オタクと形而上学(旧:山中芸大日記)
愛知県立芸術大学出身のある学生によるブログ。
月刊で200号=約16年半
とにかく一時期危機感を煽っていたイメージが刷り込まれているせいでしょうか。
そのコミックビームもついに創刊200号です。
![]() | 月刊コミックビーム 2012年 7月号 [雑誌] (2012/06/12) 不明 商品詳細を見る |
表紙は創刊に関わっていた古参作家である桜玉吉氏。
しかしカットでなく、描き下ろし漫画が表紙というのも珍しいかも知れません。
付録は『放浪息子』手ぬぐいです。

執筆陣でも、桜玉吉氏が4コマ以外では何年ぶりかの復帰第2弾です。

これを見ても何だか分かりませんが、幼少時に(TVで)観た『ゴジラ』のことと現在のこととを絡めたいつもの日記漫画です。
深読みしてしまう作者の姿がゆったりしたギャグ調で描かれていますが、「戦後、ようやく復興してきた頃にゴジラが日本の都市を破壊する映画を作ったのはなぜか」というのは、批評的に割と真面目に問われてきたことでもあります(『リトル・ピープルの時代』にもありましたね)。
高校編で進学先が分かれてからは皆バラバラになり、しかも子連れで女装趣味のおっさん・海老名さんが準レギュラーになったりと、ますますどこへ向かっているのか分からない(褒め言葉)『放浪息子』では、高槻さんが“可愛い”格好をしてモデルオーディションに挑戦。以前は「男の子になりたい」と言うか、性的なものに嫌悪感があった彼女も次第に“普通の”女の子になっているとしか思えず……何やら寂しいですねぇ。
高校編からは特に、普通になっていく皆と「女の子になりたい男の子」ニ鳥修一の分岐が際立ってくる印象がありましたが(進学先が分かれて空間的に「分かれた」だけになおさら)、しかし今回、修一の周辺にも新たな動きが。別に誰かのせいとか事件ではありませんが、亡くなった人物がいますし……
5万人でページを埋め尽くしたりと手間のかかるギャグが得意な漫画家・上野顕太郎氏はわざわざ創刊200号を記念して「コミックビーム200のひみつ」というネタで来ました。

表紙やタイトルロゴの推移といったまともな雑誌の歴史から、次第に作家のこぼれ話や編集者の学歴とかいった話になっていきますが……まあそういうネタです。
文章で埋まっているページがあって、絵あそこまで手が込んでいないのにやはり手のかかっている印象なのは、やはりネタの量のせいでしょうか。
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