきますけれど、私が問題にしているのは自国中心史観であるとか先の戦争の美化であるとか、はたまた逆の自虐史観とかのことではなく、それらに先立つ歴史というものの捉え方の問題です。
歴史というのが「物語る」ものであるのは事実です。しかし、それは我々が時間を超越した存在ではなく、現在の視点から過去を語るより他ないことから必然的に生じる構造であって、「恣意的に捏造してよい」ということとは全く異なります。
「それがたとえ偽史であったとしても」、知っての上で騙る等というのは、歴史の本質を見損なっていると言わざるを得ません。

歴史というものにもっと真剣に取り組んだ上で、自国を称賛したり批判したりするのなら、別に構わないのです。

この辺の話は以下の文献を参考にしていますが、現在これが手元にないのでこの辺止まりです。

歴史を哲学する (双書 哲学塾)歴史を哲学する (双書 哲学塾)
(2007/09/05)
野家 啓一

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現在読んでいる本……

女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化 (中公新書)女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化 (中公新書)
(2007/02)
稲垣 恭子

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本書が扱っているのは終戦までの「高等女学校」の女学生のことです。
「『女学生』――現在ではすでにノスタルジックに響くこのことばからは、さまざまなイメージが喚起されるだろう」(p.4)という一文から始まっていますが……確かに古い感はあります。しかし、「女子中学生」とか「女子高生」とか「女子大生」とかいう名称に色々妙なニュアンスが付加されてしまった今では、むしろニュートラルでいい言い回しにも聞こえますけどねぇ。
そう言えば、『絡新婦の理』(京極夏彦)の後半では榎木津が美由紀(中学生)を「女学生君」と呼んでいましたっけ。

それはそうと、「実用」として教えられていた「裁縫」等よりも「国語」や趣味の読書に熱心で、学生時代を固有の世界として謳歌していた――ある意味では、今の学生とそう変わらないかも知れない――女学生の実態が綿密に書かれています。

「文学少女」というと、どのようなイメージが想像されるだろうか。私自身の高校生の頃を思い出してみると、「文学少女」ということばには、学校的な「優等生」や「ガリ勉」にはない「才能」や「センス」を感じさせる独特のオーラがあったように記憶している。学校的な価値と対立するわけではないが、微妙にずらした世界をもつ「文学少女」には、やや大人のイメージもあったのかもしれない。しかし、このようなイメージは現在ではあまり一般的なものではなくなっているようである。私が授業を担当している某女子大学の学生に「文学少女」のイメージをたずねたときも、「眼鏡をかけて三つ編みにした、地味でちょっと流行遅れの女の子」とぴう、まったく逆の答えが返ってきた。インターネット上で公開されている「恋愛系ビデオ/アニメゲーム」に登場する「文学少女」キャラクタの属性も、「眼鏡っ子」「黒髪」「まじめ」などになっているらしい(木村カナ「二十一世紀文学少女・覚書」『ユリイカ』二〇〇五年十一月号)。「女子高生」や「女子大生」とは対極にあるこの「文学少女」は、現在では虚構世界の中のノスタルジックなイメージとして存在しているだけなのかもしれない。
 (稲垣恭子『女学校と女学生―教養・たしなみ・モダン文化』、中公新書、2007、p.42)


本書の発行は2007年2月。
まさに『文学少女』の名をタイトルに冠したライトノベルの刊行が開始されたのがそのつい前年のこと。
このシリーズがかなりの人気を博した今、イメージに変化があったかどうか、多少気にならないでもありません。

“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)
(2006/04/28)
野村 美月

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昨日の一日143アクセスとは珍しい……やはり歌詞分析が最大の要因のようで、アスセス解析の結果では検索によるアクセスの増加が目立ちました。 ~~~前回の話の内、歴史の件について念のため言い添えておきますけれど、私が問題にしているのは自国中心史観であるとか先?...
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Author:T.Y.
愛知県立芸術大学美術学部芸術学専攻卒業。
2012年4月より京都大学大学院。

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